え ~ が ~ 天 獄

嗚呼、天国か地獄か、それなりに行き詰まりのパラダイス。
映画を中心に、あくまで個人的好き嫌いで感想紹介。

岸辺の旅

2015年10月27日 | ドラマ
2015年 日本/フランス 128分 ドラマ/幽霊譚
監督・脚本/黒沢清
出演/深津絵里、浅野忠信、小松政夫、奥貫薫、蒼井優、柄本明

第68回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門で、監督賞受賞作
(80点) 死んだ夫と一緒に死んだ人に会いに行こう

中途半端に子供にピアノ教えてなんとか食ってる深津絵里。
白玉団子をこさえていると三年前に蒸発した浅野忠信がいきなり帰って来る。
俺もう死んだんだよね。身体は蟹に食われてもうないんだよね。
とか何とか言いながらアツアツの白玉団子をアツアツ言いながら食べてるお前は何?とか言う突っ込みもないまま二人は旅に出ることに。
そこには死んだ小松政夫や生きている奥貫薫らがいたりして生者と死者がないまぜ状態。
そんな旅の中で深津絵里は浅野忠信が生前不倫していたことを追及したり不倫相手に会いに行って蒼井優にニヤリされたりしながらも忠信とエッチしたりなんかして、そんでもって別れの時期がやってくる。


「銀河鉄道の夜」だね。
銀河鉄道ではなく、JRやバスに乗って生と死の旅をするカンパネルラ夫妻のお話し。
そう思って観たら面白かった。
黒沢清監督の映画は数本観てるけど評価は高いみたいだけど何が面白いのか全然わからないのだが、これは楽しめた。
Jホラーをインテリチックに開拓してきた監督の余裕を感じる死生観を観た気がした。
幽霊やバケモノよりも生きている蒼井優の笑顔が一番怖かったりするが、いい歳こいてるはずなのに清純派ヒロインが通ってしまっている深津絵里も実は怖いのかも。


(2015年10月センチュリーにて有料鑑賞)


最新の画像もっと見る

コメントを投稿