めざせ!国際人

graceの〝英会話"・"異文化"体験記

観光地で外国人に話しかける

2008年11月09日 00時28分37秒 | 国際・政治

私が生まれて初めて外国人と話をしたのは15歳のとき。中学の修学旅行で奈良に行ったときのこと。英語で話をするのが「課題」だったんです。「英語で外国人に話し掛けてみよう!」という課題は、修学旅行のしおりにも載せられ、いくつか質問の例文も載せられ、インタビューした内容を書いて提出するのが課題でした。京都や奈良には外国人観光客も多く、出会うのには苦労しません。でも、いきなり拙い英語で話し掛けることにものすごくためらい、緊張したのを覚えています。でも誰にも話し掛けずに終ったら課題は提出できないし・・・と。かなりドキドキしました。

オーストラリアから来ていた女性二人に思いきって話し掛けました。 Excuse me.  May I ask you some questions? (すみませんが、いくつか質問してもよろしいですか?)と、例文通りに声をかけると、ちょっと戸惑った様子でしたが、奈良の印象や、日本の滞在についての質問に答えてくれました。

当然、全生徒がその課題を出されているわけですから、あちこちで中学生が奮闘していました。当時学校にALT(ネイティヴの外国語指導助手)はいませんでしたから、ほとんど全員、生まれて初めて英語で話すわけです。質問はしおりの例文を読めばいいとしても、相手の答えが聞き取れず、ちょっとしたトラブルになっているグループもありました。インタビューを断られて、誰からも話を聞けない生徒、勇気がなくて話し掛けることすらできない生徒。。。生徒たちにとっては良い経験です。

その数年後、イギリスの友人が京都に行ったときの話を聞かせてくれました。どこに行っても日本人学生がschool trip(修学旅行等)で来ていて、英語で話し掛けられた。Hello! だけ言って走って逃げていく生徒もいれば、いきなり What’s your name? (何て名前?)と質問し、答えると、名前を連呼して遠巻きに見ている生徒もいる。とにかくbotheringだった(うっとうしかった)と言うのです。「こちらもtourist(旅行者)なんだ。ガイジンじゃなくて、tourist(旅行者)だと見て欲しい。」と言いました。

そこで私はハッとしたのです。そして彼女に伝えました。もしかしたら話し掛けることが、学校の課題になっているのかも、と。

生徒としては英語を話す絶好のチャンス。当時の中学生には会話の授業はありませんでしたから。でも、話し掛けられる外国人はどうでしょうか。確かに観光に来ているのです。度々学生に唐突に話し掛けられ、日本や寺などの印象について似た様な質問をされ、お互いの英語がわからなかったりもする。ゆっくり落ち着いて観光したいのに、それが叶わない。annoying(うるさくて、迷惑)かもしれませんよね

観光地で出会った外国の方と、話をする機会が自然とできればいいのですが、学校の課題にするのは少し問題があると思います。ALTが各校に配属されている今も、同様の課題があるかどうかわかりませんが。

相手の状況も配慮しないといけませんね。はっとさせられた事でした