日々是チナヲチ。
素人による中国観察。web上で集めたニュースに出鱈目な解釈を加えます。「中国は、ちょっとオシャレな北朝鮮 」(・∀・)





 私は素人の中国観察日記ともいうべきこのブログを書く、という娯楽のために毎日欠かさず記事漁りをしています。集めている最中に着想を得たりしますし、一日欠かしても「観察」には差し支えるのでこればかりは年中無休です。

 ただ香港発や中国本土発の中国関連ニュースというのは、目を通していて嫌になることがままあります。不適切な例えかも知れませんが、腐ったミカンの詰まった箱の中に放り込まれて自分も腐っていくような不快感です。

 はっきり言ってしまうと「民度が違う」ということです。ヲチの必要上、糞のような記事も拾わないといけません。中国語作文の参考にはなりますけどね。

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 最近、中共系メディアでちらちらと「歴史問題」テイストの反日記事が目につくようになりました。南京虫事件記念日は過ぎたのにおかしいな……と思っていたら日中の学者で歴史の共同研究が始まるということで前奏曲を流していたのですね。

 これも前奏曲なのか、かの著名な河野洋平氏が媚中派代表として訪中していますが、中国側は前菜(唐家セン)、スープ(呉邦国)、メインディッシュ(胡錦涛)とフルコースのおもてなし。温家宝がいないのは「あ、オニオン抜きで」みたいなものでしょうか(笑)。あるいはデザート?

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 ともあれ共同研究の件。

 昨日(12月26日)の外交部定例記者会見で面白いやりとりがありました。報道官はカツゼツの悪い奴。……秦剛でしたっけ。記者は日本人なのか新華社系の連中なのかわかりませんけど、最初の記者は「日本と中国が」と中国を後ろに置いているので日本人のようです。

 記者
「日本と中国が歴史問題における対立についてきょう討論することになっている。双方は具体的にどんな問題を討論するのか?中国側はこの会議にどういう期待を抱いているか?」

 秦剛
「いまあなたは中日間の歴史問題に関する対立について討論すると仰ったが、私はその言い方には賛同しない。中国と日本の歴史学者が中日関係史について対話と交流を行うのは両国政府と両国首脳の合意によるものだ。その目的は2000年に及ぶ中日間の交流の歴史、近代の不幸な歴史、そして戦後60年間の中日関係の発展史について共同研究と交流を行い、歴史に対する客観的認識と相互理解を深めることにある。この対話は中日間の3つの政治的文書が確立した原則に基づき、また『歴史を正視し、未来志向で』という精神に則って行われる」

 ……なるほど。ところがそのあと、別の記者から質問が飛びました。

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 記者
「中国メディアは(この共同研究で日中双方が)南京大虐殺の問題について討論すると報じているが、その真否を確認したい」

 と、この質問。これで秦剛、というより支那人(漢族)特有の発作が起きてしまいました。

 秦剛
「歴史問題を正確に認識し処理することは中日関係が健康的かつ安定的に発展する上での重要な政治的基盤だ。日本が前世紀に凄惨な南京大虐殺を含むあの侵略戦争を引き起こしたことは動かぬ証拠のある、否定することも覆すこともできない歴史的事実であり、国際社会においてもとっくに定説となっている。われわれは双方が『歴史を正視し、未来志向で』という精神に基づいて、両国の学者の共同研究を通じ、歴史的事実に対する客観的認識を深めることを希望している」

 ●「新華網」(2006/12/26/18:06)
 http://news.xinhuanet.com/world/2006-12/26/content_5534505.htm

 馬鹿ですねえ。これも民度のなせる業、てなところでしょうか。こんなところで本音がポロリでは報道官失格ですね。中共側のデッドラインを示したつもりなのかも知れませんけど、この時点でバラしてしまうようでは外交官にあるまじき馬鹿正直でしかありません。

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「動かぬ証拠のある、否定することも覆すこともできない歴史的事実であり、国際社会においてもとっくに定説となっている」

 ……のであれば、
いまさら共同研究をやる必要などないと思うのですが、如何でしょう?

「われわれはこの討論と交流を通じて日本政府と日本国首脳、及び日本人民が中共史観を受け入れることを望んでいる」

 ……ってはっきり言ってくれれば、こっちも、

「何だあ、ただの茶番かー(笑)」

 ……って分かりやすくていいんですけどねえ。共同研究すべきはまずは事実そのものでしょう。例えば「××で××が××人死んだ」というような。それをすっ飛ばしていきなり歴史観・歴史認識(歴史的事実に対する評価)を話し合うなら何の意味もないと思います。

 その歴史観・歴史認識にしても、当時の価値観を全く無視して現代の価値観だけに基づいて善悪を断じ、一種の曖昧さを決して許さない(全肯定でなければ全否定)という柔軟性を欠いた、それでいて政治的必要から評価がコロコロ変わる中共史観では話になりません。

 歴史観なんざどの国にとっても政権の正統性を保証する一方で、必要なときに国民を奮発せしめるためのアイテムにすぎませんけど、相手は一党独裁であるうえ何につけても異論の存在を許さない中共政権ですからね。共同研究を行うことにどれほどの意義があるのか甚だ疑問です。

 私は中共政権と対話する必要を一切認めず、対中外交は「なんちゃって対話」をやりつつ日本にとって必要なことをサクサクと事務的にこなしていけばよいという考えですから、今回も「なんちゃって共同研究」に終始して「ともあれ対話を行ったことに意義がある」とまとめて散会にしてほしいところです。

 だいたい中共政権に対話を行う気がまるで無いではありませんか。

「いまあなたは中日間の歴史問題に関する対立について討論すると仰ったが、私はその言い方には賛同しない」

 と秦剛がいみじくも指摘したように、中国側は「対立の存在」を全く認めていないのです。ここで使われている「対話と交流」というのは、要するに日本に対して中共史観を押しつけるためのイベントということに他なりません。

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 しかし芸がないですね記者も秦剛も。

 記者
「では1989年の天安門事件はどうか?自国の軍隊が自国民を無差別に殺戮するという暴挙によって国際社会を揺るがし、また中国の政治的硬直性の高さと投資環境を日本政府・日本企業に再考させたという意味で、また御家人氏ら当時の日本人留学生たちから中国国内で夏休みを送るという楽しみを奪ったという点において、戦後60年間の日中関係における大事件だと思うが、見解をうかがいたい」

 ……とでも追い打ちのツッコミを入れてやればいいじゃないですか。そうすれば秦剛もボケ甲斐があるというもので、

 秦剛
「あなたはEU(欧州連合)が1989年の春から夏にかけてわが国で起きた政治的波乱への制裁と称して、現在に至るまでわが国に対する武器禁輸措置を解除していないことを知らないのか?禁輸が続いているという意味において1989年の出来事は未だ歴史とはなっていないとわれわれは認識しており、歴史ではない以上、今回の共同研究の対象から除外されるのは当然のことだ」

 とかいうシャレを飛ばせるのに。……てそれはさすがに無理ですか。

 そういえば南京虫事件の「動かぬ証拠」(鐵證如山)という言葉は前任者の孔泉も使っていましたが、無責任にも結局その動かぬ証拠とやらを見せてくれないまま転出してしまいましたね。今回はどうなるのでしょう?

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 まあせっかくの「なんちゃって対話」なんですから通州事件や満洲建国に至る経緯についての研究、それから南京虫事件記念館がテーマパークであることの検証にもたっぷり時間を割いて、ゆるゆるとやって下さいまし。

 ……あ、それから日本における国籍別外国人犯罪件数、私の調べた限りでは平成元年以来かの中共政権が17年連覇中なのですが、これも「日中関係が健康的かつ安定的に発展する上での重要な政治的基盤」を損う一大要因ですからどうかお忘れなく。

 ともあれ、馬鹿と対話するのは時間の無駄、というのが今回の結論です。政治制度にせよ社会の成熟度にせよ民度にせよ、日本とは全く異なる次元を徘徊している中共政権や北朝鮮などの目線に合わせて日本がわざわざしゃがんでやる必要はありません。基地外という意味では韓国もそうですね。

 つまりは特亜、やっぱり特亜。……てなところでしょうか。




コメント ( 11 ) | Trackback ( 0 )



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コメント
 
 
 
結局は (芋焼酎)
2006-12-27 08:49:16
「馬鹿と対話するのは時間の無駄」この一語に尽きますね。
それが分かってないからアホやるんですよ。
 
 
 
うんうん (胡弓弾き)
2006-12-27 08:56:12
>私は中共政権と対話する必要を一切認めず、対中外交は「なんちゃって対話」をやりつつ日本にとって必要なことをサクサクと事務的にこなしていけばよいという考え

まったくその通りだと思います。
 
 
 
中教審という茶番 (Kawai Oyaji)
2006-12-27 09:59:20
国内で茶番の会議をいくらひらいてもちょっと税金の無駄遣いですむのですが、海外とではよくないですね。
まぁ、中共の学者のぶっとんだ見解を一言残さず明らかにして公開リンチにしたらよいのではと思います。
 
 
 
Unknown (南京事件とは)
2006-12-27 12:39:02
もともとは中国の軍隊が暴徒化して日本人居留民を虐殺したシナ人の民度をよく現した事件でしたよね、なんて発言したら記者はその場で拘束もしくは国外追放の後暗殺ってなスジ書きでしょうか。
 
 
 
「南京事件」という再ネーミング (アドレス)
2006-12-27 15:45:35
もともとの「南京事件」(Nanking incident)とは()これです。

現在、「南京」がつく歴史用語は複數あつて、それらが錯綜し、混亂を助長してをります。
ちなみに、「南京事件」と云へば、國民黨の北伐の過程で發生した事件を指します。
http://noz.hp.infoseek.co.jp/DaitoaSenso/nankinketsuron.html


しかし、現在、『南京事件』と呼ばれているものは『南京大虐殺』のことで、英語では‘Rape of Nanking’‘Nanking atrocities’と呼ばれているものの事になってしまいました。

これは最近起こった現象らしく、秦センセーあたりに「責任あり」なのでは?

それと、秦氏というのは驚くほど「自虐」なのにちょっとビックリ。
http://www.interq.or.jp/sheep/clarex/books/books003.html


「南京事件」の応用編は()これです。

この漫画は、「南京事件はお恥ずかしい限りです… 私は皆を集めて軍総司令官として泣いて怒った…」云々との、「東京裁判」における松井石根(上海派遣軍司令官)の陳述シーンではじまっていますが…
これは「東京裁判」において述べられたものではありません。
「東京裁判」では、松井は以下のように述べています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
http://wolf.accela.jp/bbs2/webdiary.cgi?mode=allread&no=24&page=0
 
 
 
元々無理なんですったら・・・ (take)
2006-12-27 19:01:03
中国は歴史の政治利用
日本はこれの打破
歴史的事実だけを追求して欲しいな
いい加減な所でひよって妥協しないで欲しい
必ず禍根を残すから
幾ら会議が紛糾しようと決裂しようと

向こうは共産政権の続く限り歴史の政治利用を止め様としないだろうし日本側も中国崩壊までの辛抱と考えて向こうの言い分を認めないで欲しい

元々自分たちが悪いとは絶対認めない中国人気質とお互い悪かったと考える日本人気質とでは考え方に措いてでさえ分が悪いんだから・・・
 
 
 
対話じゃないやん (香港居民)
2006-12-27 20:08:00
繰り返しになりますが、

> 私は中共政権と対話する必要を一切認めず、対中外交は「なんちゃって対話」をやりつつ日本にとって必要なことをサクサクと事務的にこなしていけばよいという考え

まったくもってその通りだと思います。
あらゆる問題で「サクサク事務的」がなぜできないのか、理解に苦しむところです。相手は弱ってきてるのですから畳みかける一手。今やらずにいつやるというのか。

> 中共の学者のぶっとんだ見解を一言残さず明らかにして公開リンチにしたらよいのではと思います。

今回の共同研究で1つだけ期待するとしたらコレですね。
すべて事実に基づく注釈をつけて、10カ国語くらいに翻訳して全世界にネットでばらまいて欲しいです。ねつ造南京映画ができてしまう前に。でないと単純な世界世論を敵に回して例のごとくまた既成事実化ですわ。
 
 
 
Unknown (元史学科)
2006-12-28 00:28:49
今はしがないサラリーマンですが、史学で大学を出た人間としては、これは他人事に思えません…。
政治レベルの話としては御家人さんのお話はまったくその通りと思うのですが、現場で中国側とやり取りすることになる近代史の研究者には本当に同情したくなります。
まともなやりとりになるはずがないし、こちらがいくら理を尽くしても、向こうは政治的史観を盾に絶対に譲らない一線があり、共同研究がうまくいかない理由を日本側の責任にするのは目に見えていますし、それは中国側だけではなく、推進した日本の政治家連中も責任を現場に立つ近代史研究者に押し付けることでしょう、今までのように。
わが国には学問の自由があるはずなのにね(苦笑)

なお、秦氏の現在の主張や言動を肯んじるわけではありませんが、私は秦氏に同情しています。
一学究の身にも関わらず、国会に呼びつけられて自分の研究分野について極めて政治的な質問に答えさせられた挙句、その答えにたいして左右両派から集中攻撃を受けたとなれば、人格に影響を受けないわけはありません。本人が御自覚されないまま、防衛的反応を示したとしても無理はないかと思います。はっきり言えば、もう疲れておられるのだと思います。
もちろんそれは史学、近代史研究そのものとはまったく別個の事柄ですが、我が国の政治的・社会的情勢は、本当に史学という学問分野を歪めてきているのです。
 
 
 
正義はいくつあるのやら? (イワザル)
2006-12-28 00:46:34
嘘も百回言えば、自分でも本当に思えるものなのか?
中共の皆さんの心の現象は日本人には理解できません
嘘をつきとおす人間は日本にもいるでしょうが、中共の方のそれは筋金入りです。
(日本では、嘘つきは泥棒の始まり。ですが、彼らは、戦勝国なのです。彼らに正義があると信じているから我々の理論は通用しません。当たり前!です。)

彼らの基本は、力(チカラ)が正義であります。勝者が正しく、人の上に立つことが出来ると思い込んでいます。

正直者と嘘つきの話し合いだから、結果は見えている
それより国内の教育や世論を盛り上げたほうがよい。


 
 
 
真逆の動きも有り (職人)
2006-12-28 10:29:48
一応、中国国内には、官製秦剛演説とは真逆の動きもあるようです。


「なぜ日中歴史共同研究なのか???」
ttp://banmakoto.air-nifty.com/blues/2006/12/10_3413.html


ps:秦剛、なぜか「はた・つよし」と読んでしまいま  す。
 
 
 
なんちゃって共同研究 (鴨洛斎)
2006-12-28 15:23:12
日韓歴史共同研究では、先方の学問レベル・事実認識があまりにひどいのと、最終的に感情に訴える議論のため、結局みるべき成果はなかったようです。ただ、共同研究をしたという事実は残りました。
今回の日中共同研究は、より醜悪な結果になるでしょうが「歴史の鑑」が何通りも存在すること、すくなくとも歴史的事実認識に、大きな彼我の差があることを、世界の国々に知らしめることができればよしとしたいです。
年2回の会合で、2008年にとりまとめですから、はなから大した期待はできないでしょうね。
 
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