銀幕大帝α

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その怪物

2015年06月15日 23時28分36秒 | 韓国サスペンス
MONSTER
2014年
韓国
113分
サスペンス
劇場公開(2015/02/10)



監督:
ファン・イノ
出演:
イ・ミンギ
キム・ゴウン
キム・レハ
キム・ブソン




<ストーリー>
露店商売をしながらたったひとりの妹と生きてきたポクスンは、ある日殺人鬼・テスに妹を殺害される。復讐を誓った彼女は、刃物を手にテスを付け狙い始めるが…。

-感想-

ポクスンはちょっと頭の弱い娘なのかな??(笑)
殺人鬼に追い掛けられているのに、のんびりし過ぎでしょ。
留守中のテスの家に押し入った時も妙にゆっくり行動してるし。
危機的状況をまるで把握してないかの様で、本気で知的障害かと思ってしもた。
まだ幼いナリの方がしっかりしてるよ。
ただ何度もテスに捕まるナリを「奪い返さなきゃ!」ていう想いだけは人一倍に強いポクスン。
そんなどこか行動に危なっかしさを覚えるポクスンを演じたキム・ゴウンは新人女優みたい。
普段は妹を養う為に元気一杯に露天商を営んでいるポクスンだが、その妹がテスに殺され、家に駆け込んできた同じく姉を殺された妹のナリを守りつつ、テスに対して復讐する事だけを考え、彼の姿を探す。

ポクスンとナリの2人は赤の他人だけれども、同じ境遇に立たされた事で一緒に動き回る様になりその内に他人の枠を超えて本当の姉妹みたいになっていく。
これが大きなポイント。
後半、連れ去れてしまったナリの居場所まで悲嘆に暮れながらもタクシーを使って移動し、ようやくその場所に着くも、ポクスンの目に飛び込んできたのは、テスによって首を絞められているナリのぐったりとした姿。
ここでの彼女の強気の性格を改めて思い知らされる爆発した怒りをもってのテスの懐へと包丁1本で飛び込む姿が秀逸で、何度反撃を食らおうとも決して諦めもせず、最後は狂気の顔と腹の底から絞り出したかのような叫び声でテスの首を妹にやられたようにやり返し絞め殺していく、その過程にポクスンの全身から溢れ出す怒りを超えた悲しみにも近い感情が大きく感じられて私の心も揺さぶられてしまった。

演技の上手さとなると、テスを演じたイ・ミンギも同様。
冷酷非道なその鬼畜っぷりが恐ろしく、どれだけ深手の傷を頭や腹に負おうとも血まみれのまま起き上がり、相手を消し去ろうとするそのサイボーグ並のタフさと冷徹な表情に慄かされてしまう。
イ・ミンギと聞くと陽気な若者の役が多かったのだが、こういった悪魔の様な殺人鬼も演じられるんだと、また違う役者としての一面が観れて演技力の幅を広げてきた事に目を細めさせられた。

事の発端となった男が、ラスト携帯を手にして、何事も無かったかのように去ってしまうシーンは、何処と無くブラックな雰囲気が出ていて好き。
本来ならコイツを一番に懲らしめなくちゃいけないのにな。

韓国映画らしいバイオレンス色も強めた作品だが、観る人によっては胸糞に感じてしまうかもしれない。
何故なら、ナリのような幼い少女にも手を出すし、女性でも容赦無い暴力を浴びせるから。
現に私も、流石にそれはやり過ぎだろって思う箇所に何度も遭遇してしまったが、イ・ミンギとキム・ゴウンの素晴らしい演技力と、悪の根源を絶たずにスルーしたまま終わってしまうそのブラックな結末に好感が持てたので、決して女子供に対しての暴力には気分良くは出来ないが、作品としては面白く観れたので、少し甘めの評価をしておきました。

今作の可愛い女優図鑑

ポクスンの妹でテスに首を絞められ焼き殺され、壷にされてしまうウンジョン。
可愛くない姉と違って妹はとても可愛らしくしかも秀才。

今作の放っておけない子役図鑑

姉をテスの手により殺される妹のナリちゃん。
正直そんなに可愛い顔ではないです。
けども、この娘、とっても泣き顔がイイんです。


何度も色んな人物に対して泣き顔を見せるのですが、もうね、その顔観てたらギュッと抱きしめたくなる愛くるしさがあるんですよ。
私でもナリちゃんの泣き顔を正面から受け止めちゃったら、もう絶対にどんな事が起きようとも必ず守り通してやるって思っちゃうだろうね。

評価:★★★☆
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