WBC・WBAスーパーライト級タイトルマッチ
25歳の統一スーパーライト級王者ダニー・ガルシア選手(Danny Garcia)と暫定王者で戦慄の強打を誇るアルゼンチンのルーカス・マティセー選手(Lucas Martin Matthysse)とが激突する大注目のスーパーライト級頂上決戦は米国ネバダ州のメイウェザー対カネロ戦のアンダーカードとして行われ、ガルシア選手が12回3-0判定で勝利しています。(体格比較)
マティセー選手がいつも通り強打を振るってじわじわ出るのに対し、シャープな左フックや左ジャブのリードを的確に決めて動くガルシア選手の立ち上がり。2回にマティセー選手の左フックを浅いながらも食って以降、マティセー選手のプレッシャーに圧される場面が続いた局面もあったものの、マティセー選手の入りに対ししっかりと踏み込んだ左右を返すことで少しづつペースをたぐり寄せていきます。
4回にはコンビネーションブローでの攻め、そして非常に強いボディブローを再三決めてマティセー選手の前進を鈍らせるなど、予想以上のガルシア選手の力強い攻撃とクレバーな戦いぶりが光ります。
7回には恐らく左フックを決めた場面でマティセー選手の右目を腫れ上がらせて以降は、焦りの色も見えるマティセー選手に対して強く効果的なブローで対処してペースをコントロール。11回にはスリップ気味ながらもノックダウンも奪ったガルシア選手が下馬評の不利を覆す価値ある勝利を掴んだ12ラウンズでした。
CompuBox: Garcia Landed Nearly Half His Power Shots
公式のスコアは2人が114-112、1人が115-111という3-0ガルシア。シロート採点115-111ガルシア。
11回はラウンド開始早々に右ストレートを決めたマティセー選手が大きなチャンスを掴んだのですが、ホールディングで凌ぎながらワンチャンスをものにしてダウンを奪ったガルシア選手。ノックダウン自体は巻き込み気味スリップ気味のものではありましたが、ボディブローが効いて体勢がくずれたマティセーに対して右フック左フックを決めて奪ったダウンで見事でした。
大一番を勝ち抜いた25歳の統一王者ガルシア選手は26勝(16KO)。マティセー選手は34勝(32KO)3敗。
LIVE MAYWEATHER VS. CANELO RINGSIDE RESULTS AND ROUND-BY-ROUND COVERAGE(FIGHTHYPE)~116-110ガルシア
Danny Garcia 'upsets' Lucas Matthysse(Scott Christ/Bad Left Hook)~114-112ガルシア
Garcia decisions Matthysse by UD live round-by-round updates(Lem Satterfield/RingTV)~114-112ガルシア
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もっと壮絶な殴り合い、ダウンの応酬になるかな?と思ってましたが(笑)
ただガルシアのボディは低いです。
減点されたヤツはモロでしたが、それ以外も低い。
カーン戦もそれが気になりました。
まぁマティセファンの負け惜しみかもしれません。
序盤はとにかくマティセ選手のプレッシャー半端なくて、6Rまでに終わるんじゃないか?と思ってましたが、
時折ガルシア選手も力強いパンチを返して、完全にはペースを握らせないところがすばらしかった。
マティセ選手の右目が腫れてからはハッキリとペースをつかんだ上での、文句なしの判定勝ちだと思います。
ただ、やはりローブローと、あとバッティングが多かったですね。
ガルシア選手が今後どういったマッチメイクされていくのか楽しみです。
今回のSL級頂上決戦を制したガルシアですが、まだまだ発展途上だと思います。これからが本当に楽しみな選手です。
一方のマティセですが、7Rの右目の負傷で完全に流れが変わってしまいましたね。どのパンチで負傷したのかは分かりませんが。
11Rのダウンも、ロープに絡まって動けなくなったところでコンビネーションを喰ってしまったものですし、少しマティセにとって不運な展開に映りました。
もちろん負傷に関してもダウンに関しても、ガルシアを褒めるべきところではあると思うんですが。
採点は若干マティセ寄りかもしれませんが、私は114-113でマティセにつけました。
11Rはダウンがありましたが、ダメージがそれほど深刻ではなかったことと、開始早々にマウスピースが飛ぶほど強烈な右を入れたことから10-9にしました。
今回の結果を受けても総合力ではほぼ互角だと思いますし、スタイル的にも噛み合うので、再戦が観たいですね。ダイレクトリマッチは勘弁ですが。
せっかくあんなにセンス、スピードがあるのにクリンチばかりするせいで印象が非常に悪い
どうにか矯正してくれないもんでしょうかね
ガルシアの強さ、上手さが存分に発揮され、かつクレバーさってのが示された内容だったと思います。
ローは私も気になりました。
>ビーフィータさん
この大きな勝利でメイの対戦相手候補として名前がかなりの優先度で挙げられる存在になったんでしょう。
そこまで成長したというか登りつめてきた道程は見事だと思います。
>たこぼうずさん
確かに目の腫れは痛かったですね。たらればは禁物なんですが、あれがなければ…
との思いが強いです。
ガルシアの勝ちっぷりは文句なしで本当に見事ではあったのですが。
>先見の明さん
強敵を相手に一戦一戦逞しさを増してきている印象で、次の試合、次に見せるパフォーマンスが本当に楽しみな選手になりました。
>ナイじぇじぇじぇリア人さん
評価を急激に落とすものではなかったとは思いますが、落ちたのは確かかもしれません。
この人の限界ってのも感じた内容でもありました。
>Unknownさん
そうですかね。個人的にはそんなに気にはなりませんでした。
11回のピンチでの露骨なホールディングなんかも私的には自らの状態を客観視できるクレバーさ、と映った場面でした。
ガルシアにはがっかり…
強さで来た選手だと思ってましたが、意外?なまとまりの
良さと、器用で要領がいいことに驚きました。
マティセにあれだけスゴイパンチを振り回されながら、
致命打は食わずにタイミングを掴み、しつこいボディ打ち、
冷静なカウンターはスゴイですね。
体格も良いし、これはスーパースター街道を走るかも。
私も同じような感想です。強くて、そして様々な意味で逞しい、クレバーだとの印象です。
最初に見た時はパワー不足にも感じたものでしたが、今やパワーは折り紙つき。タフな相手との戦いを勝ち抜き続けるうちに自信もつけて一戦ごとに大きく成長していると思います。マティセーに勝ったこの試合でもまたさらに一回り大きくなるんでしょう。
今後が本当に楽しみです。