ヘビー級12回戦
英国のヘビー級ホープ、24歳のタイソン・フューリー選手(Tyson Fury)が元クルーザー級王者のスティーブ・カニンガム選手(Steve Cunningham)とIBF2位の座を争ったヘビー級戦は米国ニューヨーク州で行われ、2回にノックダウンを喫したフューリー選手が逆転の7回KOで勝利した一戦でした。(体格比較)
身長で約15cm、体重で約20キロ少ないカニンガム選手ですが、積極的によく踏み込んでに左ジャブを放っていく初回立ち上がり。自らのバランスを崩すほど強振する右スイングも度々見せながら気合の入った攻めを見せるベテランで、やや過剰に力が入りすぎているんでいるようにも映るスタートでした。
対するフューリー選手は体格の利を生かした長く重い左ジャブで対抗。初回はなかなかに見応えのある互角の左の刺し合いでした。
しかし2回にカニンガム選手の右フックを浴びてフューリー選手が派手に倒されてしまいます。試合再開後は巨体を相手に預けて行くことでなんとかピンチを凌ぎますがダメージのあるダウンでした。
3回に入るとペースを変えようとフューリー選手がプレスを強めるのですがカニンガム選手の正確で速い左フックや右ストレート右フックなどを浴びてしまいます。5回にはバッティングで減点も告げられたフューリー選手にとっては非常に苦しい流れでした。
それでも前に出続けて強い右フックや右アッパーで強引に迫り続けたフューリー選手。次第にカニンガム選手がフューリー選手のアタックを持て余しだします。6回にはフューリー選手の強い右が何度かカニンガム選手をキャッチしてペースを引き寄せると、その流れのまま7回もしつこく力強く迫って逆転のKO勝利に結びつけた見事な勝ちっぷりでした。
最後は強烈な右アッパーのボディブローで米国人の動きを止めてから決めた強烈な右フックでのフィニッシュでした。
CompuBox Stats: Fury-Cunningham - 77% Power Fest
フューリー選手は21勝(15KO)。カニンガム選手は25勝(12KO)6敗。
Fury Rises From Deck To Knock Out Cunningham in Seven(Jake Donovan/BoxingScene)
Fury stops Cunningham in Round 7(Franklin McNeil/ESPN)
Fury proves to be the bigger man, not better, in KOing Cunningham(Joseph Santoliquito/Ringtv)
Ringside Report Cunningham vs. Fury Written(Chris Wheat/The Sweet Science)
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フューリーがここまで急成長を遂げるとは予想もしていませんでしたが、正直1Rのスタイルで戦っていればもっと楽に勝てたんでは?とも思います。
なんでクリーンな内容に見えた初回終盤であんなに激昂してたんでしょうかね。
会場も盛り上がったみたいでアメリカのボクシングファンの心も掴めたんじゃないでしょうか。
なんかyoutubeのこの試合の動画のコメントが恐ろしく延びていますし、これでいまいち盛り上がっていないように見える米国ヘビー級が盛り返してくれると嬉しいです。
ただ、やはり体格差ありすぎですよねえ・・・