あんにょん由美香

2009年　日本　119分　ドキュメント
監督/松江哲明
出演/林由美香、ユ・ジンソン、カンパニー松尾、
　　　　いまおかしんじ、平野勝之、柳下毅一郎
（68点）　林由美香のことは何もわからなかった

2005年34歳の若さで亡くなった林由美香。ＡＶ女優としてデビューしてその後ピンク映画に数多く出演。その中に韓国産のＡＶがあった。死後、追悼イベントで話のタネとして上映され失笑されたそれに何故かドキュメンタリー監督松江が食いつく。関係者や林由美香の元恋人たちを訪ねたりしながら、ついに韓国へ。探偵ナイトスクープのノリのドキュメント映画。川本真琴の挿入歌が素晴らしい。

林由美香って、なんなのさ？
一部で絶大な人気を誇り、とくに映画関係者から愛されていた感のある林由美香。好みではなかったし、ピンク映画もほとんど観ていないので何故これほど語り継がれドキュメントまで出来てしまうのかがわからなくて、その魅力が知りたくて観たのだがそれは分からなかった。彼女出演のＡＶや映画のシーンがたくさん出てくるが林由美香不在の映画だった。

やたらと評価が高くて観た。それなりに面白かったが絶賛するほどではない。その後ネットで調べると酷評の嵐。そこまで酷いとも言えないが、林由美香を愛する人間にはぬるい映画なのかも。ナイトスクープのノリだが依頼者自信が監督なのでとぼけた依頼者を突っ込む北野誠がいなくて笑えない。北野誠がいてくれたら監督が何故に林由美香と韓国ＡＶに執着するのかの輪郭がハッキリして面白くなったのに。林由美香ではなく絶対に松江監督を見る映画なのに林由美香も松江監督も不在だった。

（2009年9月24日シネマスコーレにて鑑賞）

あんにょん由美香

エロス

（あ）
味見したい人妻たち　(100点)　日本　2002年　成人映画/不倫
江戸女刑罰史 ～緊縛妖艶遊女～（60点）　日本　2007年　エロス/時代劇

（か）
くりぃむレモン　夢のあとに　（100点）　日本　2007年　Ｖシネ(Ｒ15)

（さ）
咲子の寿司　(80点)　日本　2005年　エロス/コメディ
懺悔～松岡真知子の秘密～（100点）　日本　2010年　愛憎/エロティック
18倫　(70点)　日本　2009年　Ｈコメディ/城定作品
１８倫　アイドルを探せ！（79点）　日本　2009年　セクシーＶシネ/コメディ
新・高校教師　ひと夏の思い出（90点）　日本　2004年　ドラマ/エロス/青春
STOP THE BITCH CAMPAIGN　援助交際撲滅運動
　　　　　　　　　　　（49点）　日本　2009年　セクシー/バイオレンス/Ｖシネ

（た）
たまもの (67点)　日本　2004年　エロス/ドラマ
痴漢電車 女が雌になる時　(70点)　日本　2009年　成人指定/痴漢
痴漢電車 下着検札　(70点)　日本　1984年　コメディ/成人指定
デコトラ★ギャル瀬奈（90点）　日本　2010年　デコトラ/人情/エロス
デコトラギャル・奈美　（79点）　日本　セクシー/アクション
デコトラ・ギャル奈美2～爆走！夜露死苦編～（45点）　日本　2010年　アクション
どれいちゃんとごしゅじんさまくん
　　　　　　　　　　　　(79点)　日本　2008年　エロス/学園コメディ

（な）


（は）
はみだしスクール水着（90点）　日本　1986年　成人映画/スポコンコメディ
驚愕！リアルドラマSP 本当にあったエロい話（95点）日本　2009年　エロ/オムニバス

（わ）
若妻痴漢遊戯　それでも２人は。（70点）　日本　2005年　ドラマ/エロス/Ｖシネ

南極料理人

2009年　日本　125分　コメディ
監督：沖田修一　　原作：西村淳（面白南極料理人）
出演：堺雅人、生瀬勝久、きたろう、高良健吾
　　　　豊原功輔、西村尚美、宇梶剛士
（７５点）　十分面白いけどなんか足りない

ベンギンもアザラシも菌さえも生きていけない南極の奥地にある基地で観測・実験のため一年半駐在する８人の男たち。好んで来た者、飛ばされて来た者。理由はそれぞれだが家族、恋人と離れて密室状態の中オッサン達だけで過ごす一年半。でも食事は案外豪華。そんな食事を担当する堺雅人。一生懸命作ったご馳走を黙々と食べるオッサン達。実話エッセイを基にした映画。

最初から最後までクスクスと笑いっぱなしで面白いのだが、エッセイをそのまま映画にした感じでエピソードは面白いがストーリーとしての面白さがなく、また登場人物に魅力を感じなくて、個人的にがっかりな一本だった。
役者が良いのでギリギリＯＫだが嫌いなタイプの人格ばかりで感情移入できなかった。
出来は悪くないが、退屈もしなかったが、つまらなかった。

（2009年8月名駅ピカデリーにて鑑賞）

南極料理人

キサラギ

2007年　日本　108分　コメディ/サスペンス
監督/佐藤祐市　　原作、脚本/古沢良太
出演/小栗旬、ユースケ・サンタマリア、塚地武雅、
　　　小出恵介、香川照之
（１００点）　オススメ！　アイドルオタクの妄想ファンタジー

無名のアキバ系Ｚ級アイドル「如月ミキ」が自殺して一年。ファンサイトの主催者が一周忌のオフ会を開催。熱狂的ファン５人の男が集結し、ミキの魅力を語り合い、自慢のコレクションを見せ合い楽しく過ごす筈だった。しかし一人の男が放った「ミキは殺された。そして犯人はこの中にいる。」発言に事態は急転。アイドルオタク達の妄想が炸裂する切なくて可笑しい密室劇。

野郎５人だけの密室劇でまるっきり興味がなかったのだが評判があまりにも良いので観てみた。ファンと言う悲しき生き物の夢と妄想が詰まったファンタジーとして傑作だった。ハマる人にはたまらない映画だ。最後まで登場しない生前の如月ミキの映像が流れるエンディングは賛否両論だが、私はアレな感じが逆に良かった。でも宍戸錠の思わせぶりなオチは意味が分からなくて蛇足だったが、それを差し引いても愛すべき映画だと思う。

（2009年5月頃ＤＶＤ100円レンタルにて鑑賞）

キサラギ

20世紀少年＜最終章＞ぼくらの旗

2009年　日本　155分　ＳＦ
監督：堤幸彦　　原作：浦沢直樹
出演：唐沢寿明、豊川悦司、常盤貴子、香川照之、平愛梨
（78点）　

少年時代の遊びから生まれた「予言の書」を実行に移して世界を破滅させる謎の教祖「ともだち」と戦う20世紀に少年だったオヤジたち。世界を巻き込んでの子供の遊びが遂に完結のときを迎える。そしてＵＦＯは空を飛び、ロボットは地上を破壊し、豊川悦司はバズーカーをぶっ放し、唐沢敏明は変な歌を歌う。でも人々熱狂！あんな歌に熱狂する人類の未来って・・・。ああそんな人類滅ぼしてしまえ、ともだち！

二時間半の長さは感じさせない娯楽映画ではあった。
面白かった。
どーでもいい作品を作らせたら右に出るものなしの堤幸彦だからこそ失敗作にはならなかったのかもしれない。
どーせならもう少し馬鹿馬鹿しく破綻させて欲しかったとも思う。
茶番劇大作ここに終焉。

思いのほか活躍しないけどこの映画の平愛梨は格別に可愛い。

（2009年8月名駅ピカデリーにて鑑賞）

20世紀少年＜最終章＞ぼくらの旗