◆『世界カワイイ革命 (PHP新書)
』
著者は、コンテンツメディアプロデューサーという肩書きで、外務省アニメ文化外交に関する有識者会議委員であり、外務省のポップカルチャー外交全般に関するアドバイザーも務めるという。
前著『アニメ文化外交 (ちくま新書)
』でも感じたが、この著者の素晴らしいところは、世界中をかけまわって取材し、活きのいい最新の情報を伝えてくれることだ。アニメ外交というテーマからさらに進め、ファッション、カワイイを追いかけて世界各地を回った結果の報告が本書だ。日本発のファッションに嬉々として身にまとう世界中の女の子の写真が満載なのもいい。
「制服を着ると、日本人になれたような気がするんです。」
「東京に恋しているんです。」
「私はロリータにななることで、自分になれました。」
「日本人は『カワイイ』民族だと思います。」
等々、世界の若者が日本のファッション(原宿ファッション)やポップカルチャーに向ける思いは熱い。世界の若者は、日本人が思っているよりもはるかに日本人が好きらしいということが
この本を読むとわかる。
この本で著者が強調していることのひとつは、原宿と秋葉原が、パリでは融合しているということだ。日本では、原宿系とアニメオタクはそれほど交わらない印象があるが、ヨーロッパではちがう。クールジャパンが世界に広がっていく流れは、アニメ・マンガから始まり、それに日本食、ファッション、日本語などが追随していくかたちになっている。たとえば現在のヨーロッパのゴスロリファッションの定着には、『NANA
』、『DEATH NOTE デスノート
』などが与えた影響が大きいという。日本発が渾然一体となって影響を与えているのだ。
日本の制服も人気で、そこにもマンガやアニメのなかの制服姿の主人公の影響が見られる。『新世紀エヴァンゲリオン
』、『犬夜叉
』、『時をかける少女
』、『涼宮ハルヒの憂鬱
』などがそうだ。
著者はスペインの大規模なアニメ・マンガ関係イベントで日本の制服風の服を着た二人組みに会い、彼女たちが
「日本の女子高生の制服は自由の象徴です」
と語ったことに衝撃を受けたという。制服も含めた日本発の「ファッション」全体が、何か新しい「可能性」、「自由」、「未来」などにつながる憧れの対象になっているのだろう。
著者は、コンテンツメディアプロデューサーという肩書きで、外務省アニメ文化外交に関する有識者会議委員であり、外務省のポップカルチャー外交全般に関するアドバイザーも務めるという。
前著『アニメ文化外交 (ちくま新書)
「制服を着ると、日本人になれたような気がするんです。」
「東京に恋しているんです。」
「私はロリータにななることで、自分になれました。」
「日本人は『カワイイ』民族だと思います。」
等々、世界の若者が日本のファッション(原宿ファッション)やポップカルチャーに向ける思いは熱い。世界の若者は、日本人が思っているよりもはるかに日本人が好きらしいということが
この本を読むとわかる。
この本で著者が強調していることのひとつは、原宿と秋葉原が、パリでは融合しているということだ。日本では、原宿系とアニメオタクはそれほど交わらない印象があるが、ヨーロッパではちがう。クールジャパンが世界に広がっていく流れは、アニメ・マンガから始まり、それに日本食、ファッション、日本語などが追随していくかたちになっている。たとえば現在のヨーロッパのゴスロリファッションの定着には、『NANA
日本の制服も人気で、そこにもマンガやアニメのなかの制服姿の主人公の影響が見られる。『新世紀エヴァンゲリオン
著者はスペインの大規模なアニメ・マンガ関係イベントで日本の制服風の服を着た二人組みに会い、彼女たちが
「日本の女子高生の制服は自由の象徴です」
と語ったことに衝撃を受けたという。制服も含めた日本発の「ファッション」全体が、何か新しい「可能性」、「自由」、「未来」などにつながる憧れの対象になっているのだろう。