グッドナイト・マミー

ICH SEH ICH SHE／GOODNIGHT MOMMY
２０１４年
オーストリア
９９分
サスペンス／ホラー
劇場公開（2016/01/12）



監督：
ヴェロニカ・フランツ
ゼヴリン・フィアラ
脚本：
ヴェロニカ・フランツ
ゼヴリン・フィアラ
出演：
ズザンネ・ヴースト
エリアス・シュヴァルツ
ルーカス・シュヴァルツ
ハンス・エッシャー
クリスティアン・シャッツ



＜ストーリー＞
9歳の双子の兄弟が待つ家に帰って来た母親は、整形手術を受け顔全体を包帯で覆った姿だった。その日から、別人のように冷たくなった母を疑い始めた兄弟は正体を暴こうとするが…。

僕らのママを返して

－感想－

Ｇ－ショック！！

よくこんなん手掴みできるわ。
向こうのＧって無駄にデカくて動きが遅いのはなんでかなあ。
速くて飛んでくる日本のＧも大概やけど、何にせよ超気持ち悪っ！

事前に観ていた予告編にすっかりと騙されました。
包帯ぐるぐる巻きで家に帰ってきた母親がどうにかなっちまった話なのかと思っておりましたが、ほぅほぅそちらに大きく舵を切ってきましたか。

子供ってのはピュアだからね。
真実を中々受け入れない、受け入れようとしないってが本作のポイント。

母親が全くルーカスを相手にしないのには理由があるんだけど、それは中盤辺りで我々も薄々と感づかせてくれます。
するとどうだ。
母親に対しての恐怖が今度は子供に対しての恐怖へと一気に変わっていくのよね。

ママは変わってしまった

ではなくて、

お前が変わってしまったんだよ！

てね、全ての奇行に私までもが「さっさと現実を直視しろや」と苛立ちが生まれ、母親を拷問しまくる非情な姿に平常心が保てなくなっちゃう。
お母ちゃん、どうにかして救われないかなあと完全に母親擁護目線になっちゃう後半にいたたまれない気持ちがどんどんデカくなってきて、変に心拍数上げられた挙句にあの結末でしょ。
半端無いよ、このズーンと落ち込む感覚は。

一つの事故が切っ掛けで仲の良かった家族関係にひびを入れてしまう。
我が子を納得させ得られなかった母親にも否があるかもしれないが、今の自分が正しいとしっかり過去と向き合わなかった子にも責任あり。
現実を無意識に切り離し、思い込んだ事が正解だと決して母親の言葉には耳を貸さず、その思い込みを真実だと認めて欲しくて仕方がない子供心の揺らぎ様の無さはやはりピュア過ぎる故なのか、それとも単なる過去からの逃げに過ぎないのか。

一度傷ついた子を立ち直させるのは難しい、育児の大変さを物語る様な憂鬱になる作品でした。

母親監禁中に赤十字の人達が家に訪ねてくるけど、あんなにズカズカと人ん家へ勝手に上がり込んで来ても良いものなの？
誰も居ないのかしら、２階に行ってみましょう、ておいっ。
住居侵入罪ものだろこれ。

拾ってきた捨て猫は結局どちらが殺したのか、そこが良く分からなかった。

ま、最後には母子が本当の母子に戻れたって事なんだろうね。
ハッピーエンドで良かったやん。
とはちょっと、、、ねぇ。
死を介してようやく関係が元に戻れるてのには悲しいものがあるよなぁ。

評価：★★★☆
１６／０４／１６ＤＶＤ鑑賞（新作）
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レンタル開始日：2016-04-02
メーカー：AMGエンタテインメント