何遍言ったら判るのでしょうか。本物の「文系専門馬鹿」(by 理系白書)なのでありましょうか。自ら考えることができない、どうやって知ったらよいか判らない、自分で理解しようと努力しない、そんな連中が偉そうに社説を書いているわけだ。これだから日本が誤った方向に煽動されてしまうのだよ。
社説:C型肝炎救済 薬害発生の検証が欠かせない - 毎日jp毎日新聞
ポイントになる部分を引用してみる。
・単に謝罪や補償で終わらせるだけでは得るものは少ない。薬害を繰り返さないためこれを機会に、関係機関が再発防止に何ができるかを考え、具体策を実行に移さなければ意味がない。そのためには、まず原因の究明が必要だ。
・しかし、この言い分にはすり替えがある。血液製剤による感染は副作用によるものではなく、もともとウイルスに汚染されたものを投与されたのだ。全然次元が違う話を同じ土俵で論じるのはおかしい。
・国が責任を明確に認め、謝罪するのは当然だ。ただ、口先だけで謝罪しても将来の薬害を防ぐことにつながらない。どこで過ちが起きたのか。国は第三者委員会で調べることにしているが、法律上の責任論とは別に、徹底した検証作業は薬害根絶に欠かせない。
・骨子では、投与の認定は裁判所が行い、被害者は定められた期限内に血液製剤の投与を受けた証拠となる資料を提出しなければならない。カルテがあるなら問題ないが、廃棄された場合はどうなるのか。病院に残された看護日記など関係書類も認める方針というものの、心もとない。
・立証を被害者まかせにするのではなく、行政も製薬会社も積極的に調査に協力すべきだ。年金騒動で国民に不評を買った「あなたまかせ」にあぐらをかくようなことが、薬害肝炎にもあってはならない。また救済の認定は条件を緩やかにして、投与の期間も幅広くすることにもっとこだわってもいいのではないか。
要するに、原因究明と検証、投与事実の立証、投与期間基準を緩和し長くせよ、というようなことですかね。
報道機関の人間なのに、文章が読めないのであろうか。それとも、長い文章や内容的に難しいという理由で、理解できないのであろうか。情報を整理し落ち着いてよく考えてみる、という能力に欠けるのであろうか。官僚とか役人などもそう思ってるのかもしれないが、以前に説明したことを繰り返し何度も説明するという必要性を感じない。相手方(新聞記者や論説委員みたいな人)にはある程度の記憶能力とか知的水準を有しているだろうから、本来一度言ったことは「知っているはずだ」「多分知っているだろう」ということを前提としているからである。間抜けな新聞記事や社説の如く同じことをしつこく言ったりするのが無駄に感じるのであるが、新聞記者や論説委員というのはどうやらそうではないらしい(笑)。
当初(笑)に戻りますけれども、原因究明や検証なんて話は、何度も出尽くしているのであって、今更社説で「原因究明と検証」なんてことを謳われても、何を言ってるのだろうかと疑問にしか思えないですよ。
10月時点で、わざわざ書いておいてあげたでしょうが。>肝炎訴訟に関する雑考~1
文系専門バカの物分りの悪い人たちであっても、文章を読む能力、情報読み取り能力、科学的応用力なんかが「平均的に」備わっていれば、きっと「判るだろうな」と思っていたからこそ書いているんですよ。何の為にわざわざこんな労力を払って、時系列で並べてあると思いますか?あなた方のような人たちの為に、判りやすくなるように書いてあげているのですよ。これさえも読めませんか?報道機関の人間は、報道発表資料も満足に読めないのですか?そういうダメな姿勢だからこそ、今になって大騒ぎしてるし、昔から問題を取り上げる機会だって山ほどあったろうに、放置してきたのでしょ。
これも何回も言いますが、まず02年の調査報告書をよく読みなさい。ダイジェストではなく、全編をよく読んでごらんなさい。そんな最低限のことすらできないクセに、判ったような顔をして記事や社説を書くべきでない。こういうのを「無責任」というのです。あなた方報道機関の連中が、この調査報告書を読んだり報道発表資料をくまなく検証していれば、少なくとも02年時点からあなた方の大嫌いな厚生労働省やその官僚たちを思う存分叩けたはずでしょう。症例リストだって掲載されていたではありませんか。なぜこの時からバッシングをやらなかったのだ、と何度も言ってるじゃありませんか。当時から「何らの取組みも責任も果たしてこなかった」のは、役人ばかりじゃなくあなた方も同じでしょ。
原因究明と検証ということについては、02年だけではなく今年も厚労省にPTが作られ、既にやったじゃないですか。何度も同じ話を持ち出して、検証しろ原因を究明しろ、と要求するのは、異常ですよ。最低限度の努力を怠って「自分が読んでないだけ」なのに、何故そうした怠惰な連中に向かって何度も同じ説明を繰り返さなければならないのでしょうか?
いいですか、あなた方は兎に角「(役人の)責任を認めろ」と言うだけで、正しい原因究明とか検証なんかではなくて、あなた方自身が自己中心的に「勝手に検証」して裁きたいだけでしょ。役人を逮捕させたい、刑事告訴すべきとか、あなた方が異常に偏向した「自分独自の、身勝手な考え方」に基づいて、「おまえらが悪かったと言え、私がやりましたとゲロしろ、ホラ、謝れ、土下座しろ」みたいなことを求めているだけに過ぎない。その異常さに何故気付けないのか?
法的責任はなかった、と表記したら、そこだけを取り上げて「さては悪事を認めないつもりだな、これこそ役人の抵抗だ、責任逃れだ」みたいに過激かつ過剰な裁きをやっているのだろ。肝心の原因究明や、検証部分なぞ、一度たりとも読んでないのだろ。そんな程度のヤツラが偉そうに「原因を究明しろ」などとよく言えたもんだな。これを異常と言わずして、何と言う?
少なくとも原因を究明する為に必要なことは、冷静かつ客観的に事実をみていくことと、現時点で最も信頼性の高い(と思われる)事実を積み上げていくことだ。記者や論説委員などがこうした「客観的事実」について読んだことがあり、正しい情報を知り、理解していたのであれば、一連の報道のようなことには決してならなかったであろう。
私は厚生労働省とか役人に何らの責任がなかった、ということを言ってるのではありませんよ。役人の責任追及をするな、とも言ってませんよ。当然それはやるべきだ。だが、責任追及にしても、「何も知らない」ような人間が誤った先入観だけに基づいているなら、追及するなどといえるような立場でもなければ、そもそもやるべきでない、資格もない、と言ってるのだよ。本当に追及していくならば、まず自らを省みよ(過去の報道や資料を放置してきたことの責任を感じ反省すべし)、正しい情報や事実に基づいて論理展開せよ、その上で「お前ら役人はこれこれが足りなかった、もっとこうしておけば良かったはずだ、今後はこうして行け、こうするべきではないか」という主張をせよ、と言ってるのです。
ところが、マスメディアの殆どがこうした前提条件を著しく欠いているのだ。
基本的に「何も知らない」、「考え方を知ろうとしない」、「客観的に評価できない」、「省みない」、という何重苦にもなっているのですから。唯一あるのは、「オレは正しい、正義は我にあり」という、(これだけはゆるぎない)信念のみである。狂信的と言ってもいい。だから何度もオカシイ、異常だ、狂ってる、と口を極めて罵りの言葉を返したんですよ。それでもなお、目を覚まそうとしない(笑)。もう何をどう言ってあげたらいいのか、私にも判りませんね。
で、ようやくここまで辿り着いた今になって出されてきたのが、原因究明や検証といった話。
お正月ですから、季節的には双六があってると思いますけれども、やっとゴールが見えてきた頃になって「フリダシに戻る」という、最悪の事態になっているのです。大新聞の社説で、戻ることを強要されているわけです(笑)。いい加減にしてくれや。あなた方は今まで寝てたんですかね?寝惚けているんですか?
96年時点で再発防止策はやってるし、カルテ保存期間延長も97年にやってるし、輸血等血液関連のガイドラインもやってるし、ウイルス感染対策のガイドラインもやってるし、肝炎対策の有識者会議で既に第三者機関での検討もやってきたんですよ。要するに、殆どが90年代中頃~後半にかけてやってきて、肝炎については00~02年で結構やってきたじゃありませんか。
記者氏や論説委員の方々は、これら資料を全部読んだ上で、それでもなお「○○が足りない、もっと~をせよ」とかの意見を言いなさい。思いつきで、自分勝手な要求を言うんじゃないよ。あなた方の無知を補ったり、あなた方が「納得できない、満足できない」みたいな際限なき理不尽な要求に応える為に政治や行政があるわけではない。あなた方自身が、どれだけ説明しても「納得できない」と究極の返答を重ねるモンスターそのものだ。モンスターペアレントとか騒ぎ立てるマスコミだが、あなた方自身がそれと何ら変わりがないという自覚を欠いており、モンスターであることに未だに気付いていないのだ。
社説の話に戻ろう。
まだ論説委員には理解できないようだが、「血液製剤による感染は副作用じゃない、論理のすり替えだ」みたいに言ってますな。
産経の29日の社説でも、『C型肝炎ウイルスが混入していたことを「副作用」とする考え方には納得できない。ウイルス混入は副作用などではあるまい。厚労省がこうした考え方、姿勢を改めない限り、薬害は繰り返されよう。』とあったので、主張は似ている。
どうしてこうも理解力に乏しいのかね。
それに、私の親切心が何の役にも立ってないようだ(笑)。
>肝炎訴訟に関する雑考~2
上に挙げた記事はシリーズ最初の「1」でしたが、これは同じ日に書いた「2」ですので(笑)。この答弁書なんて、はるか昔の話でしょうが。記者の特性なのか判りませんけれども、断片的な情報だけで考えるとこうなる、という見本みたいなもんですかね。
まず第一点。「薬に副作用はある」という話と、「血液製剤がウイルスに汚染されていた」という話は、対比しているだけであって、誰もウイルス汚染は副作用だ、みたいに説明してないでしょうが。厚労省の役人が「血液製剤が汚染されていたのは副作用である」とか言いましたか?その事実を証明して下さいな。産経の社説書いた人も、厚労省の「こうした考え方、姿勢」と非難しているのですから、役所の考え方が「ウイルス混入は副作用である」となっていることを証明してごらんよ。
参考記事で取り上げておいた答弁書にあるように、厚生労働省の基本的見解は、ウイルス汚染については副作用とは考えていないことを述べていますよ。再掲しておきますか?
『血液製剤等の生物由来製品の原材料に混入し、又は付着した感染症の病原体に感染すること等により生じる健康被害(以下「感染等被害」という。)については、医薬品の有する薬理作用によって生じるものではなく、医薬品の副作用による健康被害には当たらないことから、副作用被害救済制度の対象とはならない。』
あなた方はどこを読んでいるのですかね?私の折角の労力が無駄だわな。ウイルス混入と感染等による健康被害については
「医薬品の有する薬理作用によって生じるものではなく、医薬品の副作用による健康被害には当たらない」
とはっきり書かれているでしょうが。役所が「ウイルス混入は副作用だ」なんて一言も言ってないのではありませんか?
混同しているのは論説委員の脳内であり、次元が違う話を同じ土俵で論ずるのはおかしいだの、そういう考え方に納得できないだの、それはあなた方の言ってることが間違っているだけであって、自分で「ウイルス混入は副作用だ」と勝手に定義し、「論理のすり替えだー!同じ土俵で話すのはおかしいー!納得できないー!」と、自分に向かって言い合ってるだけじゃないの。どこからそんな理屈をひねり出してきたんですかね?産経が毎日に教え、毎日は産経から学んだのか?誤った情報が、あなた方の中で行ったり来たりしてるだけなんですって(爆)。新聞にウソを書くなよ、と何度も言っておろうが。
役人が薬の副作用云々と言ってるワケが、まだ判らないのでしょうか?
一律救済について立法をする、という意味が判らないのでしょうか?
あくまで私見ですけれども、書いておきますよ。
立法ということは、国としての義務を定めるものです。これまでには存在していなかったか、あったとしても法的には明確になっていなかった権利義務等について、条文上で明確に定めるということなのですよね。今回の肝炎救済法案は、国に(法的)過失がなく(若しくは法的には明らかでない)、因果関係の特定のできない健康被害であったとしても、国は救済義務を負う、ということを明確にするものであると考えられます。この「義務」があるので、お金が拠出される根拠になるものと思われます。どういう定型的言い回しかは知りませんが、「国は~~しなければならない」と何かの規定が置かれ、「~~の費用を支払うものとする、~~の費用は国が負担する」とかの支出に関する規定も定められるでしょう。
情報開示なんかが似ているかもしれませんが、昔にはそうした法的義務を明確に負うものではなかったと思います。国民の知る権利というものについて、時代の変化とか要請の変化などや、判例の形成などがあったのかもしれませんが、法律上の義務がはっきりとあったわけではないでしょう。けれども、情報開示に関する法律が制定されると、国が法的義務を負うことは明らかです。国民はその権利行使が、法的に認められるようになります。国が「情報を開示しなければならない」という、いうなれば「開示義務」(便宜的にこう呼ぶことにします)を法的に負っていることになります。
これと同様に、国は「救済義務」を負うことになるでありましょう。健康被害等のあるものについては、因果関係の特定・(法的)立証が必ずしも要件とはなりえず、一律に救済する義務を負う、とする考え方を立法上で明確にするのですから。医療裁判などにおいても、説明義務を負うことについては、昔は法的義務を負うものではなかったであろうと思いますが、「説明義務」という概念が定着していくことによって条文上で定められるに至ったものと思います。即ち、「(一律)救済義務」という法的概念が作られれば、説明義務や開示義務などと同様に広範な分野で「救済義務」の論拠として用いることができるのではないでしょうか。金融商品や保険商品等の「説明義務」は大変厳しいものとなってきたようで(笑)、こうした説明義務を負うという考え方は、今ではどの分野でも珍しくありません。「そんなこと聞いてなかった」という論拠として、いつでもこの伝家の宝刀を抜くことができるようになったからです。期待権も近い将来、広い分野で持ち出されてくる可能性はあるかもしれません。NHKだけの問題(笑)ではないのですよ。
従って、法的に(一律)救済義務を負う、ということが定められれば、因果関係の特定は要件とはならなくなり、健康被害について賠償せよ、ということになっていくであろうなと思われます。
その他の薬剤においても、「薬剤服用後にある現象が観察された」ということを証明するだけで、賠償してもらえるということになりますね。ですから、タミフルの場合にも、「タミフル飲んだ、飛び降りた」という現象が複数観察されていればよく、全員について一律に救済義務を負うものと解することが可能でありましょう。そこでは、タミフルと飛び降りとの因果関係は必要ではありませんので。これがリレンザであったとしても、同様に救済義務が求められるでしょう。もし因果関係を要件として課すならば、「汚染されたフィブリノゲン」によって感染した、ということを証明できなければなりませんが、「汚染されたフィブリノゲン」だったかどうかは一切問われていないわけですからね。判らない、ということならば、救済義務が優先される、という(法的)考え方になっているでしょう。
薬に副作用がある、という話は、薬剤の薬理作用による健康被害なのか、偶然起こってしまったことなのかに無関係に、救済義務を負うことになるであろう、という意味でしょうね。
例えば薬剤Aを服用した後で、腹痛になった人がいたとしましょう。本当は、前の日に食べた刺身が原因で腹痛であったのですが、たまたま薬剤Aを服用した後であった為に「腹痛は薬剤Aが原因だ」という主張をしたとします。これを法的に許容しますよ、というのが救済法案での考え方です。このごく少数の偶然の一致の見られた人々は、それぞれ原因が全く異なる場合であっても、「薬剤Aを服用」という事実、その後に「腹痛」を生じたという事実、これが揃ってさえいれば一律に救済義務を求めることができる、ということになりますから。
具体例で書けば、本当の原因は
患者1:刺身で腹痛
患者2:牡蛎で腹痛
患者3:食べすぎで腹痛
患者4:ストレスで腹痛
患者5:便秘で腹痛
だとしても、これら患者に共通するのは、「薬剤Aを服用」という事実と、服用後に「腹痛が観察された」という事実であり、これが揃ってさえいれば「腹痛」の健康被害について国が救済義務を負う、ということです。
血液製剤で肝炎ウイルスに感染した本当の理由というものが
患者1:ピアスの穴開けで感染
患者2:針灸で感染
患者3:人工透析で感染
患者4:注射針で感染
患者5:輸血で感染
患者6:他人の鼻血で感染
患者7:性行為で感染
患者8:顔ソリの剃刀で感染
であったとしても、「血液製剤投与」さえ証明できれば「全員一律救済」ということで、国は救済義務を負う、ということです。
これだけ何遍も言っているにも関わらず、理解できないのが論説委員とか新聞記者なのである。
動く歩道を通った、という事実だけで「動く歩道が傷の原因だ、補償せよ」という無謀な要求をしている、って前にも書いたでしょ。全然違うんですって。原因究明という考え方や検証といった考え方からは最も遠く離れた意見が、あなた方のような文系専門バカの出してる「~が原因だ」と短絡的に断定する意見なのですよ。自らの記事についてでさえ検証できもしないくせに、軽々に原因究明だの検証だのという言葉を使うなよ。
朝日新聞の社説はまだマシだ。
asahicom:朝日新聞社説
けれども、この中で述べられている『厚労省は来年度予算案に、高額のインターフェロン治療費を補助する129億円などを計上している。インターフェロンはとりわけC型に有効だ。症状が出ていない人も含め、必要な治療がきちんと受けられるようにしてもらいたい。 』という部分だが、これも何度も書いてきたように、C型肝炎全部でインターフェロンが著効となるのではない。更に、肝硬変や肝ガンになっている患者さんの医療費はカバーされない。インターフェロン治療に係る自己負担額の部分的補助に過ぎないからだ。
例えば現在肝ガンの方の治療費の大半は、高齢者医療費や高額医療費などで高額部分がカバーされていると思うが、それでも通院などは長期に及ぶことが想定され自己負担額が重たい負担になっている患者さんは大勢いるだろう。そういう障害の程度が進んだ方々にこそ、自己負担額を軽減する措置が必要なのだ。個人的推測に過ぎないが、こうした自己負担額を公費負担としても対象者が限定的であるので(全国で2万人程度くらい?)、1人年間24万円(自己負担月額2万円)としても48億円だ。他の公的補助制度(生活保護の医療給付、高齢者医療の自己負担1割、高額医療費制度等)でカバーされていた部分は結構あるだろう。
疲れた。
社説:C型肝炎救済 薬害発生の検証が欠かせない - 毎日jp毎日新聞
ポイントになる部分を引用してみる。
・単に謝罪や補償で終わらせるだけでは得るものは少ない。薬害を繰り返さないためこれを機会に、関係機関が再発防止に何ができるかを考え、具体策を実行に移さなければ意味がない。そのためには、まず原因の究明が必要だ。
・しかし、この言い分にはすり替えがある。血液製剤による感染は副作用によるものではなく、もともとウイルスに汚染されたものを投与されたのだ。全然次元が違う話を同じ土俵で論じるのはおかしい。
・国が責任を明確に認め、謝罪するのは当然だ。ただ、口先だけで謝罪しても将来の薬害を防ぐことにつながらない。どこで過ちが起きたのか。国は第三者委員会で調べることにしているが、法律上の責任論とは別に、徹底した検証作業は薬害根絶に欠かせない。
・骨子では、投与の認定は裁判所が行い、被害者は定められた期限内に血液製剤の投与を受けた証拠となる資料を提出しなければならない。カルテがあるなら問題ないが、廃棄された場合はどうなるのか。病院に残された看護日記など関係書類も認める方針というものの、心もとない。
・立証を被害者まかせにするのではなく、行政も製薬会社も積極的に調査に協力すべきだ。年金騒動で国民に不評を買った「あなたまかせ」にあぐらをかくようなことが、薬害肝炎にもあってはならない。また救済の認定は条件を緩やかにして、投与の期間も幅広くすることにもっとこだわってもいいのではないか。
要するに、原因究明と検証、投与事実の立証、投与期間基準を緩和し長くせよ、というようなことですかね。
報道機関の人間なのに、文章が読めないのであろうか。それとも、長い文章や内容的に難しいという理由で、理解できないのであろうか。情報を整理し落ち着いてよく考えてみる、という能力に欠けるのであろうか。官僚とか役人などもそう思ってるのかもしれないが、以前に説明したことを繰り返し何度も説明するという必要性を感じない。相手方(新聞記者や論説委員みたいな人)にはある程度の記憶能力とか知的水準を有しているだろうから、本来一度言ったことは「知っているはずだ」「多分知っているだろう」ということを前提としているからである。間抜けな新聞記事や社説の如く同じことをしつこく言ったりするのが無駄に感じるのであるが、新聞記者や論説委員というのはどうやらそうではないらしい(笑)。
当初(笑)に戻りますけれども、原因究明や検証なんて話は、何度も出尽くしているのであって、今更社説で「原因究明と検証」なんてことを謳われても、何を言ってるのだろうかと疑問にしか思えないですよ。
10月時点で、わざわざ書いておいてあげたでしょうが。>肝炎訴訟に関する雑考~1
文系専門バカの物分りの悪い人たちであっても、文章を読む能力、情報読み取り能力、科学的応用力なんかが「平均的に」備わっていれば、きっと「判るだろうな」と思っていたからこそ書いているんですよ。何の為にわざわざこんな労力を払って、時系列で並べてあると思いますか?あなた方のような人たちの為に、判りやすくなるように書いてあげているのですよ。これさえも読めませんか?報道機関の人間は、報道発表資料も満足に読めないのですか?そういうダメな姿勢だからこそ、今になって大騒ぎしてるし、昔から問題を取り上げる機会だって山ほどあったろうに、放置してきたのでしょ。
これも何回も言いますが、まず02年の調査報告書をよく読みなさい。ダイジェストではなく、全編をよく読んでごらんなさい。そんな最低限のことすらできないクセに、判ったような顔をして記事や社説を書くべきでない。こういうのを「無責任」というのです。あなた方報道機関の連中が、この調査報告書を読んだり報道発表資料をくまなく検証していれば、少なくとも02年時点からあなた方の大嫌いな厚生労働省やその官僚たちを思う存分叩けたはずでしょう。症例リストだって掲載されていたではありませんか。なぜこの時からバッシングをやらなかったのだ、と何度も言ってるじゃありませんか。当時から「何らの取組みも責任も果たしてこなかった」のは、役人ばかりじゃなくあなた方も同じでしょ。
原因究明と検証ということについては、02年だけではなく今年も厚労省にPTが作られ、既にやったじゃないですか。何度も同じ話を持ち出して、検証しろ原因を究明しろ、と要求するのは、異常ですよ。最低限度の努力を怠って「自分が読んでないだけ」なのに、何故そうした怠惰な連中に向かって何度も同じ説明を繰り返さなければならないのでしょうか?
いいですか、あなた方は兎に角「(役人の)責任を認めろ」と言うだけで、正しい原因究明とか検証なんかではなくて、あなた方自身が自己中心的に「勝手に検証」して裁きたいだけでしょ。役人を逮捕させたい、刑事告訴すべきとか、あなた方が異常に偏向した「自分独自の、身勝手な考え方」に基づいて、「おまえらが悪かったと言え、私がやりましたとゲロしろ、ホラ、謝れ、土下座しろ」みたいなことを求めているだけに過ぎない。その異常さに何故気付けないのか?
法的責任はなかった、と表記したら、そこだけを取り上げて「さては悪事を認めないつもりだな、これこそ役人の抵抗だ、責任逃れだ」みたいに過激かつ過剰な裁きをやっているのだろ。肝心の原因究明や、検証部分なぞ、一度たりとも読んでないのだろ。そんな程度のヤツラが偉そうに「原因を究明しろ」などとよく言えたもんだな。これを異常と言わずして、何と言う?
少なくとも原因を究明する為に必要なことは、冷静かつ客観的に事実をみていくことと、現時点で最も信頼性の高い(と思われる)事実を積み上げていくことだ。記者や論説委員などがこうした「客観的事実」について読んだことがあり、正しい情報を知り、理解していたのであれば、一連の報道のようなことには決してならなかったであろう。
私は厚生労働省とか役人に何らの責任がなかった、ということを言ってるのではありませんよ。役人の責任追及をするな、とも言ってませんよ。当然それはやるべきだ。だが、責任追及にしても、「何も知らない」ような人間が誤った先入観だけに基づいているなら、追及するなどといえるような立場でもなければ、そもそもやるべきでない、資格もない、と言ってるのだよ。本当に追及していくならば、まず自らを省みよ(過去の報道や資料を放置してきたことの責任を感じ反省すべし)、正しい情報や事実に基づいて論理展開せよ、その上で「お前ら役人はこれこれが足りなかった、もっとこうしておけば良かったはずだ、今後はこうして行け、こうするべきではないか」という主張をせよ、と言ってるのです。
ところが、マスメディアの殆どがこうした前提条件を著しく欠いているのだ。
基本的に「何も知らない」、「考え方を知ろうとしない」、「客観的に評価できない」、「省みない」、という何重苦にもなっているのですから。唯一あるのは、「オレは正しい、正義は我にあり」という、(これだけはゆるぎない)信念のみである。狂信的と言ってもいい。だから何度もオカシイ、異常だ、狂ってる、と口を極めて罵りの言葉を返したんですよ。それでもなお、目を覚まそうとしない(笑)。もう何をどう言ってあげたらいいのか、私にも判りませんね。
で、ようやくここまで辿り着いた今になって出されてきたのが、原因究明や検証といった話。
お正月ですから、季節的には双六があってると思いますけれども、やっとゴールが見えてきた頃になって「フリダシに戻る」という、最悪の事態になっているのです。大新聞の社説で、戻ることを強要されているわけです(笑)。いい加減にしてくれや。あなた方は今まで寝てたんですかね?寝惚けているんですか?
96年時点で再発防止策はやってるし、カルテ保存期間延長も97年にやってるし、輸血等血液関連のガイドラインもやってるし、ウイルス感染対策のガイドラインもやってるし、肝炎対策の有識者会議で既に第三者機関での検討もやってきたんですよ。要するに、殆どが90年代中頃~後半にかけてやってきて、肝炎については00~02年で結構やってきたじゃありませんか。
記者氏や論説委員の方々は、これら資料を全部読んだ上で、それでもなお「○○が足りない、もっと~をせよ」とかの意見を言いなさい。思いつきで、自分勝手な要求を言うんじゃないよ。あなた方の無知を補ったり、あなた方が「納得できない、満足できない」みたいな際限なき理不尽な要求に応える為に政治や行政があるわけではない。あなた方自身が、どれだけ説明しても「納得できない」と究極の返答を重ねるモンスターそのものだ。モンスターペアレントとか騒ぎ立てるマスコミだが、あなた方自身がそれと何ら変わりがないという自覚を欠いており、モンスターであることに未だに気付いていないのだ。
社説の話に戻ろう。
まだ論説委員には理解できないようだが、「血液製剤による感染は副作用じゃない、論理のすり替えだ」みたいに言ってますな。
産経の29日の社説でも、『C型肝炎ウイルスが混入していたことを「副作用」とする考え方には納得できない。ウイルス混入は副作用などではあるまい。厚労省がこうした考え方、姿勢を改めない限り、薬害は繰り返されよう。』とあったので、主張は似ている。
どうしてこうも理解力に乏しいのかね。
それに、私の親切心が何の役にも立ってないようだ(笑)。
>肝炎訴訟に関する雑考~2
上に挙げた記事はシリーズ最初の「1」でしたが、これは同じ日に書いた「2」ですので(笑)。この答弁書なんて、はるか昔の話でしょうが。記者の特性なのか判りませんけれども、断片的な情報だけで考えるとこうなる、という見本みたいなもんですかね。
まず第一点。「薬に副作用はある」という話と、「血液製剤がウイルスに汚染されていた」という話は、対比しているだけであって、誰もウイルス汚染は副作用だ、みたいに説明してないでしょうが。厚労省の役人が「血液製剤が汚染されていたのは副作用である」とか言いましたか?その事実を証明して下さいな。産経の社説書いた人も、厚労省の「こうした考え方、姿勢」と非難しているのですから、役所の考え方が「ウイルス混入は副作用である」となっていることを証明してごらんよ。
参考記事で取り上げておいた答弁書にあるように、厚生労働省の基本的見解は、ウイルス汚染については副作用とは考えていないことを述べていますよ。再掲しておきますか?
『血液製剤等の生物由来製品の原材料に混入し、又は付着した感染症の病原体に感染すること等により生じる健康被害(以下「感染等被害」という。)については、医薬品の有する薬理作用によって生じるものではなく、医薬品の副作用による健康被害には当たらないことから、副作用被害救済制度の対象とはならない。』
あなた方はどこを読んでいるのですかね?私の折角の労力が無駄だわな。ウイルス混入と感染等による健康被害については
「医薬品の有する薬理作用によって生じるものではなく、医薬品の副作用による健康被害には当たらない」
とはっきり書かれているでしょうが。役所が「ウイルス混入は副作用だ」なんて一言も言ってないのではありませんか?
混同しているのは論説委員の脳内であり、次元が違う話を同じ土俵で論ずるのはおかしいだの、そういう考え方に納得できないだの、それはあなた方の言ってることが間違っているだけであって、自分で「ウイルス混入は副作用だ」と勝手に定義し、「論理のすり替えだー!同じ土俵で話すのはおかしいー!納得できないー!」と、自分に向かって言い合ってるだけじゃないの。どこからそんな理屈をひねり出してきたんですかね?産経が毎日に教え、毎日は産経から学んだのか?誤った情報が、あなた方の中で行ったり来たりしてるだけなんですって(爆)。新聞にウソを書くなよ、と何度も言っておろうが。
役人が薬の副作用云々と言ってるワケが、まだ判らないのでしょうか?
一律救済について立法をする、という意味が判らないのでしょうか?
あくまで私見ですけれども、書いておきますよ。
立法ということは、国としての義務を定めるものです。これまでには存在していなかったか、あったとしても法的には明確になっていなかった権利義務等について、条文上で明確に定めるということなのですよね。今回の肝炎救済法案は、国に(法的)過失がなく(若しくは法的には明らかでない)、因果関係の特定のできない健康被害であったとしても、国は救済義務を負う、ということを明確にするものであると考えられます。この「義務」があるので、お金が拠出される根拠になるものと思われます。どういう定型的言い回しかは知りませんが、「国は~~しなければならない」と何かの規定が置かれ、「~~の費用を支払うものとする、~~の費用は国が負担する」とかの支出に関する規定も定められるでしょう。
情報開示なんかが似ているかもしれませんが、昔にはそうした法的義務を明確に負うものではなかったと思います。国民の知る権利というものについて、時代の変化とか要請の変化などや、判例の形成などがあったのかもしれませんが、法律上の義務がはっきりとあったわけではないでしょう。けれども、情報開示に関する法律が制定されると、国が法的義務を負うことは明らかです。国民はその権利行使が、法的に認められるようになります。国が「情報を開示しなければならない」という、いうなれば「開示義務」(便宜的にこう呼ぶことにします)を法的に負っていることになります。
これと同様に、国は「救済義務」を負うことになるでありましょう。健康被害等のあるものについては、因果関係の特定・(法的)立証が必ずしも要件とはなりえず、一律に救済する義務を負う、とする考え方を立法上で明確にするのですから。医療裁判などにおいても、説明義務を負うことについては、昔は法的義務を負うものではなかったであろうと思いますが、「説明義務」という概念が定着していくことによって条文上で定められるに至ったものと思います。即ち、「(一律)救済義務」という法的概念が作られれば、説明義務や開示義務などと同様に広範な分野で「救済義務」の論拠として用いることができるのではないでしょうか。金融商品や保険商品等の「説明義務」は大変厳しいものとなってきたようで(笑)、こうした説明義務を負うという考え方は、今ではどの分野でも珍しくありません。「そんなこと聞いてなかった」という論拠として、いつでもこの伝家の宝刀を抜くことができるようになったからです。期待権も近い将来、広い分野で持ち出されてくる可能性はあるかもしれません。NHKだけの問題(笑)ではないのですよ。
従って、法的に(一律)救済義務を負う、ということが定められれば、因果関係の特定は要件とはならなくなり、健康被害について賠償せよ、ということになっていくであろうなと思われます。
その他の薬剤においても、「薬剤服用後にある現象が観察された」ということを証明するだけで、賠償してもらえるということになりますね。ですから、タミフルの場合にも、「タミフル飲んだ、飛び降りた」という現象が複数観察されていればよく、全員について一律に救済義務を負うものと解することが可能でありましょう。そこでは、タミフルと飛び降りとの因果関係は必要ではありませんので。これがリレンザであったとしても、同様に救済義務が求められるでしょう。もし因果関係を要件として課すならば、「汚染されたフィブリノゲン」によって感染した、ということを証明できなければなりませんが、「汚染されたフィブリノゲン」だったかどうかは一切問われていないわけですからね。判らない、ということならば、救済義務が優先される、という(法的)考え方になっているでしょう。
薬に副作用がある、という話は、薬剤の薬理作用による健康被害なのか、偶然起こってしまったことなのかに無関係に、救済義務を負うことになるであろう、という意味でしょうね。
例えば薬剤Aを服用した後で、腹痛になった人がいたとしましょう。本当は、前の日に食べた刺身が原因で腹痛であったのですが、たまたま薬剤Aを服用した後であった為に「腹痛は薬剤Aが原因だ」という主張をしたとします。これを法的に許容しますよ、というのが救済法案での考え方です。このごく少数の偶然の一致の見られた人々は、それぞれ原因が全く異なる場合であっても、「薬剤Aを服用」という事実、その後に「腹痛」を生じたという事実、これが揃ってさえいれば一律に救済義務を求めることができる、ということになりますから。
具体例で書けば、本当の原因は
患者1:刺身で腹痛
患者2:牡蛎で腹痛
患者3:食べすぎで腹痛
患者4:ストレスで腹痛
患者5:便秘で腹痛
だとしても、これら患者に共通するのは、「薬剤Aを服用」という事実と、服用後に「腹痛が観察された」という事実であり、これが揃ってさえいれば「腹痛」の健康被害について国が救済義務を負う、ということです。
血液製剤で肝炎ウイルスに感染した本当の理由というものが
患者1:ピアスの穴開けで感染
患者2:針灸で感染
患者3:人工透析で感染
患者4:注射針で感染
患者5:輸血で感染
患者6:他人の鼻血で感染
患者7:性行為で感染
患者8:顔ソリの剃刀で感染
であったとしても、「血液製剤投与」さえ証明できれば「全員一律救済」ということで、国は救済義務を負う、ということです。
これだけ何遍も言っているにも関わらず、理解できないのが論説委員とか新聞記者なのである。
動く歩道を通った、という事実だけで「動く歩道が傷の原因だ、補償せよ」という無謀な要求をしている、って前にも書いたでしょ。全然違うんですって。原因究明という考え方や検証といった考え方からは最も遠く離れた意見が、あなた方のような文系専門バカの出してる「~が原因だ」と短絡的に断定する意見なのですよ。自らの記事についてでさえ検証できもしないくせに、軽々に原因究明だの検証だのという言葉を使うなよ。
朝日新聞の社説はまだマシだ。
asahicom:朝日新聞社説
けれども、この中で述べられている『厚労省は来年度予算案に、高額のインターフェロン治療費を補助する129億円などを計上している。インターフェロンはとりわけC型に有効だ。症状が出ていない人も含め、必要な治療がきちんと受けられるようにしてもらいたい。 』という部分だが、これも何度も書いてきたように、C型肝炎全部でインターフェロンが著効となるのではない。更に、肝硬変や肝ガンになっている患者さんの医療費はカバーされない。インターフェロン治療に係る自己負担額の部分的補助に過ぎないからだ。
例えば現在肝ガンの方の治療費の大半は、高齢者医療費や高額医療費などで高額部分がカバーされていると思うが、それでも通院などは長期に及ぶことが想定され自己負担額が重たい負担になっている患者さんは大勢いるだろう。そういう障害の程度が進んだ方々にこそ、自己負担額を軽減する措置が必要なのだ。個人的推測に過ぎないが、こうした自己負担額を公費負担としても対象者が限定的であるので(全国で2万人程度くらい?)、1人年間24万円(自己負担月額2万円)としても48億円だ。他の公的補助制度(生活保護の医療給付、高齢者医療の自己負担1割、高額医療費制度等)でカバーされていた部分は結構あるだろう。
疲れた。