コンボイの謎が公式化した件について

2009-10-06 22:17:51 | ゲーム
「これは、トランスフォーマーファンのみならず、全てのファミコンファンへの挑戦である」
「トランスフォーマー コンボイの謎」の受注会用に作られたとされる映像で、政宗一成がこう語っていた。
まさにその通りだったのは歴史が証明している。

「コンボイの謎」は原作とかけ離れたゲームである。虚弱体質の主人公、次々出てくる量産型デストロン、そして見たことの無い機械生命体。
タイムトンネルは、まあ原作にも出てくるけど。

それから23年。
トランスフォーマーはいまだシリーズ展開を続けており、2009年の日本独自展開のひとつに「オルタニティ」がある。
バイナルテックの複雑な設定を受け継いだこのシリーズは、複数の世界のコンボイやメガトロンが集結し、時間や空間を超越した戦いを繰り広げるというものであるが、
彼らは超常的な能力を発揮し、同じ「コンボイ」や「メガトロン」が複数存在し、倒されたぐらいなら本体に影響は出ない?(よくわからない)とか、もはやこれまでのトランスフォーマーとはかけ離れたレベルにまで進化を遂げてしまっている。

そのメガトロンの一人がコンボイの謎を作った。

コンボイの謎のデストロン軍団の異常な強さは、黒いメガトロンが自らの過去に干渉したためであったことが明らかになった。
そう、「コンボイの謎の世界」が存在したのである。
これは、原作無視であるともいえる。コンボイの謎はあくまでトランスフォーマー ザ・ムービーの部分のストーリー補完だと考えられていたが、実際にはコンボイが死んだあたりから異世界に突入していたのだ。
インストには要塞惑星デビルスターやエビのような強敵「クラック」まで確認できる。
これによって「コンボイの謎のデストロンはやっぱり異常に強い」ことも判明。ウルトラマグナスがザ・ムービー補正で虚弱体質となっていたわけではなく、あの4ドットの敵弾は時空間すら超越する強大な破壊力を秘めていたわけである。これではウルトラマグナスでもひとたまりもない。
しかしそんな強大すぎるデストロンに立ち向かうマグナスもまた強くなっている。コンボイの顔から3つの光の玉が飛んでくるシーンはマトリクスの継承だと考えられていたが、実際はオルタニティの「コンボイ アルティメットシルバー」がウルトラマグナスに力を与えるシーンなのである。もう時代をまたいで、メディアすら交差して意味がわからない。
マグナスのあのショボ弾もザコ敵や惑星を撃墜する程度の破壊力は秘めているが、あれもおそらく対ハイセリオン徹界タキオンブラスターとかそれに類する超ウェポンであって普通の武器ではなかったのであろう。

おそらくこれらの設定は原作者(ゲーム製作者?)の許可など得ているはずもないと思うが、
原作レイプと怒る者もいないだろう。
とにかく、コンボイの謎は公式に組み込まれた。
これは、クソゲーファンのみならず、全てのトランスフォーマーファンへの挑戦である。
これからは「難しすぎる」とか文句を言われても「原作通りですが、なにかァ?」と挑発的に返してやればいいのである。
それも嫌な話だなあ。