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派遣・請負の特徴

2005-08-13 04:43:10 | 現状
 派遣・請負の特徴を、自分なりにまとめてみました。とりあえず10コほどリスト・アップします。(派遣と請負は法的には別ですが、実際の現場では、ひとつの会社が派遣・請負・委託のうち複数を取り扱っていることもあるので、まとめて派遣・請負としました。)

①労働力の商取引的性格の高さ。
②使用者責任の分離・あいまい化。
③派遣先と派遣労働者との対等な労使関係がないこと。
④細切れ雇用
⑤年齢・容姿差別
⑥中間搾取
⑦演技労働
⑧密告
⑨セクハラ・パワハラ・いじめの温床。
⑩相互不信→スパイ扱い
⑪派遣先会社はたいていい辺鄙なところにある。(2006/8/12補足)

 ちょっと分かりにくいところがあると思うので、解説します。
 ⑦演技労働
短期間ごとに派遣される先の企業・職場の正社員になったつもりで働け、と派遣会社は労働者にハッパをかけます。そのため、演技も仕事のうちなのです。たとえ、正社員に比べて賃金・保障が半分以下であっても、そうしなければならないわけです。
 ⑧派遣は、不安定雇用の最たるものです。次もまた派遣会社の営業から、勤め先を
紹介してもらいたい、と願うあまり、いっしょに苦労して働く同僚アルバイターのあることないことをチクることがあります。

 それから、⑥中間搾取。
 これは以前から有名な話という気もするのですが。
 下請けだけではなく、孫受け、ひ孫受け、ひ・ひ孫受けと、ハイアラーキーが下のほうの企業に行けばゆくほど給与も低く、人間ではなくモノ的な扱いを受けます。

 これに関して労働組合アクティヴィストの小山正樹は、「業務請負会社から派遣される労働者の賃金は、自給900~1200円程度、会社から請負会社への支払いは一人一時間あたり1300円~1600円。」つまり、その差は一時間あたり400円。つまり、一日八時間労働だとすれば、3200円/日の「ピンはね」ですね。(月間労働組合 労働大学調査研究所発行 2004年7月 特集/派遣労働の現状と組織作り 「製造業務の派遣解禁と課題ーーJAM/労使協定基準を明確に取り組みへーー」20P)

 現場に入ったものとして情報を補足すると、ユニホーム代として一日500円だとか、作業用の手袋や長靴代として一日200円だとかいうように、日給から引いてゆく派遣・請負の会社もあります。その場合、ピンはねの額はさらに上回ることになるのです。

まだ解説することがあるのですが、とりあえずここでいったん切ります。

読者も、ご自分の体験があれば、どんどんコメント欄にカキコしてください。
あるいは、別の情報・資料の提供もお願いします。






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5 コメント

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ちょっと参考まで (名無し)
2005-11-08 21:59:24
ピンハネとありますが、皆さんが働く場所を探す経費、皆さんに連絡する経費、労災、交通費等いろいろ経費はかかります。

それがいやなら、ご自分で就職活動をされることです。次々と仕事を紹介してくれると言うことは、それだけ経費をかけて仕事を探す営業社員がいることになります。

そう考えると、

「自給900~1200円程度、会社から請負会社への支払いは一人一時間あたり1300円~1600円。」つまり、その差は一時間あたり400円。つまり、一日八時間労働だとすれば、3200円/日の「ピンはね」ですね」

ではなくて、当然の経費と考えます。
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Re:参考までに (名前はまだ無い。)
2005-11-08 22:46:12
 当然の経費であるか否かは、各自が決めることです。私には、守銭奴にありがちの無茶苦茶な理屈でしかなく、残念ながら参考にはなりません。斡旋時に紹介料を取るのであれば、必要な経費といえましょう。しかし、同じ場所で働いているにもかかわらず、労働のたびに経費と称して上前をはね続けるのであれば、それをピンハネとしかと考えられない人がいるのは至極当然です。そして、その立場で思考することも正しいと思います。ちなみに、私も、ピンハネと考えています。合法か非合法かなどということは、この際、関係ありません。



 もし、当然の経費と主張したいのであれば、もっと説得力のある理屈を記載して下さい。私は、自由主義者の端くれのつもりでしますが、いたずらに貧富の差が拡大するような構造と理屈には大反対です。
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ご参考 (派遣をかじるもの)
2006-06-27 15:38:14
確かにピンはねですね。しかし、乱暴な言い方をすれば、ピンはねなくして経済活動は成立するのでしょうか?ポイントは適切なピンはねか、不適切なピンはねかという事ではないでしょうか。確かにこの業界はとても不確かな灰色な世界です。元々が何せ人買の人売りですからね。ただし、トレンドとしてかなり法的整備がすすみ、無謀な搾取を行っているような会社は存続が非常に難しい時代になってきています。また、『ちょっと参考までに』の方の補足になりますが、きちんとした派遣会社(まだまだ少ないですが)では国の方針である社会保険加入率UPを守らねばならず、(株式公開、上場には社会保険の加入率もキーになっています)派遣社員の方に社保にお入りいただくため、周知の通りその負担額たるや、分母にもよりますが、大きな数字になります。そちらを加味し、原価をみれば、粗利30パーセントでギリギリ、といった見方が正しいかと思います。粗利率=(請求額-支払額)÷請求額。また皆様忘れがちですが、原価の中には皆様の募集のために投じる広告の額も入っています。少子高齢化が謳われている今、広告費はうなぎ上りです。こういった知識をもって派遣・請負を考えられると、まともなピンはねか、異常なピンはねかが、はっきりすると思います。感情的なファクターを少し抑えて冷静に物事を見つめられると、本質が見えてくると思います。

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Unknown (Unknown)
2006-09-17 23:49:04
ピンはねって言葉はおかしいです。正社員のエンジニアでも、製品でも全て社会にサービス、モノで送り出されるものには間接経費が乗せられてます。ピンはねが嫌なら自分で会社作ったらどうですか?資本主義でプロレタリア階級であれば必ずある程度の搾取はされます。年収何千万とかのエリートサラリーマンでさえ自分の実績の何パーセントとか賞与が決められています。そのピンはねっていうのは共産主義的思想ですね。
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参考 (参考)
2007-04-09 21:18:20
ピンはねや言う奴が出てくるのはいい事や。

ピンはねで成長する会社やから、こういう不満を言う奴も居て当然や。
むしろ最近はそういう意識がなさすぎる。

金の出所とか自分の会社に興味が無い社員が都合良い会社や。
そしてただひたすら、そういう有能な(笑)社員を増やす事が成長する道しかない会社や。
今の世の中にピッタリの会社形態や。
流行るわそら。

汚く思えるなら辞めるしかないな。
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