la princesse au bois dormant

~いくつになってもお姫様 眠い姫の独り言~

いくつになったって

2010年08月09日 | 眠り姫の独り言
 社労士試験受かってから、「目標がないとちょっとさびしいな」と、「当分頭を使う資格試験とかの受験勉強は勘弁して」の、両方を満たすものとして、ぼちぼち受けていたボクササイズの検定試験。
 半年に一回、コツコツと受け、順当に一発合格し(ここ重要)、やっと上から数えた方が早い級を受けることができました。そしてここも一発合格。しかも採点表見たら、悪かったところに印ついてるんですが、「スピード」と「キレ」のところは全然印ついてなくて、もう。空手部同期女子のMoonちゃんが、稽古中ふと見たら私と同じ動きをめちゃめちゃ切れ味よく私の三倍速でこともなげに動いていた、あの時のショックを思うと非常に感慨深いものが(以下Moonちゃんのすごさと私のひどさの対比を話すと長いので略)。

 そしてその後日、いつも受けてるボクシングエクササイズの他に、そこのスポーツジムにボクシングジムの人が出張してきてるボクシングレッスン(こっちはエクササイズでなく、初心者向けのボクシングレッスン)があるんですが、たまたま時間があいて、しかも無料体験やってたので、いってきました。
 そしたら。
 そしたらですよ。
 私を知らないインストラクターの人が、おそらく「どうしよう、こんな運動できなそうな小太り女子がきた!」(ほんとに運動はできないので間違いではないんだが)と思いつつ、
「ご経験は…?」
 と、おそるおそる聞いてきて、
「あ、いちおうボクシングエクササイズのレッスンは出てます」
 とか、答えてたら、顔見知りのインストラクターさんとか生徒の人とかが
「この人は問題ないんで、検定も○級まで受かってるんで、最初ちょっと教えたらもういつも来てる人に加わって一緒にやってもらっていいです。」
「この人はぜんぜん大丈夫ですよ。むしろ蹴られないように注意して。空手やってたから。」(蹴りません!ってか蹴れませんが。)
 とか、言ってくれたんですよ。

 んで、見よう見まねでレッスンしてたら、初対面のインストラクターさんに「大丈夫そうですね。余裕ですね。」って言われるし。
 しかも「あまり強く打たないでくださいね」って言われるし。(拳保護用のテープを巻いていなかったのと、他にほんとに初心者の体験生が来ていたのとで、言われたんだと思う。が、私の経験と文化において、拳保護ってのはない。すりむけてなんぼ。痛めてなんぼ。が、さすがにほんとに初心者らしき人とのペアでは加減して殴った。でも相手は男性だったから手加減されて傷ついたかもしれないけどもういいや。)
 二人組のレッスンで余った時に暇だから他の人の動き見ながら練習してたら、「素晴らしいですね」って褒められたし。


いやぁ、私、運動系で普通に褒められたり認められたりしたの人生で初めて。

 高校までは言うに及ばず、大学空手部でも、「高校まで体育以外の運動をやったことがない、運動神経の悪い、しかも柔軟性もない奴がよく頑張ってるよな」的な褒められ方しかしたことなかったというのに。
 大会で入賞したって、その時は一応褒めてくれても、1年後くらいに、「練習を見る限りではとても勝てそうには見えなかったが」とか「入部してきたとき、1箇月持たないと思った」とか言われるし。否定はしないけど。
 ていうか空手部入った時も茶帯とった時も黒帯とった時も大会で入賞しても、親しい人にはギャグとしか思われなかったというのに。それも否定はしないけど。
 空手部の後輩には「存在自体がギャグ」って言われるし。それもまた否定はしないけど。



 そんな私に、いい気分をたくさん味あわせてくれて、某ボクシングジムには非常に感謝してます。してるんですが、ですが……





 やっぱし言いたい!
 なんだあれはぁっ!

 検定受けに行ったとき、待ち時間とか自分の級じゃないときとか、他の人の見てました。
 今までは下から数えた方が早い級だったので、上の級の人とは受けるフロアが違って、上の級の人のはあんまりゆっくり見られなかったんで、今回やっとゆっくりみられるなぁ、と。それでいろいろ参考にしよう、と。

 んで、上の級まで受け続ける人なんで、やっぱりそれなりにボクシングとか格闘技好きだったり、身体鍛えてたりする人だと思うんです。
 ていうか身体つきとか顔つきとか見たら、私は明らかに浮いてました。「こんな贅肉ついてぼーっとしたのが何しに来たの?」と言われても文句は言えません。文句言わずにわざと鼻を狙って平手打ちするかもしれませんが。でも文句は言えません。

 なのに!

 いや、ちょっとまって。引き手取れてない。始点終点全然定まってない。相手にあたるポイントでちゃんと止まってない。かといって豪快に振りぬいてるわけでもない。相手いたら多分あたってない。防御も全然受けてないし、よけてない。相手いてそれやったら絶対当たってる(ただ私はそもそも「とろくてかなり早くちゃんとよけない限りよけられない私」がやってる空手ベースで考えてるので、もしかしたら普通の機敏に動けて運動できる人がボクシングやる分には当たらないのかもしれない)。
 それだけ筋肉あって、贅肉なくて、いい身体してて、なんでそれなの?その身体をそんな風にしか使わないんなら、私にちょうだいよ!
 空手においては、一年生の技に対してさえ何が悪いんだかよくわかんなくて何もアドバイスできない、そんな見る目のない私が思うんだから、けっこう大変なものだと思うんです。
 かといって、空手よりボクシングが劣ってるとか、そういうことではないです。
 (そこの優劣は、他の格闘技とか武道とか含め、もしかしたらあるのかもしれませんが、少なくとも私に分かることではないです。)
 少なくとも、普段エクササイズのレッスンで見てるインストラクターの人は、普通に強そうですし、空手部で見ている強い男子たち(現役、OB問わず)に、負けそうと思ったことはないです。ルールいかんによってはわからんな、ってくらいです。
 だからボクシングが悪いんではない。じゃあなんなんだこれは。


 ……と、彼氏にぼやいたところ、
「あのな。ボクシングをちゃんとやってた奴が道場に来て、ちょっとだけ教わって付け焼刃で空手の型をやったとしても、注意点は多々あるとしても、それはそれなりに見られるものになるだろ?それと同じで、君はどんなに劣等生でも、全然できてなくても、いちおう空手を基礎からちゃんとやってるんだから、殴り方の基礎は一応あるんだよ。それは体を鍛えてるとかとは別の話なんだよ。」
 と、諭されました。


 そぉか。えらかったのは空手部と、あの流派か。




 ありがとう空手部。ありがとう○○会。そしてありがとう○○ボクシングジム。
 人間、いくつになっても、方法を選べば、苦手分野で褒められる日も来るのね。


 近々実家に遊びに行こうと思ってますが、確実に母は大爆笑ですな。「あたしはこんな子産んだおぼえないわ!」と。