こんにちは!「工業デザイン相談室」の木全(キマタ)です。デザイナーの実像・デザイナーとの付合い方・デザイナーとのトラブル回避法など書いていきます。御相談がありましたら、コメントをくださいね。
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■外部デザイナーとの付き合い方1<個別業務依頼>
13:【デザイン相談室】運用4
前々回、前回と、悪徳デザイナーの見分け方についてお話しました。では、信頼できるデザイナーが見つかったとして、彼らとどのように付き合ったらいいのでしょうか?
■すこしずつ頼みましょう
信頼できそうなデザイナーが見つかったとはいっても、すぐに何でもかんでも仕事を任せるということにはなりませんよね。
物事には順序というものがあります。そのデザイナーも御社の状況、関連の業界動向に詳しいとは限りません。(デザイナーにも得意不得意があって、業界に詳しい場合もありますが。)
では、どのあたりの仕事から任せればいいのでしょう。
商品の開発には、大きく分けて、下の四つが考えられます。
【1】計画段階
【2】企画段階
【3】設計段階
【4】販売段階
最後の【4】販売段階は、デザイナーが直接かかわることは難しいですが、それ以外の三つについては、デザイナーが関与できます。
でも、そのかかわり方が違います。開発の初期段階になるほど、御社の状況や関連の業界動向についての深い知識が必要になり、そこで行われる決定も重みが増していきます。
いきなり、外部の人間にそんな決定は出来ませんよね。
やはり最初は、【3】設計段階の仕事から、はじめるのが無難です。何度か仕事をしていくうちにデザイナーのほうにも情報が蓄積され、徐々に【2】企画段階や【1】計画段階の仕事が出来るようになるはずです。
■最初の仕事
【3】設計段階で、デザイナーに依頼できる具体的な仕事といえば、やはり、外観デザイン(スタイリング)開発です。外観デザインといっても、商品だけではありません。下のようなものがあります。このような仕事から、外部デザイナーに発注するのがいいでしょう。
【A】商品本体の外観デザイン開発
(新規スタイリング開発)
【B】商品本体の外観デザイン開発
(マイナーチェンジ・グラフィック色彩開発等)
【C】商品ブランドマーク等のデザイン開発
【D】パッケージのデザイン開発
【E】販売促進ツールとしての3Dスケッチ作成
内容は、わかっていただけると思いますが、ちょっと説明しておきます。
【A】は新規に商品を開発する場合、【B】既存の商品の色彩などを変えるようなマイナーチェンジの場合です。
グラフィック系業務の「【C】商品ブランドマーク」と「【D】パッケージ」では、その耐用年数が違います。従って、費用が変わるために分けてあります。
「【D】パッケージ」は半年くらいでリニューアルされますが、「【C】商品ブランドマーク」はもっと長く使いますし、長く使わないとブランドが育ちませんよね。「【C】商品ブランドマーク」は小さなものですが、その価値は高いはずです。
最後の「【E】販売促進ツールとしての3Dスケッチ作成」ですが、これはデザイン開発とは全く別のものだと考えてください。
【A】や【B】の外観デザイン開発の際に提出したスケッチを、無断でカタログなどに使ってしまう場合がありますが、それは複製権の侵害になり、著作権法違反です。(これは、また別の機会に書きますね。)
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