フリーターが語る渡り奉公人事情

ターミネイターにならないために--フリーターの本当の姿を知ってください!

国内亡命

2005-02-25 00:10:36 | 現状
 ナチス第三帝国の時代、ユダヤ人のうちあるものは国外に亡命した。別の一部は、国内で職や社会参加の機会を奪われ、隠居せざるをえなかった。それは国内亡命と呼ばれました。

 実は今、わたしも隠居状態なのです。気分はまさに国内亡命です。貧乏ゆえにネオコン政府から国外亡命ができないのなら、せめて国内亡命を、ということです。
 それを心の問題やコミュニケーションの問題にしたい人たちもいるようで、かまびすしいことです。
 隠居で何が悪いでしょう? 国内亡命をして何がおかしいでしょうか。それを非難する側こそ相当にイカれているのではと思われます。
 ニート、ひきこもりは国民病? もっと外交的になれ? 
 めんどうくさい、断ります。
 自立したいのにできなくて何のためにやっているのか分からない仕事などもうウンザリです。
 バイトや派遣なんて、車に乗せられてどこに連れて行かれるかわかりません。たとえ原発に引っ張っていかれても文句は言えないでしょう。派遣会社のブラックリストに乗せられたり、上司に怒鳴られたり、家族や友人に気を使ったりしていれば、まず断ったり、どんな職場にどんな条件で入るのか詳しく詮索するような身分不相応な質問はできないでしょう。それに、仲間内で浮くことも恐ろしい。誰も味方が理解者が目撃者がいなくなることほど恐ろしいことはありません。
 疲れ果てて、正社員から気楽だの甘えだのふざけだのとイチャモンをつけられます。贈ろうとしていた誕生日のプレゼントを結局買えなかったからウソつきだと疑われ、世の中をナメていると叩かれてきました。
 おまけに「解放」とやらを唱えるアクテイヴィストは「どうしてもっと怒らないのか」「被害者ぶって不幸自慢ばかりしている」などとお説教をしてきます。
 そして、わたくしどもが十数年前から身をもって知ってきた派遣会社のいいかげんさや、多重の搾取や、容姿差別についていまさらのように言及するのです。それは本を読まなければわからない、などといいはって、本の十年ほど前に実体験でそれを経てきたものの尊厳を破壊するわけです。そう、何度SP(セ-ルス・プロモ-ション)の業界では、3サイズを書類に書かせ、口紅の色は少し青みが買ったピンクなどと指定される事細かな監視・処罰・そしてモノ扱いに耐えてきたことでしょう。なかには面接で二十代半ばの女性に向かって「女は二分の一歳でも三分の一歳でも若い方がいい」と平然と言い放つ面接官もいれば、かつて勤めた会社や業種をあざ笑う正社員の群れもいるのです。
 もうこれ以上、書くのはよしましょう。辛くて体調を壊しそうです。思い出すだけで苦痛でかなわないこともあるのです。今日はこのへんで切り上げましょう。
 とにかく、こういった状況ですから、国内亡命でもするしかないのです。
 今はうつによるフリーズを解凍しつつ、楽器を弾き、本を読み、語学を学び、近所のネコをかまったりしています。そうそう、ブログもね。委しいことを書きすぎても、取り締まる側には好都合ですので、あとのことはヒ・ミ・ツです。
 とりわけ、ココロについて、コロコロ変わるもので報告しかねますので。
 
 
 

NHKフリーター漂流を見たあるフリーターの意見

2005-02-11 23:19:09 | その他
みなさん、千田です。
【chance forum】MLより転載。NHKの番組「フリーター漂流」の感想
です。なお、この番組はAML,chance forum,
その他いくつかのMLや掲示板で話題となっています。
ちなみにわたしは見ていません。体調を崩して寝込んでいた時
期だったため。

点線以下、転載。
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自称結婚しているフリーター永添です。
わたしも見ました。

 私は「人材:という言い方が大嫌いです。
人というより「モノ」としてしか考えていない考え方だと思い
ます。

 私は夫の月給が25%オフになって以来ずっと、仕事のある
ときは
働いてきましたが、ついこの間も12月から2月いっぱいの契
約だったのに
電話によるユーザーサポートの仕事を2週間で打ち切られまし
た。
派遣先の上司の言った理由は「声が大きすぎる」(耳が遠い方
のサポートを
していたので仕方なかったと言っても聞いてくれません。)
と、語尾をのばすその言い方が気に障る」「高飛車な応対をし
ている」(そんな
こと
サポート先の方からも言われたことはないし、他社コールセン
ターでも言われた
こと
がなかったので、「どういうことがでしょうか?」と具体的に
おしえていただこ
うと
すると、「自分で録音機を持って来て聞いて見ろ」というだけ
でした。
労働基準監督署の担当の人に聞いてもそんな理由では解雇でき
ない。」
そうですが
「そんな職場で働くよりも、もっと良いところを探した方が
いいんじゃないですか。」と言われました。「あなたにだって
職場を選ぶ権利があるんですから、休業補償をもらいながら
良いところを探したら」うう、そうはいってもねえ。補償は
日給の60%ですからかなりの痛手です。

以来私は家で休業扱いになっています。仕事は毎日申し込んで
いるけれど
面接まで行ってもまだ見つかりません。

フリーターの方たちも、35歳を過ぎる頃からだんだん仕事が
見つからなくなるでしょう。

 このあいだ隣町の大日本製紙という大きな工場の
食品の包装を作っている現場での事務員の面接に行きました。
特殊な帽子と服を着て、靴も履き替えます(トイレに行ったり
食事に別の建物に行くときも着替えます。

 事務所は普通のにおいなのですが、そこに行くまでに
チャルメラやカールやポテトチップなどのお馴染みの袋を
印刷している工場の広い部屋を2つとおらなくてはならないの
ですが

油性マジックインクのキャップを開けたときの匂いを
強烈にしたような匂いが充満しているところでマスクも付けず

働いている人達が沢山いて、この人達健康は大丈夫なのかしら

思いました。


 私は家に帰ったら気分が悪くなってしまい、
2~3日吐き気と筋肉の痛み頭痛で寝込んでしまいました。
以前杉並中継所(プラスチックゴミを圧縮する
処理場、杉並病で有名)を見学したときも同じように成りまし
た。

おそらく現場で働いている人たちはアルバイトの人
ではないでしょうか。
産業廃棄物処理場でも沢山の外国人を含む日当で働く人達が
マスクも付けずに危険物を扱っているのをずっと見てきました

大丈夫なんだろうかといつも心配でした。


 私は化学物質過敏症です。タバコの煙のある職場では
働けなくなりました。
頭痛がしてコンタクトが霞んで見えなくなり、
喉が痛くなって風邪をひきやすくなるからです。
休んだら日当が貰えません。

 でも頑張って探します。パワーポイントも、
windows2002も使えるようにOAスクールに通った
し、
英会話もかなり話せるように
なったんですけど、これであと10歳若かったら直ぐに
見つかるのですが求人情報は、子供を生むのに適した
20~35歳までくらいが多いのが現実です。
それに大学卒だと短大しか出ていない私は応募する資格もあり
ません

男の子だったら両親も出してくれたんでしょうが
女は嫁に行けばいいと両親は思っていたのです(母は36年間
もフルタイムで
働いて仕事中に死んだのに変ですよねこの考えかた。)

大卒の人が「経験がない」という理由で就職できないこの現実
高校に行けなくなった人達はもっともっと厳しいですよね

でもまだ多くの人が、フリーター=働く気がない と
勘違いしているのです。こんなに就職難なのに、どうして子供
を産めと
いうんでしょう。正社員だって睡眠不足でうつ病に追い込まれ
るくらい
働かされて、課程は崩壊寸前で、家計やしごと厳しいと、
ストレスから子供は虐待されるし、競争原理だか市場原理だか
しりませんが
これでは圧倒的多くの人が不幸になってしまう

冷酷なシステムだと思います。





若い世代を叩く言葉

2005-02-03 22:46:43 | 世代
▼ある掲示板の哲学板のニート関連スレッドよりコピペ

256 名前:考える名無しさん :05/02/03 21:34:29
それにしてもなんでこう次から次へと若い者を叩く為のツールが発明されるのだろう。
「新卒を雇わない会社」を一言で斬る言葉はないのに。


257 名前:考える名無しさん :05/02/03 21:37:43
「新卒を雇わない会社」はない。
「新卒を雇えない会社」があるだけ。
そういう会社を「老害社」という。


258 名前:あるてるのー :05/02/03 22:31:54
>>256-257
に同意。ジェンダーの視点も入れると、家父長・中高年男性の権利しか守らない
組合は団体じゃなく男体。若い世代のフリーターの男性も排除されている。
会社にしか労働がないとか、社会がないとか思い込んでいるから、
当然ニートの権利も無視。


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ちなみに、あるてるのーは自分のHNです。
「男体」というのは、一人で核家族一家を養える男らしい男の権利として初期の労働運動が行われたこと、それが今日にひびいていることを揶揄しているのです。
そこでは、フリーターや保障・手当てが崩されつつある若手の男性正社員、あるいは女性ははじめから「労働者」としてイメージされていないのです。
もちろん、最近はそういう問題を扱う組合も増えているのは頼もしい限りです。しかし、雰囲気としてはやはり上の世代の男性中心の傾向があるのも事実です。
会社での労働だけが労働なのか? 学校での教育だけが教育なのか? という点でも意見が分かれるでしょう。わたしは労働や教育を会社や学校に限定しない立場ですが、読者は?

若い世代を叩く言葉はどんどん出来る。けれど上の世代を叩く言葉はなかなか出てこない。90年代半ばに宮台真司が「家父長制バカオヤジ」を流行らせたあと、パンチの効いた言葉がありません。
何でもいいから叩きあえばいい、言論プロレスを楽しもうとここで煽っているのではありません。ただし、民主主義は民衆が権力者から恐れられているときに機能するとモンテスキューは「法の精神」で述べているのは事実でしょう。
 ここでは、若い世代が上の世代からナメられないためにも、おかしな上の世代を叩く言葉を多数作って共有する必要があるのではないでしょうか? それこそが対等な話し合いへの基礎づくりだと思うのですが、どうでしょうか。

たとえば、NCAAA(ヌカアー)なんてどうでしょうか?
Not in comunity,Autonomical learning power,Autonomical healing power,Autonomical walking power.
 つまり、地域社会・家族社会の中に住んでおらず、自律的な学ぶ力がなく、自律的な癒す力がなく、自律的な歩く力がない。
 休日には郊外で買い物をすませ、地域商店街を荒廃させ、受験勉強で子どもをキリキリまいさせ、専業主婦を家の囚人としてしまう人間です。(世代を問わず人口の何割「いない」かな?)

そのほか、Not in Tools for Convivienciality、Vancance,GMOfree food,Enviormental hormone free enviorment,Water as comons, BSEfree food,Non Hyper mobile society,Peacefl World……とか何とか、いろいろ組み合わせて上の世代を悪の象徴にしながら世相を斬れそう(それにしても特定世代のことだけではありませんね(>_<)。

これなんて、企業戦士に代わる上の世代叩きになるでしょうか……。みなさんに何かよい案があればコメント・TBをよろしくお願いします_(_)_。

〔細かい間違いを2月9日訂正しました。〕

失業者にマイナスの消費税を!

2005-02-02 22:28:52 | 政策
(NOW BUILDING)まだ中間報告です! 註はこれから細かい部分を仕上げます。著作権違反ではありません! 

 
 失業者および半失業者は、社会に参加していない、あるいは社会参加する心を持っていないゆえに非難されることがある。
 何でも心の問題にすりかえたがるココロ・マニアにはもううんざりだ。それはさておき、その前提は、本当に当たっているのだろうか?
 学校または会社=社会という構図は疑問符をつけられて久しい。学校と会社以外にも、家庭社会、NPO社会、地域社会、ネット社会、国家社会などたくさんの小社会が集まって地球社会社会全体が成り立っている。また、社会の外にある自然・宇宙といった世界も人が住む環境を考えるうえで忘れてはならない概念である。
 
 精神科医の高岡健は、ひきこもりに関する評論のなかで、消費は社会参加のいち形態だと指摘している(1)

 わたしはこの謙虚な医師の指摘に全面的に同意している。
 消費もまた、社会参加の一形態なのだ。かつて文明批評家イリイチは、「シャドウ・ワーク」という言葉を創出した。そのときの彼の議論によれば、近代的な子どもたちの受験勉強、専業主婦の家事労働、休日に消費をする労働、これらすべては西洋近代型の大量消費・大量文明を支える重要な労働である。にもかかわらず、正当な労働と認められず、価値を貶められている。
 そう、消費も労働なのだ。とりわけ、フリーターなど物質的にはあまり恵まれていない層にとっての消費は大変な労働だ。百円ショップで環境ホルモンから新鮮さにいたるまで、安全性の疑われるものを買うこと。建前は選択の余地があるのに、実際には貨幣の不足によって選択がほとんどできないひどい現実。
 その消費労働をこなす者がいなければ、今日の消費社会は成り立たない。今の経済の枠組みの中での景気対策も立ち行かない。経済成長のためにはより多くの消費が必要(2)だからだ。
 それを、高所得者層への減税というレーガノミクスによるのは得策とは言えない、とするのがわたしの見方である。
 レーガノミクスでは、金持ちはより高額所得を、貧乏人はより貧困になる恐怖・不安を勤労動機にするとしている。これは本当かどうか疑わしい。
 満足しきった富裕層はあまり働かなくなるかもしれず、貧乏ゆえに絶望しヤケになり怠惰になる可能性も考えられるからだ。
 
 仮に一億人の国があったとする。たった5%の高所得者層(資産数億とか十数億だとする)が消費するにも限界がある。広い家にしまうことのできるブランドものにも限りがある。高級レストランに入っても、ひとりで100人前をたいらげることはできないし、通常注文もしないだろう。たいていの場合、車を使うので地域商店街はうるおわない。当然、他人とのふれあいや出会いも制限される。
 他方、人口の4割弱をしめる(400万人)がパート・アルバイト・派遣などの半失業者と失業者(OECDの先進国基準にならい、年収240万円未満とする)だとしよう。そうすると、ひとりがひとつブランドものを購入すれば、高所得者の8倍の消費効果が現れる。レストランに入っても、結果は同じだ。車検は高いため、車以外の交通手段を用いる人が多数を占める。とすると、電車・バスに乗る。あるいは自転車をこぐ。買い物の帰りに家族や友人と喫茶店で一服する。
 さらに、失業者が近所の喫茶店のマスターや常連客とおしゃべりをしており、中には仕事や資格に関する情報も含まれる。極端な貧富の差がないため、社会には仲間意識・連帯感が生まれやすい。多くの人たちが草の根のスポーツやボランティアのNPOに関わっている。会議のために外出し、書類を作り、人を動かす。これもまた経済効果がある。
 人口のごく一部を占める高額所得者と大部分を占める低額所得者。いったいどちらに対して減税を行うのが景気対策と国の財政運営上妥当なのか?(2)

 わたしなら後者をとるが、読者は?
 
 さて、低額所得者がそこそこの経済的なゆとりを享受できる条件は、給与・保障のほか、税によっている。
 この記事だけですべてを書くことはできない。けれど、ここでは失業者および半失業者(年収240万円未満の層)にマイナスの消費税をかけることを提案したい。つまり平たく言えば、消費税をまける、ということである。
 たった3%とか5%であっても、消費労働を公式に認め、社会の分極化に歯止めをかける方向性を公権力が示す意義は大きい。
 
 とにかく、失業者と半失業者にマイナスの消費税を導入しよう、と訴えたい。それが日本国だけでなく、近い将来アジア連合単位で行えることも視野に入れながら。

(1)高岡健「ひきこもりを恐れず」ウエイツ
(2)J・ステイグリッツ「世界を不幸にしたグローバリズムの正体」徳間書店



付記1:もちろん、イリイチの提案意図とは違う、とする批判はあるだろう。彼は、国に頼らない自律共同体を肯定したのだから、と。
 哲学的・思想的に見てそれは正しい。ただし当面のところ、実際の政策としてはむつかしい。富士通のトウモロコシから作ったエコロジカルなノートパソコンのように、今の経済の枠組みを生かしながら、新しい道を開く可能性もある。わたしはそれに賭ける立場であるが、読者は?

付記2:マイナスの消費税については、去年の3月に高岡健と行った会話に勇気づけられた。彼は、関西的な“ボケとツッコミ”の分かる中部地方の人だった。ここで披露したつたない提案を、ケラケラと笑い転げながら聴いてくださった。聴くだけで人の「自律的な学ぶ力」と「自律的な癒す力」(「」内はともにイリイチ)を増幅させるシャーマンのような技ではない技、何もしないことによってすべてを成す「老子」に出てくる聖人のようなたたずまいに感銘を受けたことをここに記したい。