<写真>寝ている子を見てると優しい気持ちに
こんにちは!「工業デザイン相談室」の木全(キマタ)です。デザイナーの実像・デザイナーとの付合い方・デザイナーとのトラブル回避法など書いていきます。御相談がありましたら、コメントをくださいね。
記事の目次
デザイン相談室の目次 デザインの考え方と運用について
デザインのコツ・ツボの目次 商品企画とデザインワークについて
アクセスランキング
木全賢の自己紹介
人気blogランキングへ
■優しさの心 <デザインは人とモノを結び付ける>
08:【デザイン相談室】考え方2
前回、工業デザインは、商品として日常に氾濫しているけれど、誰もあまりその存在を認識していない。だけど、ないと困る「空気」のような存在だという話をしました。
では、そんな空気のようなことを仕事にしている工業デザイナーはどんなことを考えているのでしょうか?
■使いやすさ(ユーザビリティ)
工業デザイナーは商品を使っている人がデザインをほとんど意識していない事を良く知っています。確かにデザインを重視している企業もあります。また、どうしても試してみたい造型や、何とかして自らのコンセプトを実現しようと、力の入ったデザインの商品もありますが、どちらかというと、それは稀な例でしょう。
多くの工業デザイナーは、商品をまさに空気のように嫌みがなくて、さり気なく使いやすくしようと考えています。
ただし、家電量販店に並んでいる商品がどのメーカーも同じなのは、「嫌みのない、さり気なさ」路線を踏襲しているからだ、なんて納得しないでくださいね。あれは、またちょっと違う理由だと思います(この話はまた別の機会に)。
工業デザイナーがもっとも気にしているのが、「使いやすさ(ユーザビリティ)」です。
■優しさの心。人とモノを結び付けるもの
使用者がいかに間違いなく、できれば気持ちよく商品を使ってくれるか。モノ(商品)の形を通して、人(使用者)とモノとのよい関係を作り上げること。モノに人への「優しさ」を込めること。それが、デザイナーの役割です。
「エルゴノミクスデザイン(人間工学)」や「ユニバーサルデザイン」などという言葉を、一度は聞いたことがあると思います。それらのデザイン理論は、なんだか難しそうですが、その基礎になっていることは「人への優しさ」です。(人間工学は軍事目的で誕生した経緯がありますが、軍事技術が民生品に応用されることはよくあることです。)
■外部デザイナーのメリット
製造メーカーとしては、売上や利益に縛られて時々使う人の気持ちがわからなくなることもあるでしょう。そんな時に、使用者の立場から「ちょっと待った」と声をかけるのもデザイナーの役割です。
そういう意味では、メーカーの社内デザイナーの立場は微妙で、「ちょっと待った」を言い辛い場合もありますね。そんなときにはお客様と同じスタンスでいられる外部デザイナーの意見が有効だったりします。(と、それとなく外部デザイナーのメリットをアピールしたりして)。
デザイン相談室の目次 デザインの考え方と運用について
デザインのコツ・ツボの目次 商品企画とデザインワークについて
アクセスランキング
木全賢の自己紹介
人気blogランキングへ
こんにちは!「工業デザイン相談室」の木全(キマタ)です。デザイナーの実像・デザイナーとの付合い方・デザイナーとのトラブル回避法など書いていきます。御相談がありましたら、コメントをくださいね。
記事の目次
デザイン相談室の目次 デザインの考え方と運用について
デザインのコツ・ツボの目次 商品企画とデザインワークについて
アクセスランキング
木全賢の自己紹介
人気blogランキングへ
■優しさの心 <デザインは人とモノを結び付ける>
08:【デザイン相談室】考え方2
前回、工業デザインは、商品として日常に氾濫しているけれど、誰もあまりその存在を認識していない。だけど、ないと困る「空気」のような存在だという話をしました。
では、そんな空気のようなことを仕事にしている工業デザイナーはどんなことを考えているのでしょうか?
■使いやすさ(ユーザビリティ)
工業デザイナーは商品を使っている人がデザインをほとんど意識していない事を良く知っています。確かにデザインを重視している企業もあります。また、どうしても試してみたい造型や、何とかして自らのコンセプトを実現しようと、力の入ったデザインの商品もありますが、どちらかというと、それは稀な例でしょう。
多くの工業デザイナーは、商品をまさに空気のように嫌みがなくて、さり気なく使いやすくしようと考えています。
ただし、家電量販店に並んでいる商品がどのメーカーも同じなのは、「嫌みのない、さり気なさ」路線を踏襲しているからだ、なんて納得しないでくださいね。あれは、またちょっと違う理由だと思います(この話はまた別の機会に)。
工業デザイナーがもっとも気にしているのが、「使いやすさ(ユーザビリティ)」です。
■優しさの心。人とモノを結び付けるもの
使用者がいかに間違いなく、できれば気持ちよく商品を使ってくれるか。モノ(商品)の形を通して、人(使用者)とモノとのよい関係を作り上げること。モノに人への「優しさ」を込めること。それが、デザイナーの役割です。
「エルゴノミクスデザイン(人間工学)」や「ユニバーサルデザイン」などという言葉を、一度は聞いたことがあると思います。それらのデザイン理論は、なんだか難しそうですが、その基礎になっていることは「人への優しさ」です。(人間工学は軍事目的で誕生した経緯がありますが、軍事技術が民生品に応用されることはよくあることです。)
■外部デザイナーのメリット
製造メーカーとしては、売上や利益に縛られて時々使う人の気持ちがわからなくなることもあるでしょう。そんな時に、使用者の立場から「ちょっと待った」と声をかけるのもデザイナーの役割です。
そういう意味では、メーカーの社内デザイナーの立場は微妙で、「ちょっと待った」を言い辛い場合もありますね。そんなときにはお客様と同じスタンスでいられる外部デザイナーの意見が有効だったりします。(と、それとなく外部デザイナーのメリットをアピールしたりして)。
デザイン相談室の目次 デザインの考え方と運用について
デザインのコツ・ツボの目次 商品企画とデザインワークについて
アクセスランキング
木全賢の自己紹介
人気blogランキングへ
ありがとうございました。
コメントありがとうございました!
最近、プロダクトデザイナーを目指す学生が少ないと聞いています。WEBデザイナー全盛ですよね。でも、そのWEBで売っているのは、結局、製品やプロダクトなのに。
いくらWEBデザインが素晴らしくても、売っている製品に魅力がなければ、飽きられちゃいますよね。
ちょっと愚痴でした。
日本はものづくりの国、職人の国だと思っています。
プロダクトデザイナーはまさに「ものづくりの職人」です。職人は修行の期間が必要です。社会に出ても最初は、なかなかやりたいことはできないと思います。是非10年20年の長いスパンで考えて、プロダクトデザインと付き合ってください。
最後になりましたが、拙書をご購読いただき、感謝いたします。
このブログはまだまだ続けるつもりです。なにかありましたらご連絡ください。
実は1つ伺いたいことがあります。「デザイン原器」という言葉がありますが存在するのでしょうか。たまたまこの形がヒットしたから継続してるみたいな形で出回っているのは本当なのではないでしょうか。
確かにデザイナーさんが勝手なものを作っては困るのである程度のルールみたいなものを伝えるためのツールとしては存在するのかなとも考えるのです(システム開発にはそういうルールブックがあります)が、先生の「デザイン原器」についてのお考え(定義とか実際に現場で製品を生み出す立場として)をお聞かせいただければと思います。
コメント&拙著ご購読、誠にありがとうございます。
木全です。
おまけに、ご質問までいただき、感謝です。
「デザイン原器」。。。なかなか奥の深いお題です。
いいお題をいただきました。しばらくお時間をください。今月中に、ブログでお答えいたします。
取り急ぎ、御礼まで。
木全賢 拝