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格差拡大を海外からも心配される日本

2006年07月20日 22時19分00秒 | 社会全般
OECDの報告書で、日本の貧困層、格差というのが問題に挙げられたようです。「小泉改革のせいで、格差が拡大したんだ」論は、ちょっと違ってるという解釈になるかもしれませんね(笑)。朝日や毎日の主張していたのが、やや疑問ではあります。「~のせいで・・・」という時に、原因を何処に求めるか・何を主な原因と考えるか、ということについて、客観性(所謂「統計的データ」ですね)よりも記者氏たちが心情的に許せない(特に昨年選挙で圧勝したから)と思われる「小泉長期政権」に文句を言いたいだけなんではないかと思えましたから。

asahicom:OECD、所得格差拡大を指摘 二極化、固定化のおそれ-国際

(記事より一部抜粋)

経済協力開発機構(OECD)は20日、06年の対日経済審査報告書を発表した。所得格差問題を詳しく取り上げ「00年段階ですでに日本の所得格差は米国に次いで2番目に高かった」と指摘。その後、格差が固定化している恐れがあり包括的な対策が必要だ、と警告している。

報告書は、所得格差の指標として生産年齢人口(18歳以上65歳以下)の相対的貧困率に着目した。可処分所得が中位置(全体の真ん中)の半分に満たない家計の割合を示す指標で、日本は小泉政権による構造改革が始まる前の00年段階で13.5%だった。OECD加盟国の中で米国(13.7%)に次ぐ高さ。3番目はアイルランドの11.9%で、日米がず抜けていた。日本の90年代半ばの相対的貧困率は11.9%だったという。



この記事によれば、小泉政権誕生以前に、既に格差は存在しており、「日米がず抜けていた」と朝日新聞は指摘しているわけです。因みに、数字が大きいとか小さいとか比較する時、文章の表現は気をつけるべきでしょうね。文系特有なのでしょうか?修飾語が多い、というのは(笑)。「図抜けて(多い、大きい)」というのは、「どの程度の水準なのか」ということが判らないのに、「もの凄く」or「とんでもなく」or「飛び抜けて」大きい、という印象を与えるということを目的としています。そのような印象操作は不必要でしょう。論文でもないので、そこまで気をつけるべきか、というのは私には判りませんが。でも、13.5%と11.9%を比べる時に、1.6ポイントの違いが「ず抜けて」なんでしょうか?というのが、基本的な疑問です。「13.5%」の約12%程度の違いしかなくても、「図抜けて多い」ということになるんでしょうか(笑)。


いちいちこのような疑問を生じることになるので、数字を比較する場合には、あまり修飾語を用いない方がいいですよ。単に、約2倍、とかそういうのは入れてもいいと思いますけど。例えば、毎月の「年金受給額」がAさん6万円、Bさん6万8千円、と言う場合、両者の違いは8000円、すなわち約12%程度の違い(Bさんから見て)です。この両者を比較すると「BさんはAさんよりも図抜けて多くの年金を貰っていた」とか言うのか?ってことですよ(爆)。福井総裁の厚生年金のようにかなり多い時には、「Aさんの4倍以上貰っていた」とか「Aさんよりも『ず抜けて』多かった」とか言えるかもしれんけどね。


朝日新聞の記者になるには、すごく頭が良くて、高学歴の方じゃないとダメで、給料もいっぱい貰えるんで、非常に厳しい競争を勝ち抜いた人しかなれないんですよね?それこそ「図抜けた才能」なんでしょ?数字を比較する時は、できるだけ事実をきちんと表現するべき、なんてことは言われんでも判り切ってるでしょ。記者氏の思い入れとか、一切いらないの。自分の感想も交えなくてもいいの。単に「増加率は約2倍だった」とか、「○○という指標で見れば、~~の方が多かった」とか、「~~よりも、ナントカの方が増えていた」とか、そういうものでしょ。もしも、どうしても自分の考えを入れたければ、事実とは別に表現するべきだね。


いかん、横道に逸れましたが、要は「格差はもうちょっと是正して下さいよ」というのが、この報告での意図であり、その為の施策はやっておいた方がいいですよ、というご忠告ですね。


それと、昨年からずーっと、何回も言われてるが、日銀は「利上げすんなよ」というのも大事ですね。あれほど、慎重に行け・緩和的にやれ、と釘を刺されたにも関わらず、量的緩和解除、ゼロ金利解除、と連続の忠告無視だったからね。日銀は急いで引き締めたところで、メリットはなんもないのに・・・むしろ日本経済をメチャクチャにしたいのかもしれん。一歩一歩、地歩を固めながら、足元を見ながら進むということを考えられないんだろうね。こんなのが「担当医」とかなら、絶対にイヤだね。患者は非常に危険な目に遭うだろうね。命がいくつあっても足りないよ。




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4 コメント

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報道の客観性と感情 (airyu)
2006-07-21 13:15:46
最近テレビにしても新聞にしても

妙に感情的な言い回しが多いのは気になるところですね。

出来る限り客観的に伝えてこその「報道」では?と思いますね。



「ニュース番組」と銘打っていても、

ほどんと「ワイドショー」な感じでうんざりです。

怪しげに語るナレーター(アナウンサーではなく)とか

それにあわせた怪しげなBGMとか

秋田の事件など、特にヒドい感じ。



事実を淡々と伝えるだけの「ニュース番組」があるといいのですが

視聴率がとれないからつくられることはないでしょうね。多分。

そういった意味でも、既存の報道機関から独立した組織による

webでのニュース配信に、今後期待したいところです。
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webのニュース (まさくに)
2006-07-22 12:45:56
今後増える可能性はありますが、どうやってそれを維持するか、というビジネス上の問題はあるかもしれませんね。欧米では紙の新聞の「弱体化」が進んで、紙面削減とか、フリーペーパーへの移行などが進んできているようですし。



ネット化は日本でも進むのでは、と思います。
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この国の将来は (ニール)
2006-07-23 10:46:38
この国の将来は絶望だな

この国の病理は官僚腐敗と市場原理!!

やがてこの国はアメリカの植民地になるだろう

郵政の金もアメリカのお金に化けてしまった

相変わらず、税金や社会保険料を食い物にする官僚と政治家

国の借金は溜まる一方

憲法9条を改正し、アメリカ軍の先方衆として日本国民が戦争に行かされるのだろうな

格差社会が横行し、低福祉高負担になりつつある日本社会

選択肢は自殺、暴動、海外逃亡、奴隷のうちの4つだな

誰かこの国に革命を起こす奴はいないのか!?

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Unknown (まさくに)
2006-07-23 23:32:27
革命を起こすエネルギーはそれほど多くはないかもしれません。

何故なら、そう願う人々の数が少数派であるかもしれないからです。今の生活を守りたいと願う人々の方が案外と多くて、それは底辺ではない生活をしているからではないかと。非正規雇用者が増えた、といっても、正社員の数の方がはるかに多いと思いますし。
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