5月25日から開催されている「AKIデザイン・Tシャツフェア」の最終日、イベントに招待されていってきた。
会場の青山HACギャラリーには、ところ狭しと手書きのデザインTシャツがならぶ。
1点5000円。カンバスに描かれた絵は高価だが、こちらは入手しやすい。
メインゲストはアボリジニのゲイリー・(MICK)・マーチンさん。
左から二人目。
前半はAKIを交えてのトークショーである。
「2週間日本にいるので、当分食べられませんからカンガルーの肉をたくさん食べて来ました」
「……」
いきなり豪速球がきた。
アボリジニの現状について語るMICKさん。
白人化されるアボリジニ文化に懸念を示す。
前回のAKIのパーティーで来賓のオーストラリア大使館の人が語った言葉とは、だいぶ温度差がある。
この後北海道でアイヌとの交流を行うという。
AKIにも通訳が必要である。
AKIの通訳は元ちゃん(永原元)。
MICKさんの動物についての話を聞いて、「枕カバーに動物の絵がありました」。
会場内「……?」
「いきなり言ったって分かんないよ。まず持って来てみんなに見せなきゃ」
MICKさんのお土産だという。
枕カバーじゃなくて、これはクッションカバーだ。
エミューの卵を持って、これもアートの素材であることを説明するMICKさん。
「中味は食べました」
エミューの卵は七色の層になっていて、彫り方の深さで色が変わるという。
手に取って穴のあいたところをみせてもらったが、確認できなかった。
コアラの話から動物の臭いについて。
「山火事でコアラが焼かれてたくさん死にましたが、彼らは木から木へと飛び移ることができないのです。一度降りてから次の木にのぼっていくので火の勢いには負けてしまいます」
「コアラはユーカリの葉しか食べません。水分もそこからとります。それが尿になるととても臭いのです。コアラを探すときは臭いのする方を見ればいいのです」
そういえば以前、オーストラリアの友人が、日本人はなんであんな臭い動物を抱きたがるんだろう、と不思議がっていた。
AKIが質問。
「カンガルーの袋の中は臭いですか」
「動物はみんな臭いです。カンガルーの袋の中も動物の臭いです。寒い日には手を入れると温かいです」
「アボリジニが山火事で死ぬことはありません。どこに住めば安全か知っていますから」
白人はずいぶん犠牲になった。
後半はライブペイント。
この日のメンバーは豪勢だ。
左から、高橋マコト(ギター)、沼田恵三(ギター)、安曇野めぐ留(ボーカル)、そして永原元(太鼓)。
ほとんど打ち合わせなしだったようで、1曲ごとに出だしを打ち合わせ。
あの歴史的名曲「竹田の子守唄」や、安曇野めぐ留の「守子唄」など。
「守子唄」とは「子守唄」がお手伝いの子守りであるのに対して、仕事の唄。
「竹田の子守唄」はしたがって、「守子唄」である。
「竹田の子守唄」については、「深い意味があって……」と臭わせたものの、会場に来た人でわかった人が何人いたか。
「被差別絡みの楽曲であった為に日本の放送局はこの楽曲を放送したがらなくなり、いわゆる「放送禁止歌」(封印作品)として長い間封印されることになった」曲である。
アボリジニが大勢でうたう民謡を、みんなで歌った。
白人文化に抵抗する親たちから、白人の手によって引き離された子どもたちが唄った、ほんとうは悲劇的な唄なのだが、悲惨さはほとんどない。
みんな小学生になったように一生懸命、でも楽しそうだった。
♪「lnanay ・ イナネイ」
lnanay gupu wana lnanay gupu wana ay ay ay oola,
0ola oola, 0ola ay yippy yay yippy yay,
Goolwana goolwanna goolwanna goolwanna goolwa choo
Goolwana goolwanna goolwanna goolwanna goolwa choo
lnanay gupu wana lnanay gupu wana ay ay ay oola,
Oola oola, 0ola ay yippy yay yippy yay,
Goolwana goolwanna goolwanna goolwanna goolwa choo
Goolwana goolwanna goolwanna goolwanna goolwa choo
アイヌと同じでアボリジニも文字を持たない。
したがって、コミュニケーションはすべて口伝である。
この唄も、アルファベットを当てたものなので、実際の発音は直接耳にしなければわからない。
今レコーディング中の曲に、今日ここでみんなが唄った声を合わせるそうだ。
時間が短かったので、この日のライブペイントの絵は小さめ。
「タイトルは『生命の輝き』です」
この絵はMICKさんにプレゼントされた。
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