ケイの読書日記

個人が書く書評

森博嗣「今夜はパラシュート博物館へ」

2015-02-08 20:00:47 | Weblog
 8つの作品収録。
 「どちらかが魔女」 あの大御坊が!!! 萌絵のいとこで、犀川・喜多と同級生で、キンキラ女装が大好きだった、あの大御坊が、ダークスーツに茶のネクタイ、髪をサラリーマンのように分けている。だって大御坊は○○するんだもの。
 ああ、犀川先生も喜多先生も、しっかりしてね。

 「ぶるぶる人形にうってつけの夜」 これは、S&MシリーズとVシリーズ(練ちゃんや紫子さんが出てくる)の合作ですね。両方のキャラが出てくる。2人が下宿している阿漕荘は本当にぼろアパート。今では、こんなアパートないだろうね。
 それはそうと、このタイトル「ぶるぶる人形にうってつけの夜」って、「バナナフィッシュにうってつけの日」から取ったんだろうか?


 「双頭の鷲の旗の下に」 これが一番印象深かった。森博嗣の母校・東海高校がモデルだと思われるT学園に通う高校1年生S君、H君、F君。文化祭前夜のざわついた1日を描いている。
 S君はもちろん犀川少年だろう。H君、F君も、森博嗣の高校時代の友人にモデルとなった人がいるんだろう。それほど、彼らの会話は生き生きしている。
 
 文化祭の前日、S少年は「永久運動機関」と「放電して気流を起こして飛ぶUFOもどき」をせっせと作っていたが、遅れているので、こっそり教室に泊まりこむ。
 その日の夜中に起った不思議な出来事。4階の教室の一つから、光が点滅していた。どうやらモールス信号らしい。
 翌朝、廊下の窓ガラスに穴がたくさん開いているのが発見された。ひょっとして散弾銃? 学校中で騒ぎになり、警察に連絡しようか、という話も出たが…。
 これの答えは、最後に明らかになる。へーーー、物理の問題ですね。これ。

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