銀幕大帝α

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フェーズ7

2009年12月01日 01時36分27秒 | 洋画ホラー
MUTANTS/08年/仏/85分/劇場未公開
監督:ダヴィド・モルレ
出演:エレーヌ・ドゥ・フジュロール、フランシス・ルノー、ディダ

<ストーリー>
人間を野蛮なクリーチャーに変えてしまうウイルスが流行する世界にただ一人残された妊婦が、次々に現れる怪物と必死の戦いを繰り広げる。
<感想>
てっきりヒロインとなる女性なのかと思っていたら、OPでいきなり救急車に轢かれて全身粉砕。
びっくりしたわ。

ウイルスが広がる過程とかは一切省略し、一組のカップルが荒廃した街のビル内で籠城するのが前半。

感染した彼氏と、彼を介護する彼女。

今まで感染者がモンスター化するのをじっくり描いた作品ってあったっけ?
僕の今の記憶の中では見当たらないんだよな~。

尺の半分を使ってウイルスにより怪物化していく様をじっくり描いています。

まず髪の毛が抜けはじめ、次に大量の吐血、そして歯が抜けだし、尿までもが血になり、徐々に皮膚が褐色となり、最後には物事の判別も出来ない醜い人食いになっちゃう。

一瞬でモンスター化する作品が多い中、こういう演出は貴重だと思うなぁ。
本作を観るまでは、‘変化’というものに触れた作品そのものを観ていなかっただけに、ゾンビとかモンスターとかがいきなり現れて襲ってくるというのが普通だと思っていた。
でもこうしてじっくり見せられると、人の形が崩れていく様が妙にリアルで、驚きと共に無気味さをおもいっきり味わった感じが凄くしましたよ。

後半、一組の流れ者たちが乱入してからは、それまで姿を見せなかったゾンビみたいなモンスターが大挙出現し、猛ダッシュで襲ってくる、云わばありきたりな展開になるけれど、生き残る為の裏切りや、葛藤、そして愛する者への英断なんかもきちんと描かれていて、かなり堪能出来ました。

ラストはもうちょっと一捻り欲しいような気がしたけれど、切ない余韻というものが得られただけに、これはこれで良かったのかも。
前半の経緯があってこそのラストだと思えれば納得かな。

何にせよ、感染者の行く末をじっくり見届けたいホラー・ファンには強力オススメ。
昨今のホラーに飽きてる人には特に観て欲しいかも。
異色ホラーとして楽しむ一方、‘変化’に視点を据えているから、是が非でも、その部分を眼に焼き付けて新たな体験(恐怖)を!

評価:★★★☆
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4 コメント

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Unknown (にいな)
2009-12-18 23:28:41
ピロたんオススメなら見たいなぁ・・

でも

ないんだよなぁ・・都島のしょぼいツタヤ。店構えはそこそこなのにホラーの品揃えのしょぼいことしょぼいこと。今まで行ったツタヤの中で最悪です。
返信する
>にいなぁんへ (ヒロ之)
2009-12-20 21:43:51
これね、一応ゾンビ映画なんだよ。

でもね、そのゾンビ化する過程を凄く丁寧に描いているの。
あまりそういった描写のゾンビ映画なんて無いなじゃない?
だから、凄く真剣に観てしまっただよ。

都島のツタヤはショボショボだからさぁ、天六とか梅田のツタヤで借りたら??
返信する
こんばんは! (maki)
2010-01-07 18:21:22
意外と面白い作品でしたね
ウイルス系ゾンビの中では最近では一番個人的に面白かったと思います
マルコの変化の過程がいいですね
撒き散らすような吐血にびっくりしました/笑
暴力をふるわれ、つい愛する人の名前を叫んでしまったソニアに呼応するかのようなマルコの描写も切なくてよかったです
これはこれで、結果や冒頭に理由のない、ある意味で「シチュエーション」ものなのかもしれませんね

マルコの唇からどろりと粘着している血の描写はフランスっぽいなーなんて思っていたら
やっぱりフランス製作ものだったんですね
返信する
>makiさんへ (ヒロ之)
2010-01-09 01:27:06
こんばんは~^^

この作品はとても良かったです。
また違った形のゾンビ映画でしたので、最後まで緊張感を持続させながら鑑賞出来ました。

あ、本当だ!?
フランス映画だったんですね。
記事にしっかりと製作国書いておきながら、全く意識していなかったです。
なるほど~、だからこんなに内容が濃いのか~。
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