op's weblog

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ニック・ボロティエリに質問:両側フォアハンド戦法はどうっすか?

2010年12月01日 19時45分51秒 | Weblog
みなさん色々考えるようで、テニスオフなんかでたま~に見かける「両側フォアハンド戦法」。利き腕のバックサイドではラケット持つ手を替えるスタイルだが、プロではクルム伊達氏がバック側に来た遠いボールを、本来の利き手である左手に持ち替えて返すことがあるし、80~90年代の選手ではアメリカの双子ジャンセン兄弟の片割れが左右どちらでも強いサービスを打つのでジュニア時代から話題になっていた。

で、この、今のところ?ユニークなスタイルの是非について、テニスコーチ界の帝王ニック・ボロティエリが語っていた。

TENNIS.com - Instruction - Bollettieri Q&A: Two Forehands; Speed & Recovery

※以下は意訳です。

問:
自分は両手がうまく使えるのでテニスも両側フォアのシングルハンドでやってうまくいってます。ボロティエリさんは両側フォアハンドのスタイルを教えたことがありますか?また、プロツアーでこれをやってる選手を見かけないのはなぜでしょう?

答:
私は保守的なほうではないが、教えたことはないなあ。やってできないことはないと思うけど、難点がある。だれでも利き腕がある(ということは利き腕でない腕もある)ということだ。利き腕でもうまくテニスするのは難しいのに、両側でツアーレベルのプレーをするのはかなり大変だ。テニスだけでなく、コート外の日常生活でも両方を利き腕レベルで使えるようにするべきだし、ジムに行ったら両側均等に鍛えなきゃならん。『nothing's impossible(不可能なことなど何も無い)』だが、両側フォアハンド戦法でグランドスラムで勝つ選手が出てくるとは思わないほうがいい。


バックハンド、特にシングルハンドでは、確かにタイミングを外してしまうと力が入りにくい等のデメリットがありますが、以前ならエドベリ、最近ではガルシア・ロペスあたりのそれは威力抜群だし、フォアより型が決まってしまうので調子を崩しにくく、(個人差はありますが)見た目も良い利点があります。僕自身の経験では、フォアとバックでは打点とヒットするタイミング(ということはストロークの各プロセスのタイミング)が違うことに気づくのが遅かったのが問題でした。が、逆に違うという前提に慣れると、まあまあ快適に打てるようになったし、フォアでは打てないタイミングやコースを武器にできるようになりました。低いスライスボールの返球などはバックのほうが楽ですしね。

さて、両側フォアハンド戦法ですが、僕はかえってツアープロから成功者が出る確率は結構高いんじゃないかと思います。とにかく勝つことに貪欲で、フィジカルもメンタルも恐ろしく強靭な連中の集まりですからね。格好なんか気にせず、少しでも有利になるならどれだけリソースを投じても採り入れる意識はプロのほうが強いはずです。スポーツ界で昨日までの非常識が最先端になるなんてことは日常茶飯事ですしね。そういえば、前にも書きましたが、先日引退を発表したテイラー・デントがジャパン・オープンに来たとき、練習で左手でテニスしてましたが、結構上手に打ってました。もうしばらくしたら、ゴンザレス並のフォアハンドを両側で打ってくる選手が出てくるかも?
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