備忘録

舞台の感想を書いています。(ネタばれ有り)Twitterはdacho115。

月組『アーサー王伝説』

2016-10-18 02:28:02 | 国内ミュージカル
ネタバレなアラスジ。

マーリンがウーサー王亡き後、
混沌する世を嘆き、神に呼びかけると
現れるアリアンロッド。が、その容姿は幼い。
そんな容姿と裏腹にマーリンを
抑えつける力を持つアリアンロッド。

二人の会話から、
アーサーの出生の秘密や、
マーリンが責任を感じている事が明らかになり、
エクスカリバーを出現させることで、おさまる。


ある剣術の練習試合。
勝者はエクスカリバーが刺さった岩から、
剣を抜く権利を与えられ、その試合に、
少年ケイと少年アーサーの兄弟も参加する。

その大会では、少年メリアグランスは
負けなしで、卑怯な手を使い、ケイにも勝っていた。

そんな二人が決闘しているなか、
岩に刺さったエクスカリバーを無邪気に抜くアーサー。
(助けるため、とかでなく、本当に何気なく)
そのまま、後ろに成長したアーサーがせり上がり登場。


時は過ぎ、騎士として、叙する者を探すアーサー。
しかし、それに相応しい者はおらず、
また、自分の出自についても、悩んでいた。

そこに、隣国の領主であるメリアグランスが
キャメロットに攻めてきたこと、
また、婚約していたグィネヴィアに
愛想をつかされ、破棄された情報が。

大軍ではあるが、助けに行くアーサー。
そして、メリアグランスと対決をするが、負傷。
そこをマリーンの魔術で、形勢逆転。
そのまま、メリアグランスを追い込むが、
騎士であるメリアグランスに叙して貰い、
命までは奪わないアーサー。

逃げるメリアグランスは復讐を誓う。
そこに現れるモーガン。
モーガンは復讐の手伝いを申し出る。

一方、アーサーはメリアグランスに
負った傷から、床についていた。

そこに看病に現れるグィネヴィア。
そのまま、二人は親しくなり、
別れの夜に、婚礼の支度をしておくように言う。

そんな二人に、未来が見えるマーリンは忠告。
そこで、アーサーは円卓の騎士を募ることを考えつく。

婚礼の日。
旅芸人と偽り、現れるモーガン。
そこで、寸劇を披露するが、
それはアーサーの父親がしたことを
暴露するものだった。

アーサーは追い出そうするが、
これは事実とマーリンに言われ、
グィネヴィアからも一緒に暮らすように言われる。

しかし、モーガンは復讐に燃え、
グィネヴィアに化けて誘惑するのだった。


一方、ある旅の剣士が居た。
その名はランスロット。
騎士となり、主君を探していたが、
アーサーの名を聞き、キャメロンに。

しかし、騎士への紹介がなく途方にくれていると、
グィネヴィアの召使いから、グィネヴィアと会うことに。
そして、紹介の元、アーサーの家臣に。
グィネヴィアによって、騎士に叙されるランスロット。

そして、運命の3人が揃ったと
ほくそ笑むモーガン。

二幕。
アーサーとグィネヴィアの結婚式。
それを羨むランスロット。

一方、グィネヴィアもモーガンの魔法で、
ランスロットの虜になっていた。

アーサーは円卓の騎士が揃った事で、
次に聖杯を探すことに。
その命を受ける騎士を探すが、
立候補するランスロット。

別れの晩、ランスロットに
モーガンから貰った指輪を渡すグィネヴィア。

一人、待つグィネヴィアの元に、
ランスロットに化けたメリアグランスが忍び込み誘拐。

それをモーガンから知り、アーサーは
救出に向かおうとするが、救えるのはランスロットだけ
と言われる。そこで、聖杯探しを止めさせ、向かわされることに。

一方、聖杯探し中のランスロットは、
老婆からグィネヴィアが誘拐された事を知る。
そこで、ここで辞めると二度と聖杯探しは出来ないと
言われるが辞めて、救出へ。
そして、メリアグランスを倒し、グィネヴィアを救出。

帰還後、宴を開く、アーサー達。
そこで、グィネヴィアとランスロットの仲を
家臣以上に見えるとアーサーに囁く、モーガン。

グィネヴィアとランスロットを
会わせる手紙を書いたことをアーサーに言うモーガン。

グィネヴィアを信じるアーサーだが、
抑えられないランスロットはガウェインの
注意も聞かず、会いに行く。
その際、これは試練とマーリンは止めない。

密会の現場を抑えるアーサー。
そのまま家臣達も知ることになり、
ランスロットとグィネヴィアは火刑に。

処刑日、火をくべる前に、
自らエクスカリバーを持ち、二人の前に。
しかし、鎖を切り、二人を解放。

忠信を誓うランスロットだが、
一方、気が狂うグィネヴィア。

そんなグィネヴィアを最後まで、
連れ添うことを誓わせ、二人を国外追放に。

そんな、アーサーの問題の解決法に、
皆が平伏し、モーガンも去る。

そして、統治はしても君臨せず、と誓い、幕。


珠城@アーサー
ロベスピエールを聞き過ぎたので、
声は覚えたのだが、それが主役で観れるとは。

低い声の男役が好きなので、
もう少し低い方が好きだけど、
最近の劇団のトップはこの音域なのか?

むしろ、一回、
グィネヴィアよりも、高い声の曲が有ったような。


愛希@グィネヴィア
こう、大変に娘役な発声。
アントワネットでも、感じたが、
甲高い声でも違和感がなく、
たまに低い声で歌うと、”おっ”となる。


美弥@モーガン
三番目にくるらしい。もう、全てを持って行く。
で、声も低いので、娘役にはムリな役なのかも。

千海@マーリン
最初、出番が無いかと思ったら、
アーサーの危機を救うも、
それ以降は本当に居るだけ。

見守る役と言ったら、聞こえは良いが、
本当に役たたずな魔法使い。


朝美@ランスロット
正統派なイケメン。
金髪が似合う男役。

で、歌も正統派。
ただ、メインとして、
居続けるには、ちょっと弱い。

輝月@メリアグランス
敵役。
仏ミュっぽい歌を最初に歌い、
そこから、怒涛のソロが続くので、
幕開きという意味では、迫力ある低音。

むしろ、二幕が一曲しかないのが、残念。


紫乃@アリアンロッド
謎の小娘設定。
なぜに、こんな設定。
娘役の出番を増やすため?


佳城@ケイ
幼い時には、
策を立てるが、溺れるタイプ。
成長すると、酔っ払いだが、
実は、優秀で、弟を立てる。

途中、アリアンロッドに、
一番、純真と言われていたが、
そんな伏線が有るとは。


一幕前半はセリフが多く、
一曲目の王賛歌が、あまりにヅカっぽいので、
これはオリジナルだっけ?という印象。

それが、メリアグランスのソロ曲辺りから、
フレンチミュージカルっぽい、ポップさ。
それに、ダンスが挿入されたり。

で、極めつけが『1789』っぽい
メロディがちょくちょく出てくるので、
同じ作曲家なんだな、と。


展開は昼メロで、
二幕になるとアーサーのソロ多数。
それでも、単調にならない、曲のバリエーション。
あんだけ、バラードばかりなのに眠くならない。

ただ、どこまで、仏版準拠で、
曲も正当な配役なのか気になる。


最後、王座が回転し、その王座が
デッカい剣になるというセット。
その奇抜さがかなり、失笑モノ
だったのだけど、そんなモンなのだろうか…。

もし、山田演出なら、作品のモチーフ的なモノが、
常に舞台にあるので、気にならないのだけれど、
あんな風にアカラサマに、ラストで登場すると…。




で、特に関係ないけど、
ワイルドホーンの『ARTUS』のアラスジはコチラ
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『鱈々』 | トップ | 『恋するブロードウェイVol.5』 »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

国内ミュージカル」カテゴリの最新記事