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マイナー議員は何を叫ぶ?

2005年01月11日 16時45分20秒 | 政治って?
先日テレビで社民党の、新年の「なんとか大会」のような集会シーンが報じられていた。たいした興味もなかったので詳しく覚えていないが、ある意味印象的であった。

それは福島代表が教室みたいな所で、壇上(随分昔に黒板の前に置いてあった木でできた台のような)に立ってお話していたが、その参加者が異常に少なかったことである。流れていたニュース原稿の内容とかは、何も覚えていないが、そのあまりに寂しい映像だけは心に引っ掛かっていた。



国政とは何なのだろう?議員の役割は、根本的なところを本音で言うと、どんなことなのかな?

ふと、そんな疑問が湧き上がってきた。民主主義の原理について、詳しく講義できる訳ではないが、簡単な算数で考えると、支持者が「多い」か「少ない」かのどちらかしかない。政治は賛成多数なら、変な法律とか嫌な政策もそれで決まってしまうことになっています。共産党や社民党の議員さんたちにはとても申し訳ないが、過去の政治的実績や現在の活動状況・政治的考え方から、自分の政党が多くの国民から支持されるようなものではなくなっているということに早く気づくべきでしょう。


共産党も社民党も衆参合わせて20人未満の議員しかいない。社民党に至っては11人だ(ちょっと哀れにさえ思う)。前回選挙で惨敗を喫しても、まだ何も考え方が変わっていないようにも思う(実は活動内容について本格的には知らないのですが)。ごくたまに聞かれる報道からのコメントなどを聞いていると、イメージとしては「期待できんなー」という感じが否めないのである。


もしも、本気で政権奪取を目論んでいるならば、敢えて何も言わないが、現実的に「あり得ない」ということは自分達でも薄々(表向きは、でも本音では絶対)感じていることであろう。それでもやっぱり、「共産主義」とか「社会主義」とかの御旗を掲げていかねばならないものなのでしょうか(現在もそういう方針なのか知りませんが)。


公明党は自民党と組む道を選択して、現在のポジションを占めるに至った。前回選挙においても、自民党は公明党の支援がなかったらもっと手酷い惨敗を喫していたであろう。もう欠かせない存在になっていることは確かであろう。公明党自体がそれ程強力な政党ではないにもかかわらずだ。


弱小政党はどうしたらよいのか。少数派議員は絶対に勝てそうに無い政策とかを唱えて、玉砕することが有権者の期待に応えることなのであろうか。勿論少数派の意見を述べることは大切であるし、必ずしも無視すべきものでもないが、多くの事柄が多数決という極めて単純な算数によって決するということなのであるから、それを考慮した戦術が必要なのではないか。

大所帯の政党におもねる必要があるわけではないが、何かの意義ある仕事を議員としてしなければならないのではないか。単に反対票を入れるだけなら、誰でもできることである。もっと別な視点で考えることはできないだろうか。

議員数が少ないので、単独で多数決には勝てない。ならば、どうしたら良いか?多数決で勝てると思われる提案を常にするように心掛けるしかないでしょう。議員立法しかないわけですから、非常にニッチな部分に強くなることを目指すとかでしょうか。大所帯の政党は、大きな議題について考えたりしなければなりませんが、弱小政党は考えてみても無理ですね。例えば「消費税廃止」ということをいくら提案してみても、必ず否決されますね。火を見るより明らかなのです。

従って、そういう大きな問題は他に任せておいて(反対するのは簡単にできますからね)、大きなところが手がけていない分野に特化して法制化を目指すということが必要なのではないでしょうか。国民の立場から言うと、必ずしも大きな政党が網羅しているわけではないですし、少数で考えて活動できる分野に集中した方がいいでしょう。その方が政党のイメージも作りやすいと思います。例えば「水質基準は社民に聞け」みたいなことですね(変な例ですが、パッとしたのが浮かびませんでした)。小さなことでも生活に密着した大切な事柄は、きっとたくさんあると思います。


今なら、少子化問題に関心が集まってきていますから、「育児」に特化してみるとか。女性票に繋がるかもしれません。なんにせよ、大きな政党と「同じ土俵」で勝負しようということは誤りであろうと思います。共産党も同じです。もっと、徹底して「不正支出」だけに絞って、公表していくとかできるでしょう。反対は常に出来ますから、国会議員としてする仕事――法律や制度を作る、国政の調査をする、等々あるでしょ?弱小政党は、何か実績作らないと信任を得られない訳ですから、大きな政党と取引してでも、国会に必ず一つは通せる議案を作るとかくらいしか実績を残せないでしょう?共産党は全国の地方議員が割りと存在しますから、それを生かして地方に特化してみるとか考えてみたら?河川工事費用の全国調査を地方議員中心にやらせて、格差を比較してみるとか、出来る事一杯あると思うけれど。


政策ごとの協力関係を政党間でもっと考えて、「○○○」を協力する代わりに、「~法」を作りましょう、くらい言えないのかな?節操がないとか避難される畏れはありますが、マイナーに属する人々が望む何かを獲得できる戦術を考えなければ、いつまでたっても意味がないでしょう。



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3 コメント

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小政党は消滅するしかない (井上)
2005-01-11 17:18:19
 民主主義とは何かということを、20世紀の大思想家であるポパーはきわめて現実的かつシンプルに考えました。彼に言わせるなら、民主主義とは国民が国を統治するという意味ではない。そんなことはギリシャの直接民主制国家でのみ可能なことであり、数百万以上の人口を持つ国では、「治めるもの」と「治められるもの」とが存在することは避けられない。

 要は民主主義とは、「流血なしで政権を国民が交代させる可能性を持つ」ということです。よって、中東のような王政やラテンアメリカのような権威主義独裁国家は民主的ではない。

 そうすると、たとえ投票によって政権が決まる国家であっても、選挙制度や政党制によっては民主的な場合と民主的でない場合がある。

 政権交代が容易におこる政党制は二大政党制なので、小政党は速やかに二大ブロックのどちらかに合流すべきだし、そうなるような選挙制度を作るべきでしょう。
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議会の主任務は立法ではない (Inoue)
2005-01-11 20:13:10
 日本は議院内閣制を採っている。議院内閣制では議会の主な仕事は立法ではない。政権の創出が第一にあり、議論の過程で対案を国民に提示することが第二にある。(バジョットの主張)

 だから、議会が立法に影響を与えず、議員立法が少なくても、一向にかまわない。野党は政権党を批判し、対案を提示し、失敗があったら即座に政権交代できる準備をしていさえすればよい。
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Unknown (まさくに)
2005-01-12 16:12:52
井上様

コメント有難うございます。与党と政策は必ずしも一致しない面があります。今の郵政民営化問題がそうですね。議会が立法を行わなければ、多くは法案とそれに伴う政策が遂行できない部分が多いのでは?例えばイラク特措法がそうですね。現状の政策は法令に基づいて官僚たちが細かな作業を担当しますから、法令がなければ新たな政策は実行できない部分があると思います。

今までは「失敗して政権交代」があったことは極めて稀なケースですね。所謂55年体制が崩れた時の数年間だけでした。これは日本人の国民性なのか分かりませんが、政府与党も野党もそういった感性は持たないまま戦後政治が行われてきたように感じます。
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