日々是チナヲチ。
素人による中国観察。web上で集めたニュースに出鱈目な解釈を加えます。「中国は、ちょっとオシャレな北朝鮮 」(・∀・)





 今回は当ブログとしては異例中の異例ともいうべきビジュアルメインのエントリーです(笑)。

 すでに既報していますけど、来日中の李登輝・前台湾総統がきのう(5月31日)、東京都江東区の松尾芭蕉記念館を訪れました。近くには芭蕉庵の跡地もあり、今回の訪日の主題である「奥の細道」をたどる旅の振り出しには恰好の場所。……かつ拙宅からも遠くないので、取材許可をもらってプレスの一員として働いてきました。

 以下にそのときに撮影した写真の一部を並べておきますが、一見してわかるように私は写真の素人。レタッチとかも普段は美術部隊に任せているので何もしませんから今回は素のまんまです。

 しかも失態をやらかしております。ふだん仕事で私がカメラを使う機会はそう多くはなく、せいぜい展示会とか室内でのインタビューくらいしか出番がありません。そこでカメラも幕張メッセ向きの設定にしてあるのですが、今回は晴れた屋外での撮影でしたから露出オーバーで白っぽい写真ばかり。せっかく得難い機会を捉えたというのに粗末な仕事しかできず申し訳ありません。

 それでも写真は転載厳禁です。念のため。

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 さて、ここが芭蕉記念館の入り口です。こじんまりとしていますけど、静かでゆっくりと展示を観て回れるので私は好きな場所です。もっとも今回、取材陣の立ち入りは歓迎式典が行われる玄関脇の会議室限定。2階から上の展示スペースや小部屋やトイレなどは、万一に備えてSPがしっかりチェックしていた模様。李登輝さんが要人であることを再認識しました。思えば私の人生で歴史に名を残すような人を間近で目にするのはこれが初めて。温家宝1000人+胡錦涛1000人でもはるかに及ばぬ偉人です。わくわく。


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 会議室で場所を確保して待つこと15分ばかりで予定通り李登輝さん来着の報が入り、こちらは一斉に戦闘態勢。江東区長に先導されSPに囲まれた李登輝さんが夫人を伴い、あの独特の笑顔で会議室に入ってきました。おおお。本物だ本物。……なんてことは全く念頭にありませんでした。縦に横にとカメラを構えつつ押し続けるシャッター。絶え間なく閃光を放ち続けるストロボ(ゲルニカ調)。ファンではなく取材者として臨んでいるので感動するよりも狩猟に熱中しているような心持ちでした。

 李登輝夫妻は江東区長さんと並んで記念撮影のあと、お行儀よく席について江東区長さんや芭蕉記念館の人(たぶん)の挨拶と説明を拝聴といった様子。手元に置かれた資料に目を通し、ときどき話し手に向かい顔を上げた瞬間ごとにわれわれ取材陣からはフラッシュの嵐。


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 そのあと今度は李登輝さんがスピーチ。温顔をたたえつつも刹那に走らせる視線の鋭さに、哲人の風貌を帯びつつも百戦錬磨の剛腕政治家である一面を実感することができました。


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 でも李登輝さんといえばやはりこの笑顔。周囲の心を自然にホクホクと温かくするような不思議な魅力の持ち主であることを、間近で接して体感することができました。ちょっとプレてしまったのはSPに小突かれつつ撮影したからです。すみません。


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 芭蕉記念館は小ぶりな庭園を抜けると地味な裏口があって、ここから出ると隅田川の遊歩道。外に出て李登輝さんの笑顔が一段と晴れやかになったようにみえます。思えば中学時代以来の念願だった「奥の細道」をたどる旅が70年近くを経てようやく実現したのです。感無量だったことでしょう。こちらはホクホクさせられっ放し。


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 一方、芭蕉庵跡地のお向かいでは町内会?のオバサンたちがお茶や茶菓子を準備してあり、報道陣にも振る舞ってくれました。芭蕉の句があしらわれた手ぬぐい?は李登輝さんが来日すると聞いて、張り切って急きょ染め上げたものだそうです。記念写真を撮らせてもらったのですが、前列の人の肩にごく自然に手を置いているあたりに普段から親しく近所付き合いをしている温かさを感じます。

 そういえばここは隅田川を渡ったところですから下町です。下れば深川、上れば両国。お相撲さんが歩いているのもたまに見かけることができます。李登輝さんは最後にここに立ち寄ってその情緒にふれ、地元の人たちと交流したあと、いまは稲荷になっている芭蕉庵跡地に立ち寄って当地を後にしました。


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 芭蕉庵跡地に行く前に李登輝さんが立ち寄ったのは松尾芭蕉像のある場所です。一段高く隅田川を見下ろす場所にあります。ここでさっそく自作の俳句を披露。

 深川に 芭蕉を慕ひ来 夏の夢

 台湾からの取材陣に向かってその意味を解説しているようでした(北京語ではなくミン南話なので聴き取れなかったのです)。


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 さっそく芭蕉像を前にコメント、ということになったのですが、ここでちょっとしたトラブル発生。先着していた日本報道陣及び海外通信社の間で代表取材的な段取りで効率的に仕事を進めるべく話がまとまっていたのですが、李登輝さんが来るなりその足元に台湾のテレビクルーが殺到するように割り込んできて各々がマイクをかざして好き勝手にインタビュー。しかもミン南話ですからこちらはチンプンカンプン。ここ日本だぜ?李登輝さんが逆に気を遣って私たちに日本語で要旨を説明する有様でした。

 台湾報道陣については前日もトラブルがあったようで、この日も取材準備中に「連中は好き勝手にやってしまうから日本側取材陣との意思や行動の統一がとれなくて困る」といった日本側関係者の立ち話を耳にしました。やったもん勝ちの香港でもこういう経験をしたことがありません。私は初めて台湾・台湾人に対して反感を抱きました。まあ単に台湾プレスに一瞬サツイを覚えた、てな程度ですけどね(笑)。


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 李登輝さんはノッてくると身振り手振りをどんどん交えていくようです。「自然と融け合った日本文化は世界でも独特で素晴らしい」みたいな話だったのですが、これはいつも話していることなので正直、退屈でした。新聞報道にあるように、靖国神社の話がチラリと出たくらいです。ただし「参拝する」という言葉は聞かれませんでした。


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 ちなみに台湾報道陣が割り込んだために陣形が崩れてこんな情況でした。李登輝さんの左隣に立っているのはSPか秘書。馬英九ではありません(笑)。


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 最後に李登輝さんは江東区長さんから杖を贈られてセレモニーを終えました。杖は旅に出る人にその前途の幸なることを祈って贈られる習わしがあるそうです。李登輝さんも御満悦の様子。最後に微妙なカメラ目線を頂きました(笑)。


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 私も撤収、針路反転帰途に就け、であります。李登輝さんはしばしばこの方角に目をやって色々眺めていましたが、私はこの清洲橋を渡って拙宅へと引き揚げました。

 ちなみにこの芭蕉像はあなどれません。昼間は隅田川に対し斜に構えているのですが、夜になるとライトアップされるばかりか、芭蕉像がクルリと動いて隅田川に正対します。水上バスや屋形船などの往来が頻繁なので観光客へのサービスだそうです。


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 最後になりましたが、李登輝さんの旅程やセレモニーなどの手配で御多忙をきわめるなか、突然の取材申請にも快諾して下さった「日本李登輝友の会」理事・片木裕一様(事務局次長)に心より御礼申し上げます。

 正に得難い素晴らしい機会を頂き本当にありがとうございました。とりあえずブログで速報する形になりましたが、後日、李登輝さんが日程を全て消化した時点で香港などの新聞にも書く予定です。




コメント ( 14 ) | Trackback ( 0 )



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コメント
 
 
 
Unknown (中華好き(台湾・香港限定))
2007-06-01 16:47:04
御家人さんありがとうございます。
李登輝氏のお元気そうな姿を拝見できて、本当に来日されているんだと思いを新たにいたしました。
にしても芭蕉記念館がこんなに立派なものだったとは知りませんでした。
清洲橋近くに友人が住んでいたので近くには何度か行っているのですが。時間を作ってきちんと訪問してこようと思います。

ところで、「馬英九」遠目で見ると良く似てますね。
ま、こんな風に並ぶことはそうそうないでしょうけど。(笑)
 
 
 
Unknown (中華好き(台湾・香港限定))
2007-06-01 16:57:36
追記。
台湾のマスコミの態度の悪さは華人の間でも有名なようですね。
事件現場でも病院でも警察より先に来て荒らしていくとか。
黄秋生などは日本に来ると記者会見で「日本のマスコミはプロフェッショナルだ。礼儀正しい。」と嫌味を言ってますが華人マスコミは全く気が付かないそうですよ。(笑)
 
 
 
Unknown (正成)
2007-06-01 21:18:40
>後日、李登輝さんが日程を全て消化した時点で香港などの新聞にも書く予定です。

せっせと燃料を撒いてくださってありがとうございます。
 
 
 
肉声はどんな感じ? (muruneko)
2007-06-01 21:25:32
李登輝氏の肉声はどんな感じですか?

写真は見れど、肉声を聞いたこと有りません。

文字では、表現しづらいと思いますが。
 
 
 
Unknown (himitu)
2007-06-01 21:51:11
東北特に宮城の方、緊急連絡です。知人友人奮ってご参加を。

★★6月2日(土)の李登輝先生のご予定★★
李登輝先生は2日は宮城県をまわられます。
台湾李登輝友の会では仙台駅と塩釜神社で日の丸、緑の台湾旗などの小旗を配布しご歓迎するそうです。

13:20 ★仙台駅(友の会集合は13時)

14:10 多賀城市 壷の碑(JR東北本線国府多賀城駅の北西徒歩5分、※仙石線多賀城駅からは北西2キロ)
←←仙台発国府多賀城行き(所要13分/230円)13:40又は14:00

15:00 ★塩釜神社(友の会集合は14時30分)(JR東北本線 塩釜駅の北徒歩12分)
←←仙台発塩釜行き(所要15分/140円)14:00又は14:20又は14:44

16:00 瑞巌寺、円通院、五大堂(JR仙石線松島海岸駅徒歩各数分、※東北本線松島駅から南1キロ強)
←←仙台発松島行き(所要24分/400円)15:02又は15:20
←←仙台発松島海岸行き(所要約39分/400円)14:58

翌3日(日)の予定≫山形県山形市の山寺(山寺駅すぐ)13:00到着予定
翌3日(日)の予定≫仙台市内「日本李登輝友の会県支部」「宮城県日台親善協会」共催の訪日歓迎パーティー
(パーティーには村井宮城県知事が公務として出席ほか嫌疑や経済界有志約100名が出席予定)
 
 
 
みなさんコメントありがとうございます。 (御家人)
2007-06-01 22:41:05
 今回はホクホク感がまだ残っているので「李登輝さん」とさせて頂きます。最初に改めて強調させて頂きますが、個人的魅力に関しては、やはり間近に接して初めてわかるものがあるんだということを再認識しました。例のホクホク感の伝播力ですけど、ああいう不思議な感覚は初めてです。映像を通してもある程度感じることのできるものではあります。でも実際にすぐそばで接すると本当に魅了されます。


>>中華好き(台湾・香港限定)さん
 李登輝さんは今年に入って入院・手術を経ているので体力的に大丈夫なのかな?という懸念がありましたけど、お歳の割には元気だなあ、という印象を受けました。なにぶん私にとっては今回が初めてなので、ちょっと以前と比較しにくいのですけど……。

 芭蕉記念館はいいですよ。私は特別興味がある訳ではありませんけど、あそこをひと回りすると浄化されるというか、心がスーッと洗われていくような気分になります。拙宅からだとちょっと長めの散歩になるのですが、あそこを観てから近くのらくろ商店街でコーヒーを飲んで帰る、ということをときどきやっています。

 せっかくですから「馬英九」さんにはジョギング姿で登場してほしかったです(笑)。それから台湾マスコミについて、私自身が当地のメディアで働いていた経験があるのでより違和感を感じたのですが、今回はちょっと行儀が悪いように思いました。以前、台北でイベントが開かれて、芸能人の司会にアイドルグループがゲストで出演して、あろうことか私がイベントの主役という実に恥ずかしい出来事がありました。そのとき結構たくさんのテレビ局からインタビューされたりコメントをとられたりカメラに向かって呼びかけるようなことをやらされたのですが、みんな私の元に殺到して質問を浴びせるということはなく、順番に並んで取材を受けました。その記憶があるのでつい反感を抱いてしまったのです。

 たぶん李登輝さんは好々爺とした部分がありますし、外国人ではありませんし、女性レポーターにとってはちょっと甘えるような心持ちで遠慮なくマイクを向けられる、という空気が以前からあったのだと思います。ただ今回はマナーという点で苦言を呈しました。

 節操がないという点、やったもん勝ちという点、ではやはり香港マスコミに軍配が上がります(笑)。事件現場に警察より早く駆けつけて死体写真を撮りまくるのも香港マスコミの独壇場です。黄秋生さんが暗に諷しているのも香港プレスかと思います。もしかすると香港紙『蘋果日報』や同系列の「壱週刊」が台湾に参入してから香港の弊風が伝播してしまったのかも知れません。だとしたら惜しいことです。


>>正成さん
>せっせと燃料を撒いてくださってありがとうございます。
 いやいや、そんなに甘くないのです。中国本土ほどではないにせよ、香港でも李登輝さんは半ば悪人扱いですし、李登輝さんに対し肯定的な新聞記事はまずありません。「燃料」だと編集部から断られてしまいます。いずれ書こうと思っているのですが、香港ではすでに「報道の自由」は実質的に機能していません。

 今回も「李登輝さんを取材するんだぜ」と香港側の仕事仲間に自慢したら、後になって「大丈夫だろうか」という電話(skype)が責任者かかってきました。万が一、後々中共から報復めいたことをされたら困るという含意です。いまの香港には、零細企業でもそうやって気を遣わなければならないような雰囲気が醸成されつつあるのだろうと思います。


>>murunekoさん
 手術をしたせいなのか、声については残念ながら恩師同様に「老けたかなあ」という印象を受けました。それから一節と一節をつなぐ間合いがちょっと長くなったかな、という印象です。今回に関していえば、ときおり畳み込むような調子で語りかけてくる力強さはありませんでした。

 でも芭蕉イベントでしたし記者会見も流れてしまったので、語る機会自体が非常に少なかったです。講演などでは以前通りのパワフルで味のある語り口をみせてくれるのではないかと期待しています。


 それから東北地方にお住まいの皆さん、himituさんの情報を参考に、もしお時間があればぜひ李登輝さんの訪問先に足を運んでみて下さい。私にとっても初めての経験でしたが、間近に接することで実感できることが本当にあります。あれはぜひ体験して頂きたいものです。間違いなく歴史に名を残すことになるであろう偉人でもあります。私にとっては、今回の取材は一期の語り草になりそうです。
 
 
 
宮城県人です (gaz)
2007-06-01 23:25:53
御家人さん初めまして!
いつもブログを拝見させてもらっていました。
李登輝前総統の6月2日の来仙情報を数日前からキャッチしており、行きたいなーと思っていましたが、御家人さんが撮影した李登輝前総統の写真を見てよりいっそうお会いしたい気持ちが強くなりました。
明日は、松島に行ってきます。

 
 
 
李登輝さんのアップ (90)
2007-06-01 23:28:30
こんばんは。

李登輝さんの取材+写真アップありがとうございます。本当に身近で取材されたんですね。李登輝さんが俳句を披露されたのも驚きです。しかし東京は芭蕉記念館とか、本当にいろいろな物がありますね。羨ましい。

>>香港でも李登輝さんは半ば悪人扱いですし、
日本の新聞でも李登輝さん来日を批判する記事を書いておりますので、シナ領の香港はまだしも独立国の日本がシナのご意向を伺っている状況も異様です。ああ。
 
 
 
私も現場に居りました (片帆)
2007-06-02 02:03:56
 いつも拝見させて頂いて居ります。
 こちらの記事を読ませて頂いておりましたら、李登輝さんの来日の日程が記されてあり、それがきっかけで私もこの現場に行くことが出来ました。
 有難うございました。
 私は一般の追っかけ状態でしたので、こちらの写真を見せて頂いて改めて『あの人込みの向こうではこういうことが!』と思うばかりです。
 芭蕉記念館のすぐ外で待っておりましたら、ふっと出てこられて、開口一番「謝々……ありがとうね、ありがとう」と仰った声が忘れられません。
 
 
 
Unknown (御家人)
2007-06-02 08:47:06
>>gazさん
 いつも駄文にお付き合い頂きありがとうございます。m(__)m

 私の拙い写真でもgazさんの背中を少しだけ押すことができてとてもうれしいです。ありがとうございます。

 現地で李登輝さんを間近でみられるといいですね。たぶん地元自治体の人が配置されているでしょうから、尋ねてみれば李登輝さんのコースがわかるかも知れません。プレスに聞けばより正確に把握している筈ですから教えてくれると思います。

 dongzeさんのような神通力はありませんけど、今回はなり代わって不肖御家人が。

「きっとその時だけ晴れますよ、gazさん。大丈夫。」

 楽しいレポートをお待ちしています!


>>90さん
 90 さんにお願いされてしまったので今回のエントリーを仕上げました。恩着せがましい言い方ですけど本当ですよ。絵文字まで使われてしまったらやらない訳にはいかないじゃないですか(笑)。私は要領が悪いので写真を選んでトリミングしたりロゴかぶせたりする作業に一晩かかってしまいました。私は中国名も含めて色々な筆名を使い分けてあちこちで書き散らしていますから、統一ブランド名?が「大毒草」であります。

「中共の嫌がることを真心を込めて念入りにやってあげること」

 この作業を執筆活動という形で行うと、その文章は「大毒草」と呼ばれます。中国の政治用語です。当ブログは純粋な素人による中国観察。反中共が主題ではないので私の中では「大毒草」とは別物なんですけど、特にブログ用のロゴがないので流用しました。

>本当に身近で取材されたんですね。
 はい。SPに払いのけられるまで肉薄して接写&接写でした。日本海軍の水雷戦隊による魚雷戦同様です。普段ならそんなこととてもできないのに、プレス扱いしてもらうとどこまでも図々しくなるようです。中国留学中に深夜の上海で私服に追われたことを思えばSPなんて(笑)。本業でもそうなのですが、90さんからお願いされたり、gazさんのような温かいコメントを頂けたらいいな、という気持ちでついがんがってしまう部分が自分にはあるようです。


>>片帆さん
 何とニアミスだったんですね!隅田川沿いで張り込んでいれば、写真のように李登輝さんを囲んでみんな一緒に芭蕉像まで散歩できたのに、惜しいことでした。あのときはプレス以外の人もかなり混じっていたようです。

 でも肉声が聞けたのは大収穫ですね。「武士に二言はない」ではありませんけど、李登輝さんの言葉にはいつも誠がこもっているというか、何ともいえぬ情味を私も感じました。録音したMDは私の宝物になると思います。「ありがとうね、ありがとう」という一言だけでも、片帆さんの心に響いたのではないかと思います。

 それにしても芭蕉記念館でも芭蕉像前でも、李登輝さんは本当にうれしそうでした。70年近い念願をようやく果たせたのですから、「楽しい」「うれしい」だけでなく、万感胸に迫るものがあったのではないかと思います。前回来日時(2004年末)は「センチメンタル・ジャーニー」なんて外来語でごまかしていましたけど、やはり胸中には様々な想いが去来したことでしょう。でもそうした一切をあの笑顔に隠してしまえる。それもまた李登輝さんの魅力なんだなあと今回感じました。
 
 
 
大感謝! (90)
2007-06-02 09:49:28
おはようございます。

>>90 さんにお願いされてしまったので
>>絵文字まで使われてしまったら
いや~、ありがとうございます。 これだけ多くの写真をアップして頂けるとは思いませんでした。「絵文字」が御家人さんのお心を動かしたとの事ですから、絵文字をつけてお礼を申し上げます。

しかし大した接写ですね。私は新聞でもこれほど近いのは見たことがないです。御家人さんとSPの戦いも見たかった(笑)。

写真を見たとき「大毒草」とはここのヲチにふさわしいネーミングだと思ったのですが、政治用語なんですね。「毒饅頭」とはニュアンスが違うようですが。

李登輝さんはお元気そうで何より、これからも長生きして頂きたいです。
 
 
 
Unknown (鬼子孫)
2007-06-02 14:47:50
“深川に 芭蕉を慕い来 夏の夢”  (为慕芭蕉来深川、今夏得圆我旧夢) 李登輝

不少日本人民不喜歓靖国神社 包括我、可是我們日本人民愛好松尾芭蕉。
李登辉31日参观了俳句诗人松尾芭蕉故居“芭蕉庵”附近的江东区芭蕉纪念馆,
他学習”奥の細道”、他的俳句能譲日本人感動。

大陸人: 雖然跟日本有二千年友誼和文化交流的歴史、反日情緒高潮、不少人否定中日友好的歴史。
台湾人: 努力了解日本文化、強調両国文化的共通性、給予日本人深刻印象。

誰到底是有利?

台湾最怕中日友好、中国反日憤青是其実対台湾給予支援的。 真的漢jian是誰?
我們日本人民確実不支持台湾独立、可是日本人至少認為 愛国有時有罪。

ttp://bbs6.news.163.com/zhongri/1217036,15.html
 
 
 
行ってきました! (gaz)
2007-06-03 03:18:23
こんばんは
昨日、妻と7歳になる娘を連れて、松島の前に訪問される予定の塩竃神社に行ってきました。その時の状況を少々報告しますね。

御家人さんにも神通力がありましたよ!

御家人さんがおっしゃっていたとおり、この日の宮城は晴天に恵まれました。
神社には既にマスコミの方や、友の会の方、一般の方と沢山の方が集まっていました。
友の会の方から日の丸と台湾の旗を拝借し待っていると、李登輝さんが到着しました。
李登輝さんは待っていた人たちの目の前に近づき、「ごくろうさん、ごくろうさん」「ありがとう、ありがとう」とおっしゃりながら本殿に入っていきました。
実際の声を聞けたこともそうですが、わざわざ待っていた皆さんの目の前を歩いてくださり、ねぎらいの言葉をおかけくださる気配りに感動しました。(大げさですかね)
その後、塩竃神社参拝記念に植樹をされてお帰りになる際に間近でご尊顔を拝することが出来ました。とてもあたたかな笑顔でした。

李登輝さんが帰られた後、私達も参拝しようと本殿に行くと、入り口の横に植樹された木がありました。この木が元気に育ってほしいと思うと同時に、日本も民主主義国家台湾とこれまで以上に友好関係を育んでもらいたいと願って止みません。

御家人さん、貴重な情報をありがとうございました。おかげで生涯忘れることのできない体験ができました。

 
 
 
Unknown (御家人)
2007-06-03 04:53:56
>>90さん
 言い忘れましたが、もちろん絵文字だけではありません。第一の理由はもちろん、90さんとはこのブログが始まる以前からの長いお付き合いだからということです。もう3年近くになりますよね。某巨大掲示板の「ぶひ」スレでで90さんから御質問を頂いたりしているうちに、何やら私のカキコだけいやに長くなっている、ということに気付いて、これはマズいと内緒で立ち上げたのがこのブログでした。しかしこの3年間における中国の変化は劇的でしたね。これからは、たぶんもっと(笑)。

>写真を見たとき「大毒草」とはここのヲチにふさわしいネーミングだと思ったのですが、政治用語なんですね。
 「大毒草」は文革時代によく使われた言葉だった筈です。あるいは反右派闘争あたりから使われていたかも知れません。中共に有害な文章という意味です(映画なども含まれたかも)。私自身はこのブログは「大毒草」に入らないと考えているのですが、確かに中共からみれば「大毒草」でしっくりくるかも知れませんね(笑)。


>>鬼子孫さん
 活動なさっていますね。お疲れさまです。ただし、ここは中国語でコメントする場所ではありません。それでも敢えてということならば、日本語での説明も添えてありませんから、私の意見を求めるという意味だと判断します。どうやら中国語作文においては私に一日の長があるようなので採点しますね。65点。

 構成は悪くないのですが何よりも「、」と「,」を混同しているのが致命的な減点です。簡体字から繁体字に直したのでしょうが、まだ簡体字を残しているというケアレスミスも減点対象(当ブログも誤字脱字が多いので大きな顔はできませんけど)。

 それから「靖国神社を好まない」とか「日本人民は確かに台湾独立を支持しない」という根拠が示されていないのも致命的です。字数制限のある新聞などならともかく、掲示板でのカキコなら根拠を織り込む余裕があるでしょう。それがないために文章に説得力がありません。日中関係を語る板ならなおさらです。某巨大掲示板なら「ソース希望」と声がかかっても不思議ではありません。お気の毒ですが、所詮その程度の扱いにされてしまう内容ということになります。

 糞青相手の文章なら「つかみ」ももう少し強い方がいいでしょう。馬鹿に物を説くことになるので、多少くどくどしくても、念入りに説明してやる必要があります(掲示板を拝見しましたが、どうも鬼子孫さんの言いたいポイントが十分糞青どもに伝わっていないように思います)。

 総じていえば、副詞や接続詞をもう少し上手に使えるようになる必要があります。皮肉や嫌味を利かせたいならいよいよそれが不可欠になります。でも私が学生だったころの同期生の水準と比較すればよく書けていると思いますよ。これからも是非頑張って下さい!



>>gazさん
 うれしいですねえ。さっそくのレポート、ありがとうございます。上天気で本当によかったですね!

 李登輝さんの肉声を聞くことができたのは実に得難い体験だと思います。手を振りつつ素通りしてもいいのですが、李登輝さんはこのあたりサービス精神が旺盛で、出迎える方もうれしくなりますよね。「ありがとう、ありがとう」もそうなんですけど、演説よりも記者団に囲まれつつ雑談めいたやり取りをしているときの方がより一層李登輝さんの個性がにじみ出ているようで、私は好きです。

>とてもあたたかな笑顔でした。
 そこなんです。いま日本の同世代の政治家を見渡したときに、周囲にそう感じさせることのできる人がどれだけいることか。しかも温家宝のような作り笑顔ではなく、ごく自然な表情なのがいいです。さらにそれが周囲に作用する。私はホクホク感をもらいましたけど、元気をもらう人もいれば、癒される人もいるでしょう。あの感応力というか伝播力はやはりすごいです。それでいて政治家としての一面でも素晴らしい業績をあげたことを感じると、やはり偉人なんだなあと思うのです。

 台湾の報道だと奥さんが俳句を詠んだり、たまたま神前で結婚式を執り行っていた新郎新婦に李登輝さんが親しげに声をかけたりもしていたそうですよ。台湾のメディアはそういうエビソードを毎日競うようにして報じています。政治的立場では国民党寄りだったり台湾独立派大嫌いのメディアも含めて、です。政治姿勢を超越して李登輝さんを「台湾を代表するお爺さん」みたいな扱いで、今回の訪日を温かく見守っているという論調が多いです。マスコミをもそうさせてしまう魅力が李登輝さんにあるということでしょう。

 それにしても、gazさんがお嬢さんを連れていったのはよかったですね。中学生、高校生になって歴史教科書に李登輝さんの名前が出たときに、お嬢さんが「私この人ナマでみたよ」って周囲に自慢できますから。江沢民とか胡錦涛だとそうはいかないでしょう(笑)。

 そしてお嬢さんがそういう年頃になるころには、日本と台湾の関係がより正常なものになっているといいな、と思います。いいお話をありがとうございました。
 
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