この『姑獲鳥の夏』は評判が良いようなので、読むのが楽しみだったが正直な所がっかりです。(京極堂ファンの皆さん、ごめんなさい)
東京・雑司ヶ谷の医院に奇怪な噂が流れる。娘は20ヶ月も身ごもったままで、その夫は密室から失踪したという。
…ネタバレになるので未読の方はご注意下さい。…
「見たくない」という心理的メカニズムが働いて、目の前の物が見えないという現象は理解できるが、それが長期間にわたって複数の人間に同時に起きるだろうか? これが"可"なら、どんな物でも"可"になってしまう。いくらなんでも反則じゃないの?
ずいぶん前に、カーの推理小説の中で、時計が壊れていて結局時間が違っていたというトリックがあったが、この時も非常に憤慨した。
そりゃ、現実には時計が壊れている事はあるだろう。でもその目撃時間が密室を構成する大きな要因なんだから、密室崩しが「時計が壊れていた」じゃ、あまりにも読者をバカにしているんじゃないだろうか?
文句ばかり書いたが、昭和27年という時代のレトロな雰囲気は素晴らしいし、京極堂や文士・関口、探偵・榎木津たちが旧制高等学校の同窓生というのも私の好み。
特に京極堂が芥川龍之介に似ているというのにはグッときた。
関口は猿に似ているそうだが、榎木津は西洋の磁器人形に似ているらしい。すごいなぁ。映画では誰が榎木津の役をやったんだろうか。
東京・雑司ヶ谷の医院に奇怪な噂が流れる。娘は20ヶ月も身ごもったままで、その夫は密室から失踪したという。
…ネタバレになるので未読の方はご注意下さい。…
「見たくない」という心理的メカニズムが働いて、目の前の物が見えないという現象は理解できるが、それが長期間にわたって複数の人間に同時に起きるだろうか? これが"可"なら、どんな物でも"可"になってしまう。いくらなんでも反則じゃないの?
ずいぶん前に、カーの推理小説の中で、時計が壊れていて結局時間が違っていたというトリックがあったが、この時も非常に憤慨した。
そりゃ、現実には時計が壊れている事はあるだろう。でもその目撃時間が密室を構成する大きな要因なんだから、密室崩しが「時計が壊れていた」じゃ、あまりにも読者をバカにしているんじゃないだろうか?
文句ばかり書いたが、昭和27年という時代のレトロな雰囲気は素晴らしいし、京極堂や文士・関口、探偵・榎木津たちが旧制高等学校の同窓生というのも私の好み。
特に京極堂が芥川龍之介に似ているというのにはグッときた。
関口は猿に似ているそうだが、榎木津は西洋の磁器人形に似ているらしい。すごいなぁ。映画では誰が榎木津の役をやったんだろうか。
「姑獲鳥の夏」については、私も↓http://pearpie.cocolog-nifty.com/blog/2006/10/post_61e7.html
に書いたのですが、その手法がちょっと反則気味というか、なんというかで、正直ビミョーだと思います。
ですが、筆力は圧倒的にすごいものがありますよね。
姑獲鳥がいまいちだった私も2作目の『魍魎の匣』は傑作だと思いますので、気が向いたら読んでみてください。
知合いのミステリマニアの人も、二作目の方が面白い、と言ってました。
ボクはまだ読んでないんですが"(^^;"。
そうですよね。猫まんまさんも反則って書いてありますよね。解説文に「本格的推理小説」って書いてあったけど、どう考えても「本格的」とは思えない。
『魍魎の匣』読んでみますね。
他の京極作品としては『後巷説百物語』を読んだ事があります。これには推理小説ではありませんが6編収められています。
その最初の「赤えいの魚」というお話がすごく面白いです。後の5編はたいした事ありませんが…。
体調不良で暫く放置しておりました。
あはは、確かに「反則」かもしれませんね。
「本格的」ではないです。絶対。
でも、私は読み易さに驚いたのですよね~。
漢字いっぱいで妖怪という未知の分野でしたので。
「魍魎の匣」は、内容よりも、その厚さに少々飽きてしまいました。
うーん、残念。
ずいぶん前のことですが、『優美日記』という素敵なブログがあって楽しみに読んでいたのです。
大変な読書家で、私も色々教えていただいたのですが、事情があってブログを閉鎖なさったのです。
ショックだったなぁ。しばらく寂しかったです。いえ、今も寂しいです。
体調不良とか、旅行とか、仕事がべらぼうに忙しいとか、色々ありますが、細く長く続けていきましょう。