新文芸坐オールナイト『第1回 吉浦康裕映画祭』に行ってきた。
目当ては『サカサマのパテマ』で、僕は『棺姫のチャイカ』に挟まってるヴィデオのCMで知った。知ったところに上映会がタイムリーに入ったので、これは見ておこうと思ったのだった。
感想はTwitterにも少し書いたのだけど、確かに作風は吉浦監督本人の語る通り(これは先入観になってしまっているけど)舞台演劇色が強いと思った。ちょっと突飛なシチュエイションを淡々と演じる、という背景は演劇寄りの印象がある。逆にシチュエイション自体に納得のいく説明を求めようとするのはSFファンの困った癖なのかもしれない。
あと、トークショーでは観客からの質問も受け付けていたのだけれど、質問への答え方はやはり専門に創作を学んだ人って感じがあった。自分の作品作りの姿勢を言葉にしてきちんとプレゼンテーションできるタイプというか。ホストの小黒さんの進行もいつかに比べるとかなり上手くなっていたけど、監督自身かなり聡明で話の上手な人だなと思った。
余談だけど、『アニメミライ』で『アルモニ』を見た関係者から“この作品は監督が裸踊りをしている!”と“庵野秀明的な表現”で評されたらしいのだけど、これが太田出版『スキゾ・エヴァンゲリオン』にあった『第参章《創作とはオナニーショウである》』の引用ならかなりマイルドに婉曲化したものだな、と思ったw
“どんなに粗末でも客は監督のチンチンを見に来てるんでしょう”みたいな比喩が使われてるからなぁ。
閑話休題。『サカサマのパテマ』はとてもいい映画だった。なんというか、この映画については僕の得意な評論めいた感想はあまりなくて、“面白かったから見るといいよ”と思っている。
短編はちょっと飛ばして、『アルモニ』。切ない。このアニメにおける“教室”という空間の表現は一見の価値あり。教室という空間のあの距離感をここまで描いた作品は他にないんじゃないだろうか? と、僕は別にアニメをたくさん知ってるわけじゃないけど、それぐらい印象的だった。
それから『劇場版イヴの時間』。色々と好きなんだけど、主人公たちを抑圧するシチュエイションだけがなんか引っかかってしまった。その辺は僕の、寓意性の高い物語が得意じゃない点が障害になったのだと思う。
作品もすごく良かったのだけど、それに増して監督自身が解説してくれて映画館の音響と大画面で引き込まれるように映像に入り込める、鑑賞するのにお膳立ての整った最高に贅沢な環境だったと思う。
そういう機会と作品に恵まれて、今振り返ってとてもいい“ライヴ”だったな、という印象を持ってる。
作品の感想がちょっと舌足らずだけど、今回は変に語るより“見てくれ、きっと面白いから”と思うんだよね。
目当ては『サカサマのパテマ』で、僕は『棺姫のチャイカ』に挟まってるヴィデオのCMで知った。知ったところに上映会がタイムリーに入ったので、これは見ておこうと思ったのだった。
感想はTwitterにも少し書いたのだけど、確かに作風は吉浦監督本人の語る通り(これは先入観になってしまっているけど)舞台演劇色が強いと思った。ちょっと突飛なシチュエイションを淡々と演じる、という背景は演劇寄りの印象がある。逆にシチュエイション自体に納得のいく説明を求めようとするのはSFファンの困った癖なのかもしれない。
あと、トークショーでは観客からの質問も受け付けていたのだけれど、質問への答え方はやはり専門に創作を学んだ人って感じがあった。自分の作品作りの姿勢を言葉にしてきちんとプレゼンテーションできるタイプというか。ホストの小黒さんの進行もいつかに比べるとかなり上手くなっていたけど、監督自身かなり聡明で話の上手な人だなと思った。
余談だけど、『アニメミライ』で『アルモニ』を見た関係者から“この作品は監督が裸踊りをしている!”と“庵野秀明的な表現”で評されたらしいのだけど、これが太田出版『スキゾ・エヴァンゲリオン』にあった『第参章《創作とはオナニーショウである》』の引用ならかなりマイルドに婉曲化したものだな、と思ったw
“どんなに粗末でも客は監督のチンチンを見に来てるんでしょう”みたいな比喩が使われてるからなぁ。
閑話休題。『サカサマのパテマ』はとてもいい映画だった。なんというか、この映画については僕の得意な評論めいた感想はあまりなくて、“面白かったから見るといいよ”と思っている。
短編はちょっと飛ばして、『アルモニ』。切ない。このアニメにおける“教室”という空間の表現は一見の価値あり。教室という空間のあの距離感をここまで描いた作品は他にないんじゃないだろうか? と、僕は別にアニメをたくさん知ってるわけじゃないけど、それぐらい印象的だった。
それから『劇場版イヴの時間』。色々と好きなんだけど、主人公たちを抑圧するシチュエイションだけがなんか引っかかってしまった。その辺は僕の、寓意性の高い物語が得意じゃない点が障害になったのだと思う。
作品もすごく良かったのだけど、それに増して監督自身が解説してくれて映画館の音響と大画面で引き込まれるように映像に入り込める、鑑賞するのにお膳立ての整った最高に贅沢な環境だったと思う。
そういう機会と作品に恵まれて、今振り返ってとてもいい“ライヴ”だったな、という印象を持ってる。
作品の感想がちょっと舌足らずだけど、今回は変に語るより“見てくれ、きっと面白いから”と思うんだよね。