Discover the 「風雅のブリキ缶」 written by tonkyu

科学と文芸を融合した仮説作品「風雅のブリキ缶」姉妹篇。街で撮った写真と俳句の取り合わせ。やさしい作品サンプルも追加。

シックハウスに襲われる

2019年12月16日 14時40分49秒 | Journal
 家で暖房をつけだした数日前、夜中に何度も頭痛に襲われ、日中、扉を閉めて書斎兼寝室のエアコンをつけっぱなしにパソコンをいじっていると急な嘔吐感に襲われ異常に気分が悪くてベッドに倒れ込んでしまう。ベッド脇の窓を開け、ひんやりと流れ込む外気を吸うと徐々に気分は治まった。なんだろうと考えて(実は、「新築ならばシックハウスではないか」という指摘は妻の友人からされていたのだが、もう住んで半年以上になるのに今頃?と半信半疑だった)、Amazonで中国製らしい5,000円ぐらいの空気測定器を購入し、窓を全部閉めてからしばらく暖房をつけてチェックしてみると、明らかに異常数値を示し、測定器はピーピーと警報音を発して鳴り出した。まさしく、シックハウス症候群に違いない。
 HCHO(ホルムアルデヒド)、PM2.5、TVOC(Total Volatile Organic Compounds、総揮発性有機化合物)のうち、HCHO、さらにTVOCは中国の基準限度値(日本の基準より寛容だ)よりも何倍という極めて危険的数値が出ている。通常、新築の家を引き渡しされる前に、工務店が暖房などをつけてから換気するベークアウトを10日程度行い、壁などのTVOCを十分に家の外へ排出してから入居者が引っ越してくるものらしいが、それがなかったことを想起する。高気密住宅の24時間換気はほとんど機能していない。仕方ないから、今さらながらベークアウトの真似事(まねごと)をしている。如何(いかん)せん住みながらで徹底も難しく、扉を閉め1階と2階で部屋を交互にベークアウトしても家内を移動時にどうしても揮発してきた毒ガスを吸ってしまうし、また、夜間も窓を開けて厚着にぶるぶると寒い思いをするのだから楽ではない。妻の発案で昨日からNASAがスペースシャトルや宇宙ステーションで空気清浄効果を証明済みのポトスやサンスベリアような観葉植物を何種類も買い込んで、各部屋に配置しだしている。期せずして、そのうち家中は宇宙的密閉空間のいささかグロテスクな観葉植物園になりそうだ。地球に戻ってハッチを開けて出てきた帰還宇宙飛行士の心境のままに、小生も外へ出て有難そうに深呼吸していると肺まで染みわたる地上の新鮮な空気の有難みがはじめて分かったような心地がした。小生、宇宙飛行士にはなれないだろうし、特になりたくもない。残る人生、こうしたうまい空気がたらふく吸える地球からまだまだ離れたくはない。思えば地球という大気圏に被覆(ひふく)された星の事情も家のシックハウスと同じこと、大気を浄化する森の復活と温暖化ガスの削減強化は絶対必要である!

 TVOCの数値は「9.999」と表示され、測定器の検出上限(1.999)を超えている模様!?

 睡眠の友は何たってポトス

 宇宙からやってきたような風変わりなサンスベリア

 瞬(またた)く間に増える観葉植物、これではまめに葉水(はみず)しろというのも大変だ

 スパティフィラム(上掲、踏み台の最上部)やアレカヤシも加わる

ガーベラという花も空気清浄部隊に加えた

 ハーブティーにも使えるアロマティカスの援軍届く

 段ボールに梱包されて次々に観葉植物が届く。いくらなんでもちょっと買い過ぎの感あり。

 新着のサンスベリアに挟まれたドラセナ、樹齢千年もあるという長寿の木だとか

■2020年1月6日付後記 シックハウスについては、その後、VOCに有効という光触媒方式の空気清浄機も福岡の会社から2台リースして改善に取り組んでいるが、なかなか思うようにはいかない。思うに、ベークアウトの「リバウンド」と言うようだが、ベークアウトによって揮発性物質が逆に出やすい状況が出来上がってしまって、例えば、暖房を控えていても料理中に生じる湯気の類、葉水の霧水滴、風呂を使ったときに立ち昇る湯気などでも簡単に数値が著しく上昇する。湿度にとても敏感になっている。こうなると、普段の生活にも甚(はなは)だ困ってしまう。寝室で暖房を使えず妻が余り寒いから蒲団に湯たんぽを入れて寝ようとしたら、それで数値が上昇してしまうのだから…。 
コメント
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