DEEPLY JAPAN

古い話も今の話も、それでもやっぱり、ずっと日本!
Truly, honestly, DEEPLY JAPAN!

ウクライナ:バンデラ顕彰、イギリス:ブレアに爵位

2022-01-03 19:24:01 | WW1&2
1月1日は、ウクライナでは対ナチス・ドイツのコラボレーターとして名高いステファン・バンデラを顕彰する日になっている。

そこで今年も、多数の人たちが通りにでて、バンデラ万歳を叫んでいた。
 


ウクライナの西部がナチの顕彰者であふれているというのは、陰謀論でもなんでもなく、既に2006年のオレンジ革命のところから西側にかつがれた政権はバンデラを英雄視する政権であることが明らかで、2014年にクーデターで選挙で選ばれた大統領を放逐してキエフが西側の傀儡政権化して以来はこの動きがさらに動かしがたいものとなり、2019年には正式に、1月1日をバンデラを顕彰する日と定めた。

当時の記事はここらへん。

バンデラを称えるウクライナ&欧州ネオナチ同盟

ロシア連邦安全保障会議書記のニコライ・パトルシェフさんが、2019年のインタビューで、ヨーロッパでネオナチ同盟が出来ることを排除しない、と言っていたが、既にそうなってると思う。

西側各国の立ち位置は、ナチ万歳だったんだなと考えるしかない状況。

今日の日経は、バイデンがウクライナに電話して会談した話を、わざわざ「ロシアに改めて警告」などというタイトルで出していたが、これは大笑い。

米大統領、ロシアに改めて警告 ウクライナと電話会談

アメリカは、ウクライナのキエフ政権に暴発されないように、なだめすかしつつ、騙しているわけですよ。お前を一人にはさせない、だから(俺がゴーっつったら)ロシアに向かって吠えろ、戦争だ戦争だ、お前の後ろにはNATOがいる、アメリカがいる、とか言ってきたわけだけど、なかなかやれない(本当は2014年にやりたかったのにロシアに場をフリーズされた)。

そうこうしているうちに、NATO諸国がウクライナを軍事基地化しようとしているのなら、うちの方は本格的に用意せざるを得ないなとロシアがマジで戦いの準備を見せつけたもんだから、キエフ政権はびびるし、お前と俺は一蓮托生だ~とかぬかしていたNATOにどれほどの用意や覚悟があるかというと甚だ心もとない、となってわららわらしてるのが2021年。アメリカにしたって、キエフ政権のためにアメリカ人を10万、20万と出して、そこで5000人でも死のうものなら(こんな小さな想定ではすまないが)、どうやって言い訳がたつのか見当もつかない。

そして、武力衝突がなかったとしても、このキエフ政権を誰が食わせるの?

これは2010年のウクライナの大統領選挙の結果。



青いところが放逐されたヤヌコビッチ大統領を推した地域。つまり、東側の人たちは文字通り自分たちが選んだ大統領をクーデターで外国人によって殺されかかったわけだから、西の人よりも怒って当然。民主的な反応と申せましょう。

で、1990年以前に学校に行っていた人は見た記憶があると思うけど、ソ連の重工業地帯、かつ、有名な炭田があるのは右の方。中心的なドンバス地域は事実上自治共和国化し、ロシア市場と連結してる。また、教育程度の高い人材は既にロシア市民権をゲットしてロシアに行ったり、ロシア企業で働いてる。

著しくバンデラ度が高いのは、言うまでもなく、ピンクが濃い方。

ニューヨークタイムスがどう書こうが、イギリスのばあちゃん女王が何を考えようが、朝日新聞がヒトラー礼賛にまわろうが、個々人が一定の時間をかけて具体的な経済的状況から選択して動いた結果を、どうやって覆せるんでしょうか?


■ ブレアに爵位

そんなことで始まった新年ですが、他方で、イギリスでは、トニー・ブレア元首相に女王が爵位を与えることにしたというので結構な騒ぎになっている。



少なからぬイギリス人にとってブレアは、嘘をつきまくってイラク戦争、アフガニスタンでの長引く戦争というみっともない戦争に自分たちを連れて行った戦争犯罪者。

反ブレアの人は、特に労働党支持者に多いが、保守党支持者や、Brexitを支援した人などにも目立つ。控えめに言っても3割強は目立って反ブレア、潜在的には過半数がおかしいと思ってる、みたいな感じじゃなかろうか。

ということで、イギリス人たちがこの話を知るやいなや、この栄典の授与に反対だ、という署名活動をChange.orgを通じてやっている。

ここ。


見てみると、2日弱で34万人以上あつまってる。見ている間にも数字が動いているので、なかなか盛況の様子。


とはいえ、イギリス国民以外にとっては、それほど驚きではないでしょう。だって、英王室だよ?

でもって、この王室をはじめとする世界各国で生き残ってる王室って、要するにドイツ・ユダヤとアングロの世界戦略にとって邪魔じゃないから残ってる、西側の庇護下だから生き延びてる存在。あるいは、悪い奴だから生き残ってるみたいなものでしょう。その他は、どれだけ域内満足度が高くても壊されて略奪対象になった。ただそれだけ。

ということで、なにかほんとに、West優位世界という幻想の底が抜けておるなという気がしている。


■ オマケ

上のバンデラ主義者のナチ賛美のマーチを伝えるRTの記事。
Thousands march to honor WWII Nazi collaborator (VIDEO)


この記事に、650ものコメントが付いてて、ざっと見るに、バンデラ&ナチこそ正しい、ソビエトはもっと酷いのだという主張を持った人たちが湧いて出ている。

DragonsPaw.blogspot • 2 hours ago
Every single eastern European that experienced both 'communist' socialist and National socialist invasions told me the Germans were "saints compared to the Soviets". (I've met FOUR so far here in NorCal/USA!)

ソビエトとナチの両方を経験した俺のあった東ヨーロッパの人は、どの人もみな、ソビエトに比べればドイツ人は「聖人」だったと言っている。

だそうだ。このセリフ自体、過去何十回も見てるのである種の洗脳パターンなんだろうと思うが、それでも一言言いたくなる。

1940年代の両方を経験した人は、多分、もうそんなに生きてないと思う。第一、ドイツ人を「聖人」と思わなかった2700万人は死んでいるので、あなたは声を聞けない。

あなたが声を聞けたのは、それらの人々を死に至らしめるためにドイツ人に道を開けたウクライナ人で、それを「功績」としてアメリカとカナダに移民させてもらった人々の子孫だと思う。

本当に罪深い、この話。

アメリカが「許した」731部隊とナチ残党

「西側ではナチズムが生きている」カナダ編




コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ナチリベ:朝日などは、スタ... | トップ | 米ロ英仏中「核戦争に勝者は... »
最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
プーチンの新年挨拶(イタリア語) (石井)
2022-01-03 19:30:42
新年明けましておめでとうございます。今年もブログ主様の鋭い分析を楽しみにしております。

さて、今日は正月らしくロシアのバカ番組を紹介させて下さい。
https://www.youtube.com/watch?v=RyMgs0DXZrY
元旦の夜、第一チャンネルの放映です。司会役のウルガンは今のロシアでは一番の人気ユーモリストで多才な男です。去年から始まり、コロナで何処にも行けないということで、ロシアで外国気分を味わう趣向から、全編イタリア語ロシア語字幕、出演は全てロシアの有名芸能人です。今年は最後にプーチンが登場し新年の挨拶を(イタリアの首相として)イタリア語でやっています。(本人かどうか分かりません)締めの言葉が「私の大好きなグループの音楽を贈ります。どうぞ。」と言って、登場したのが軍隊風ロックバンド「リュベ」。これには大笑いしてしまいました。

最近、ヨーロッパのロシア通の人、ロシアに住む外国人から度々聞くのは、「ロシアの方が自由がある」ということです。硬派に見えるプーチンも偶に「お笑い番組」に出て挨拶していますよ。(何十周年とかの記念番組ですが)
Unknown (楽)
2022-01-03 20:00:17
あけましておめでとうございます。
去年書いたコメントがまだ反映されていないようですが、何か都合が悪い部分がありましたか?
ブログの内容に沿って書いているし、不備があれば出来る限り説明するように努力しているつもりですが…。
Unknown (ローレライ)
2022-01-03 20:25:57
ソ連でインフラをラストベルトにしたネオナチ政権さ支持する西側陣営ではイギリス労働者の裏切り者も貴族化する!
稀代の大嘘つきに爵位を! (セコイアの娘)
2022-01-04 06:56:36
あちこちで、鉤括弧つきの「ナショナリズム」に放火して回って、後は知らないよってことか。

あまりめでたくもないけど、あけましておめでとうございます。

読むの楽しみにしています。

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

WW1&2」カテゴリの最新記事