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ディオンテイ・ワイルダー対アーサー・スピルカ(2016/01/16)

2016-01-17 22:22:26 | ボクシング

WBCヘビー級タイトルマッチ

WBC王者のディオンテイ・ワイルダー選手(Deontay Wilder)にポーランドのアーサー・スピルカ選手(Artur Szpilka)が挑んだタイトルマッチは米国ニューヨーク州ブルックリンのバークレイズ・センターで行われ、ワイルダー選手が9回右1発による鮮烈なKOで勝利してタイトル3度目の防衛に成功しています。(体格比較)

身長・リーチで大きくリードするワイルダー選手なのですが、サウスポーのスピルカ選手のポジショニングの妙なのか長く伸ばす左ジャブ右ストレートがことごとく空を切る立ち上がり。ワイルダー選手の射程外の位置をキープしつつ頭をよく振りながら余裕を持ってパンチを見切るポーランド人の動きが目を引きます。ワイルダー選手の強打に対して全く臆した様子を見せずにパンチを目前で見切り、そして思い切り良く踏み込んで左フック・左ストレートを打ち込んでいく姿勢に戦っているワイルダー選手もちょっと戸惑いの色を見せている、とも感じさせた初回から3回にかけての攻防でした。

しかし4回に入ると両者が何をしたのか、あるいはなにもしなかったのか、私には把握出来なかったのですが2人の距離が微妙に変わってワイルダー選手の左ジャブの精度がアップすると試合のペースが変わります。左ジャブから繋ぐ右ストレートを強烈にヒットさせる場面も見せて余裕も取り戻した王者。
続く5回に挑戦者の振り回す左フックや相打ちで見舞ってきた右フックを食ってしまう場面なんかも見せましたが、ワイルダー選手の破壊力抜群の右ストレートがバチーンと入る場面が徐々にその数を増やしていった試合の流れ。
とは言うもののスピルカ選手も相変わらず思い切りの良い踏み込みからワイルダー選手を後退させる左右を見せ続けていた好ファイトだったのですが、フィニッシュは唐突なものでした。
9回、この場面でもスピルカ選手が攻撃を振るって前進し、王者をロープに詰めていった局面でした。ここで、左フックを大きく振っていったスピルカ選手に対して見舞われたワイルダー選手の右フックがモロにカウンターでヒットすると衝撃で身体を裏返し、硬直させながらぶっ倒れたスピルカ選手。誰の目にもカウントは不要と思われた強烈すぎる一撃によるフィニッシュでした。


9回までのオフィシャルのスコアは77-75、78-74が2人の3-0ワイルダー。スコアが示す通り、スタートで失ったペースを徐々に引き戻しそして自らのものにしていたワイルダー選手でしたが、スピルカ選手の健闘も見逃せない戦いであったのは確か。そんなクロスした争いの中で見せつけた高すぎる決定力にはわかりきっているつもりでしたが驚きました。
試合後にリング上で騒がしくやっていたフューリー選手との激突、なんかに期待したいです。



ワイルダー選手は36勝(35KO)。試合後も立ち上がれず、ストレッチャーでリングから運びだされたスピルカ選手は20勝(15KO)2敗。



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1 コメント

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Unknown (すとれいと・くーがー)
2016-01-17 22:39:09
マクラレンのような凄まじい倒し方。
フューリーやウラジより総合力、技術を感じないのは確かですが一撃の威力、それを叩き込む上手さは飛び抜けてますね。
今でもワイルダーの地力に懐疑的ではある自分ですがボクサーが人間である限りこのワイルダーに対して「絶対的有利」「問題なく勝てる」なんて言える選手はもはや存在しないのかも知れません。
あと試合後のフューリーに笑いましたw
ノーギャラでもしっかり盛り上げてくれるとはw
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