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続・中国ギョーザ事件と日中関係

2008年08月11日 03時19分46秒 | 外交問題
この前(中国ギョーザ事件と日中関係)の続きということになってしまいました。続く予定はなかったのですけれど。

日本側がどうしてそんなにギョーザ事件に拘ろうとするのか、私には判らない。

高村外相、16~18日に訪中へ…ギョーザ事件などを協議(読売新聞) - Yahooニュース

この報道では、「中国製冷凍ギョーザ中毒事件の全面解決に向け、中国側の捜査の加速を重ねて要請する考え」となっているが、その意図がまるで判らない。本気でギョーザ事件の全面解決なんて可能だと思っているのだろうか?中国側の事情だって、そう簡単ではないでしょう?何かと裏があったりするんじゃありませんか?

中国食品監督局長が自殺 香港紙報道

(以下に一部引用)

【香港8日共同】8日付の香港紙、星島日報は中国国家品質監督検査検疫総局の食品生産監督管理局の☆建平局長(42)が自殺したと伝えた。2日に建物から飛び降りた。自殺の前に司法当局が局長と接触していたとの情報もあるという。

 国家品質監督検査検疫総局は食品や日用品の安全性確保や動植物の検疫などを担当。その中で食品生産監督管理局は国内での食品の安全管理や監督、食中毒事件の調査を担っている。中国国内で6月中旬に起きたとされるギョーザ中毒事件の対応にも同監督管理局がかかわっていたとみられるが自殺との関係は不明。

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単なる偶然の出来事なのかもしれませんが、日本側報道、自殺、と同じタイミングで起こりますかね?
ちょっと謎めいている、とは思うね。


例のサミット前の申し入れというのは、「中毒原因となった薬物混入は中国側である可能性が高い」ということを中国側が認めた、ということである、と。でも伏せておいてほしい、ということだった、と。
もし中国側に全面解決の意思があるのであれば、ニセだろうが何だろうが、「コイツらが犯行グループでした」ということで、貧しい出稼ぎ農民とかを数人みつくろって、でっち上げ犯人でもいいから逮捕劇を見せればいいだけだろう。それくらいの情報統制はいくらでも可能。中国国内の犯罪なのだから中国で裁けばいいだけだし、犯人グループが補償できないということで、そこで全ては終わる。たとえ本物の犯人が見つからないとしても、それで終わらせられる。なのに、どうしてそういう道を選択しないのか?

答えは簡単。そうしたくないから、だ。
表向きは、「中国製品は安全」でなければならない。なので、中国側に非があって、薬物混入が行われた、ということを認めるわけにはいかない。それに、これまで主張してきた「中国側に原因はなかった」ということがウソだったのか、ということにもなりかねない。それまでの調査や報告、あるいは事件捜査などが全て根拠曖昧とか崩れ去ることになってしまう。なので、表向きは「中国側に非はなかった」ということでなければならない。つまり、日本側への申し入れは「伏せておいてほしい」という要望を出すことになるだろう。伏せてね、というのは、単に中国の面子問題(結果的に前言撤回ということになるから=恥)というだけではない。「信頼性」の問題なのだ。

それから、「中国国内で6月くらいに同じような中毒事件が発生したらしい」という示唆があって、だから言い換えると「中毒原因となった薬物混入は中国側である可能性が高い」ということになるのが十分推測されますね、という、非常に遠まわしの表現をしたことに意味があるのだ。中国側が直接「中国で薬物混入が起こったと思うよ」と言えばいいものを、そう言わないということそのものに意味が込められているのだ。上に書いたように、面と向かっては「言えない」ということだからだ。あくまで「非はなかった」の形になっていなけりゃダメだからだ。犯人をでっち上げてケリをつけたりせず、暗に「同じような中毒事件はあったみたいだよ」という形でしか方法がなかったのだ。本当に捜査する気があるのなら、伏せたりせずに公式発表を行うだろうし、それに、普通であれば事件をかなり解明した後で日本側に通告するだろう。
大体、「ダンボール肉まん」が作られるような国なんだよ?
あの時も、急に公式発表を行って、「番組のヤラセだった」という形に落ち着けたわけだが、多分ヤラセなんかじゃなかったろう。あれは、本気でやっていた人たちだと思うよ。肉まんだけじゃなく、他の色々な食べ物で偽装が行われているのが常態化しているのだよ、中国は。農薬だの、消毒薬だの、その他薬品類だの、厳格に行われていないことは多々あるだろう。だから、「何を食べて中毒症状が出たか」なんてことは、殆ど捜査されないと思う。そんなことをいちいち真に受けて取り上げていたら、「ハラ痛の人たち」であふれかえるよ(笑)。冷凍ギョーザなんか微々たるもので、何かを食べて中毒症状が出た人たちは探せばいくらでもいるだろうけど、それで特定の食品の販売停止とか業者への罰とかが適切かつ十分に行われているわけじゃない。

それにだな、中国人がギョーザを食べるのに「冷凍食品」を食べると思うか?(笑)
乞食とかなら何だって食べるだろうけど、でも、そういう人に中毒症状が出たとして、誰が「冷凍ギョーザのせいだ!」と言ってくれる?誰も中毒原因なんて調べてくれないし、監督・調査機関にそうした情報が来ることなんてまずないだろう。「腹が痛い」と言ったって、「お前はどうせロクでもないものを食べたんだろう、飢えて食い意地が穢いからだ、ゴミ箱漁りでもやったせいだろう」とか言わるのがオチで、信じてなどもらえないだろう。
たとえ未回収品があったとして、金を出してまで冷凍ギョーザを食べる中国人はあまりいないだろう。ギョーザに限らず、食べて腹痛になったとしても「チクショウ、騙された」となら思うかもしれないが、監督機関に訴え出るという中国人は滅多にいないだろう。

要するに、中国で同じく中毒事件が起こったのだ、という中国側の意見は、どうみてもウソっぽいのだよ。可能性はあんまりなさそうだね、という印象を受けるのだ。


そうまでして、何故「中国側に非があったかもね」ということを自ら受け入れ、日本側に申し入れしてきたのか、ということを汲み取ってやれよ、とは思うけど。その方が後々日本にとっては好都合であったかもしれないのに、ということだ。なのに、どういうわけだか、「ギョーザ事件の真相解明、全面解決に全力」って、あんたアホですか、って話だな。ギョーザ事件なんて、殊更クローズアップせんでもいいものを、マスメディアだけじゃなく日本側もバカだから、ギョーザにこだわり続けているんですよ。


監督局長の自殺理由は判らないが、「監督責任を問われたから」ということなのか?でも、それなら中毒事件が発覚した後に自殺していても不思議ではないよね。騒ぎが収まっている今頃になって自殺するというのは、ちょっとどうなんだろうか、と。もっと大騒ぎしていた頃に自殺しているなら、ああそうか、と思うけど。そもそも、本当に重大な監督責任を問われるのであれば、局長ポストを降ろされるだろう。首を切られてもよさそうなのに、そうじゃなかったのであれば、そんなに大袈裟にいうほど「監督責任を問われていた」というわけでもなかったんじゃないのかな。他には、新たに発生した中国国内での中毒事件について何か問われたのか、それとも以前の調査結果などが捏造であったことが発覚したというようなことであれば、新中毒事件後に自殺するというのは理解できる。が、中国国内でそうした動きがあったということは、一切報じられていなかったんじゃないのかな。つまり、この可能性も少ないんじゃないでしょうか、ということだな。

私が予想する自殺理由はもっと別だ(陰謀で殺害されたというのは違うと思うけど)。
中国側に非があるということを認めることができない、ということではないかと思う。「絶対に我々には落ち度がない」という頑固さだ。それ故、抗議の自殺、ということは有り得るのではないかなと。「監督官庁として何ら問題なくやっていた、我々は正しい」という曲げられない思いが強かったが故ではないだろうか。


いずれにせよ、ギョーザ問題で中国にツッコミ入れたところで、何か得られるとも思えない。





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