銀幕大帝α

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リバイバル 妻は二度殺される

2017年01月08日 13時44分13秒 | 韓国サスペンス
THE PHONE
2015年
韓国
115分
サスペンス/アクション
R-15
劇場公開(2016/11/19)



監督:
キム・ボンジュ
脚本:
キム・ボンジュ
出演:
ソン・ヒョンジュコ・ドンホ
オム・ジウォンヨンス



<ストーリー>
エリート弁護士・ドンホの妻が何者かに殺害されてから1年。職場に復帰しようとしていた彼の携帯に1本の電話が掛かってくる。その相手は、1年前の“まだ生きている”妻だった。

-感想-

なんでこういう現象が起きてしまったのかが謎(主人公だけが、という意味ね)。
まあいいやん、映画なんだし非現実的な事でも面白ければエエんよ。

2015年の携帯電話に2014年の携帯電話から掛かってくる。
しかも相手は何者かに殺害された妻。
初めは誰かの悪戯かと信じなかった夫だが、次第に殺される前の妻の声に間違いないと確信。
そこで夫は当然の事ながら、殺害時刻に辿り着く前に魔の手からどうにかして妻を逃がそうと必死に電話口でアドバイスを送り続ける。
演出的に優れているのが、現在から過去には電話を掛けられない点。
なので妻も未来に自分が電話を掛けている事を疑わなくなり、夫の助言を信じなければならず、自らどうすれば良いのか聞かないと危機は避けれないてのが凄く重要となる。

過去の状況が塗り替えられれば、未来の進行も必然と変わってくる。
妻の死が回避されるという好転もあれば、夫が犯人の策略で容疑者扱いにされているという暗転にも移行していく。
全てに上手く決着をつける為、監督が考えた道は何なのか。
それは過去と現実、同じだけど別々の夫が真犯人の暴挙を完全に食い止める、この1点のみ!
そう、妻を救い、家族に平和を取り戻すには夫の正義的な行動が運命を変えるのです。

刻々と迫る殺害時刻。
現実では夫はナイフで刺され負傷し、娘が犯人に襲われ首を絞められている。
過去では逃げ回っていたものの結局は犯人に捕まり、妻も首を絞められ殺されそうになっている。
万事休すだ。
だが、そこへ!!

過去と現実のシーンがオーバラップしながら同時進行しつつ、夫は過去の妻を、妻は未来の夫の声を信じ、お互いの無事を常に確認しながら打開策だけを練り、それぞれが魔の手から、警察の手から逃げつつも、奇跡が生まれる事を願う。
夫婦の愛の繋がりを時を越えて描いた、アイデア勝利の1本とも言えるでしょう。

これまたユニークな脚本を書いたものだ。
時が異なるのでどちらが過去か現実か下手したらごっちゃになりそうだが、監督の手腕が良いのか実に分かり易く描写させていたのも好感が持てた。

普段と変わらない日常へと戻っていた現実世界。
何か私もホッと胸を撫で下ろしてしまう、これまでの緊張感から一気に解放される温かい家族の姿を映したラストシーンが心地良い。

評価:★★★☆
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