松嶋X町山シリーズ5作目です。
「愛がなくとも人は生きていけるが水がなくては生きていけない」W.H.オーデン。
日本では無駄遣いをすることを「湯水のように」と表現するほど、水は豊富にあるものと考えられてきた。近年ではもちろん水をそんなふうにいくらでもある資源と考えている人は減ってきたとは思うけど、いま水をめぐって世界で何が起こっているか、このドキュメンタリーを見るとものすごく怖くなります。「世界で」と書いた中には当然日本も含まれます。決して他人事ではありません。
ボリビアでは2000年に公共事業だった水道の事業が世界銀行主導で民営化されました。米ベクレル社の子会社がその権利を手にし、その結果水道料金は跳ね上がり地元住民たちはデモを起こし政府は武力介入までした末、住民の運動が実り水道事業は公営に戻された。
世界中で8秒ごとに子どもたちが汚い水が原因で死亡しているという。
世界の各地で多国籍企業が水をくみ上げボトル入りにして販売することでその地域の水位が下がり地元住民の生活をおびやかしている。井戸で暮らす村の井戸が出なくなってしまう。かつ、そのボトル入りの水は果たして本当に水道水よりも品質が良いものなのか?アメリカではボトルウォーターに関して特に何の基準もなく実際に危険な物質が混入されているものも発見されている。
コストコの水を買っている我が家としてもこれはものすごく怖い問題だぞ。。。やっぱなるべく水道水飲むか。。。
世界の水問題を解決するはずの世界水会議は世界銀行と多国籍水企業がメンバーを占め、いかに世界の水を使って自分たちの利益を生み出すかということしか頭にないという。
ネイティブアメリカンのおじいさんが言っていた。白人は我々から土地を買おうとした。神から与えられた自然は誰のものでもない。どうしてそれを売るということができるというのか。水も同じこと。誰のものでもないものから企業が利益を得ようなんて傲慢極まりない話だと。
世界中に作られた無駄なダムのせいで故郷を追われた人は何百万人にも上り、そのダムは恩恵よりも弊害のほうが多く、地元の農業や漁業、環境を直撃する。
なんかね、まぁすべてはお金なのだなということですね。ここに出てくるネスレだってコカコーラだってさ、悪いことばっかやってるわけじゃないけど、新自由主義経済っての?あのもっぱら利益だけを追及するという究極の資本主義っていうのはやっぱ弊害が大きいんじゃないかなぁと思うのです。もちろんお金がないと生きていけないし、企業が大きくなればなるほど養っている人の数も増えていくわけですから、それだけで社会貢献していると言えると思うのですが、そこにあと少しの良心があればなぁというのが素直な感想です。ちょっとアホっぽい感想になってしまいましたけど・・・
まーとにかくこれを見たら怖くなりますよ。われわれ庶民が行政や大企業の動向をきちんと見張っていないといけないと感じました。映画の最後には危機だけではなくて新しいプロジェクトなど希望と呼べるものも紹介されています。そういう運動が広がっていく世界になるようにしていかないといけませんね。
ケーブルテレビで見ました。副題に「若きウェルテルの悩み」というのが入っているので、あぁ、ゲーテって「若きウェルテル」の人ね。と分かっていたものの、その程度の知識で見ました。ゲーテって文学史とかで習ったのは覚えているけど詳しくは忘れていたしウェルテルも読んだことありません。「ファウスト」は何度も劇や映画で見たことがあったけど、それもウィキで調べて初めてあぁ、そう言えばこれもゲーテか、と思った程度です。
ゲーテアレクサンダーフェーリングが「若きウェルテルの悩み」を書くきっかけとなったシャルロッテミリアムシュタインとの恋を描いた作品。事実に着想は得ているけれどもかなり脚色されているそうですが、ワタクシは事実がどうだったのか全然知らないので映画を見ただけの感想として読んでください。
詩人になりたいゲーテは父ヘンリーヒュプヒェンの反対と出版社からの拒絶があったため、父の希望する弁護士になるため法学部に進む。村の舞踏会でシャルロッテに出会い恋に落ちたゲーテはシャルロッテの家に通い、弟、妹の面倒を見てやったりシャルロッテとの距離を縮めていく。シャルロッテもゲーテに対して同じ気持ちでお互いに気持ちを確かめた直後、シャルロッテは父ブルクハルトクラウスナーがゲーテの上司であり将来有望の男アルベルトケストナーモーリッツブライブトロイと婚約させようとしていることを知る。
ゲーテへの想いを断ち切れないシャルロッテだったが、弟や妹の教育資金などのことを考えるとケストナーと結婚しないわけにはいかなかった。1770年代の話ですから、自由恋愛で好きな人と結婚するのは普通のことではなかったのでしょうね。だからこそ、ケストナーも婚約以前のこととしてゲーテとのことを許しますし、ゲーテのことなど忘れて自分と結婚するのが当然だと思っています。家族のことを考えてシャルロッテが出した結論を責めることはできないでしょうね。実際ケストナーも全然イヤな奴とかじゃないので見ているほうもそのあたりは納得できてしまうのではないでしょうか。
しかし、そんなことで納得できるはずがないのはゲーテ。そりゃそうだよね。あんなに舞い上がっていたのに、自分の上司と結婚しちゃうなんてさ。その経験を基にゲーテは「若きウェルテルの悩み」を書く。という単純な恋愛ものなんですが、ゲーテのキャラクターが軽やかでエネルギッシュで魅力あふれる青年として描かれていてとても好感が持てます。本当にゲーテがどんな人だったのかワタクシは全然知らないですが、人の心とか感情とかそんなものは大切にされず二の次だった時代に自分の内面に目を向け豊かな感情を表現してみせたゲーテという青年にとても惹かれました。ゲーテが着ている濃い黄色のシャツに紺の上着というのはウェルテルが小説内で来ている服装で出版後当時それを真似る人がたくさんいたそうです。劇中ではヘンテコな格好と言われていたけどワタクシには普通というかオシャレに見えました。当時にしてみればおかしな格好だったんでしょうね。
ゲーテを演じたアレクサンダーフェーリングはなかなかの男前ですね。「イングロリアスバスターズ」に出てたって書かれてるけど、どこにいたんだろ?シャルロッテを演じるミリアムシュタインも可愛い方です。そしてドイツ映画と言えば必ずと言っていいほど登場するモーリッツブライブトロイ。こういうインテリでお金持ちっていう役どころはあんまりないので最初ミスキャスト?と思いましたが、全然違和感なく見られました。さすがの演技力ですね。
本当はシャルロッテは15歳だったし当時のことを考えてもゲーテとシャルロッテがセックスしたわけないというのが大方の見方だと思うのですが、この映画の設定ではシャルロッテはもう少し年上だし、2人が結ばれるシーンも森の中で土とかついて汚れてたけどそれでも美しかったのでワタクシは映画の中だけに限ってOKだと思いました。
演出もコミカルなところもあるしドイツ映画なんか見たことないし、ゲーテなんて知らないよーって人でも十分に楽しめる作品だと思います。
「You've Lost That Lovin' Feelin'」 by Righteous Brothers
この曲は初めて聞きました。サムコードオーバーストリートのリードボーカルにライダーブレイクジェナーのコーラスが合っていました。
「Everybody Hurts」 by R.E.M.
好きな曲です。ライダーの秘密に対するサムとアーティケヴィンマクヘイルの反応はひどかったけど、男子高校生だから仕方ない面もあるかも。あの後もっとちゃんとシュー先生マシューモリソンが2人を諭す場面があったほうが良かったと思います。
「We Will Rock You」 by Queen
ストンプってちょっと懐かしい気もしますね。これは旧ニューディレクションズでやってくれたらすごく良かっただろうなぁと思いました。
「Little Girls」 by The Cast of "Annie"
スー先生ジェーンリンチが歌います。これはジェーンリンチがミュージカル「アニー」に出演しているからそのサービスかなぁと思いました。
「At the Ballet」 by The Cast of "Chorus Line"
久しぶりにイザベルサラジェシカパーカーが歌いましたね。「グリー」を見ているともう一度映画の「コーラスライン」を見たくなります。
「The Longest Time」 by Billy Joel
今回のテーマがアンプラグドだったので、ウォブラーズのように声だけで勝負の曲でした。これこそ本当のグリーですよね。新ニューディレクションズは男子の歌唱力と声量の底上げがすごいと思います。女子はうまいけど迫力という意味では少し弱いかも。こういうアカペラ曲だったのでユニークアレックスニューウェルにもリードボーカルのパートをあげてほしかったな。
ライダーのチャットの相手がまだ秘密にされています。そんなに引っ張るような内容か?キティベッカトービンが怪しい動きをしていますね。彼女なのかな?
公開の随分前から見に行くと決めていた作品です。「ロミオとジュリエット」以来レオナルドディカプリオがバズラーマン監督と組んで、あのギャッツビーをやるというのですから当然興味がありました。
「華麗なるギャッツビー」と言えばレッドフォードのイメージが強くてディカプリオはちょっと線が太すぎるかなぁと思ったけど、ワタクシは原作を読んだことがないので単にレッドフォードと比べてというだけです。
あの「ロミオとジュリエット」「ムーランルージュ」を作ったバズラーマンが監督するのですから、ギャッツビーがただの20年代の文学作品を映画化したものになるわけはないことは分かっていたのですが、やはり映像、音楽、衣装ともにとても大胆な演出で特に音楽は本当にバズラーマン印といった感じで1920年代のジャズと現代のラップを融合させてJay-Z、ビヨンセ、will.i.am、フローレンスアンドザマシーン他現代を代表するシンガーを集結させています。サントラ買っちゃったよ。
お話自体はまぁレッドフォードので概要は知っていたので、なんとも感想としては書きにくいなぁ。デイジーキャリーマリガンを想い続けたギャッツビーの一途な恋心と2人の悲恋が中心なわけだけれども、なんせ、デイジーが当時の良家のお嬢様ということで仕方ないんだろうけど、甘ったれで都合が良い女なので、ギャッツビーの想いも行動も空回りでどうにもすっきりしない。デイジーが結婚したトムジョエルエドガートンは浮気しまくってて鼻持ちならない奴なんだけど、結局ズルいデイジーはトムを選んじゃうわけだし…ギャッツビーの人生はすべてがデイジーのためだったから最後はデイジーをかばって死ぬ(と本人は思っている)形になってある意味では本望だったのかも。
これは1920年代のニューヨークという空気感が分かればもっと理解できる物語なのかなと想像してみたりしています。原作を読めばその辺もっとよく分かるのかなぁ?話の筋としては「アメリカ文学最高の小説のひとつ」って言われるほどか?と思ってしまうのですが、読めばまた違うのかもしれません。
デイジーを演じたキャリーマリガンは、前半ギャッツビーの想い人として登場するあたりでは、なんだかイマイチだなぁなんて思ったのだけど、後半にいくにつれて非常に流されやすい側面を見せ始めるあたりから、ピタッとイメージと合ってきた。「女の子は美しきおバカさんが一番」彼女はそう考えて生きている。そんなイメージにキャリーマリガンはぴったりだったんだろうな。“美しきおバカさん”一見弱そうなデイジーはそれを演じきれるほどに強かな女なのかもしれない。
ディカプリオはなぁ…どうなんだろう?ワタクシ、彼のファンなので彼の作品は全部見ているんですが、今回そんなに良かったかなぁ?物語の前半20分くらい、なかなか登場しなくって引っ張りまくったあげく“類まれな微笑み”で登場するんだけど、あれってそんなに良いシーンだったかなぁ。花火とか上がっちゃってワタクシはちょっと笑っちゃった。
あと、これは完全に好みの問題なんだけど、ニックを演じたトビーマグワイアの声ってあまり好きじゃないんですよねー。彼って他の作品でもなぜだかナレーション的な役割が結構あるような気がするんですけど、鼻にかかったあの声で2時間半ナレーションされるのはちょっとつらい。
ギャッツビーとデイジーがニックの家で対面するシーンはちょっとコミカルに作ってあってそれもバズラーマンっぽいなぁって感じだった。あそこは笑っていいシーンだよね?
パーティのシーンとかギャッツビーがシャツをばら撒くシーンとかクラッシックカーをぶっ飛ばすシーンとか視覚的に楽しいシーンはたくさんありました。衣装も細部にいたるまで凝っていてそれを見に行くだけでも価値はあるかも。ただちょっと142分は長すぎるかな。
これはもう完全にアマンダ目当てです。
1年前何者かに誘拐され森に監禁されたが自力で脱出してきたジルアマンダサイフリッド。他にも犠牲者がいたことを目撃したジルは警察に訴えるが森は広大で無我夢中で逃げたジルには場所がはっきりと分からず遺体は見つからず事件は頭のおかしいジルの妄想として片づけられてしまう。
いまでも森を一人で捜索しているジルは妹モリーエミリーウィッカーシャムと暮らしている。ある日深夜のウェイトレスの仕事から早朝家に戻るとモリーの姿が消えていた。犯人が家にいなかった自分の代わりにモリーを誘拐したのだと考えたジルは警察へ行くが狂人扱いされるばかりで取り合ってもらえない。
こうなったら自力でモリーを探すしかないジルは銃を手に近所の人の目撃情報から一台のヴァンを追う。一方、精神病を患っている(とされている)ジルが銃を持っていることを掴んだ警察はジルを追い始める。
一応刑事たちはマイケルペレ、ダニエルサンジャタ、キャサリンメーニッヒ、ウェスベントリーと映画ファンなら顔はよく知ってる人たちなんですけど、彼らがまーーーーったく活躍しない。ウェスベントリーなんて一人で「協力するよ」なんてジルに近づくもんだから、コイツなんかあるのか?はたまた後半ですごく役に立ってくれるのか?と思いきやほんとに何もしない。物語はほぼジルの独壇場。
このジルがねー、一途に妹を助けようと必死になるんですが、手掛かりを追う過程でまぁ感心するほどべらべらと嘘八百並べ立てて色んな人から協力を得るんですよ。しかもほら、あの美貌にあの瞳にあのブロンドでしょ。いろいろ聞かれるほうも普通に協力してあげたくなるんだろうな。
純粋にアマンダを見に行っただけのワタクシとしては大満足でした。だってもーアマンダ独り芝居みたいなもんだもの。刑事がまったく活躍しなかろうが、犯人が唐突に登場しようが、いいーーーーんです!!!by川平慈英ってな感じですよ。ここまでアマンダだけが一人で出ずっぱりっていう作品は初めてじゃないかなぁ。途中警察に追われてカモフラージュのために下校中の中学生くらいに混じるシーンとか面白かったですね。彼女背が低いから全然違和感なくて。最後も犯人と対峙したとき躊躇なく殺してしまうってのも映画的ファンタジーの世界としてはスッキリしました。
これ映倫さん「G」なんですよね。確かに内容も「G」止まりでした。これがせめて「PG-13」くらいの内容にしておいてくれたらもっと楽しめたんじゃないかなぁという気はします。日本でいうなら「R15」くらいまで過激にしてくれても良かったかなぁと思います。
2004年のスマトラ沖地震による津波を生き延びた家族を描く実話ということで興味がありました。賞レースにもかかっていたし、ナオミワッツとユアンマクレガーのファンでもありますし。
マリア(ワッツ)とヘンリー(マクレガー)と3人の息子たちはクリスマス休暇にタイにやってくる。ホテルのプールでリゾート気分を満喫していたとき、突如として巨大な津波に飲み込まれる。
マリアは津波に流されながら長男のルーカストムホランドを見つけ共に助かることができた。全身にケガをし特に足に大けがを負ったマリアだったが、ルーカスとともに歩き高い木に避難する途中でダニエルという小さい男の子を救助する。その後村人に助けられ避難所に連れて行かれる2人だったが、その間にダニエルとははぐれてしまい、避難所に着いても十分な医療は受けられずマリアは衰弱していってしまう。
一方、ヘンリーは下の息子たち2人と生き残っており、マリアとルーカスを探すためまだ幼い2人の息子を他の人に預けて避難所に行かせ自分はホテル周辺に残ってマリアをルーカスを探し続けていた。
もーーーーーーー、つらかった。。。冒頭の幸せそうな家族の肖像は一瞬にして消え去り津波で流されるマリアの描写のところからずっと涙が止まらなかった。ワタクシは東日本大震災のとき、あの津波の映像をテレビやYouTubeで釘付けになって見た。それはそれはショッキングな映像だったけれど、近畿地方に住むワタクシにとって、それは「映像」以外の何物でもなかった。でも、この作品を見ていつまでも涙が止まらない自分にあのトラウマの大きさを初めて感じた。もちろん、あの地震と津波を実際に体験した人たちにとってはワタクシのトラウマなんて屁でもないけど、でもやっぱり実際日本人としてこの作品から受けるダメージは非常に大きかった。
映像がまたリアルなんですよ。圧倒されてしまいました。津波から助かったあとのマリアのケガとか汚れとかね。服もビリビリに破れておっぱいとか出ちゃって。ナオミワッツって本当にすごい女優さんだなぁと思います。あそこまでの演技をしているのに「体当たり」とか「捨て身」とかそんな雰囲気は全然なくて自然とすごい演技をしてしまう。避難所で衰弱していく姿とか飲み込んだ変なもの吐くのとか見てられないような映像なのに、なぜか彼女が演じると画面の雰囲気がふわっとなる。3人の息子を持つ母親の役になりきっていたせいなのか、周囲を安心させるようなオーラを放っていた。
このお母さんマリアがねー、すごい人なんだよねー。最初にダニエルを助けたときも自分の足から血がドクドク出てるのに遠回りしてでもダニエルを助ける。この時ルーカスは子どもの声なんかに構わないで早く逃げようと言う。でもマリアはどこかで弟たちも同じような目に遭って誰かに助けてもらっているかもしれない。このまま立ち去るなんて絶対にしないと言う。避難所にいて自分が死にかけているのに横のベッドの人に話しかけてあげたり、大きなケガのなかったルーカスに「あなたは動けるんだから人の役に立ちなさい」って言ったり。医師という仕事柄というのもあるかもしれないけど、やはりもともとの人格が素晴らしいんだろうなぁ。
お母さんにそう言われて避難所ではぐれた人たちの捜索を始めるルーカス。彼を演じる子がまた健気で可愛いんだよねー。自分だって不安でいっぱいなのに周囲の人を助けてあげるんだよねー。最後にダニエルが無事だったことをお母さんに知らせてあげるシーンもすごく良かった。お母さんの精神がちゃんとルーカスに伝わっているというのがとてもよく表れていました。演じるトムホランドくん、見ている最中に「リトルダンサー」のジェイミーベルに似ているなぁと思っていたらなんとミュージカル版の「リトルダンサー」でビリー役をやっていたって言うじゃないの。ワタクシの目も節穴ではないな(笑)
妻と長男を探すために下の子2人を他人に預けるヘンリーのほうはこれまたすごい選択をしたもんだなぁとビックリした。下の子たちは無事だったからもう大丈夫って思ったのかもしれないけど、外国で知らない人だらけだし、なんと言ってもまだ7歳と4歳とかなのに置いていくのも相当勇気がいるよねぇ。案の定はぐれちゃうし・・・バカ!結果全員見つかって再会できたから良かったけどさー。
それにしても最後の再会のシーンは本当にあんな「君の名は」みたいな思わせぶりな感じだったんでしょうか?あれはいくらなんでも演出だよねー?それくらいの脚色はまぁ映画なのでアリかなとは思いますが。
助かった家族の実話なので当然主人公たちは助かるわけですが、最後にヘンリー、マリア、ルーカスそれぞれが(おそらく)亡くなってしまったであろう人々に想いを馳せる場面があってきちんと被害に遭った人たちを描こうとしている製作者側の真摯な態度がうかがえたのも良かったです。
オマケ1ほとんど離ればなれのシーンばかりなんだけど、ナオミワッツとユアンマクレガーってすごくお似合いのカップルですよね。画面上のケミストリーが非常に良かった。実生活でのナオミとリーヴシュライバーもすごくお似合いだと思いますが。
オマケ2「イノセントガーデン」と続けて見たことと、親友同士ということもあってどうしてもニコールキッドマンと比べてしまうのですが、この作品の中のようにドロドロで血まみれでも自然な美しさを放っているナオミのほうがずっとずっとキレイでした。
「オールドボーイ」のパクチャヌュクが監督ということでどうなんだろう?と思いつつ、ミアワシコウスカとニコールキッドマン共演ということで見に行くことにしまいした。「オールドボーイ」あんまり好きじゃないんです。巷では評価が高いけど、残虐さとかは全然平気なんですが、単にそんなに魅力を感じなかった作品だったので。
18歳の誕生日に父親リチャードダーモットマロニーが亡くなり、父親っ子だったインディア(ミア)は母親イブリン(ニコール)との距離を測りかねていた。父親の葬式を遠くから見つめていたのは父親の弟チャーリーマシューグード。インディアは遠くの物音が聞こえたり遠くの物が見えたりする特殊な能力を持っておりチャーリーのことも葬式のときから見えていた。
世界中を旅していたというチャーリーのことはイヴリンもあまりリチャードから話を聞いていなかったと言う。しばらく滞在するというチャーリーを挟んでぎこちない母と娘の生活が始まる。
ミステリアスな魅力を持つチャーリーに母は素直に惹かれ、娘は反抗心をもちながらも惹かれている様子。チャーリーが来て以来長年家政婦をしていたマクガーリック夫人フィリスサマーヴィルは失踪し、遠くからやってきたジンおばさんジャッキーウィーバーも「何かあったら連絡して」とインディアに意味深な言葉を残したまま姿を消してしまう。
学校でのいじめをかばってくれた男子ホイップオールデンエアエンライクをインディアは誘惑するが最後まで行けず、それに怒ったホイップが暴力的になったとき、チャーリーが現れ彼の本性を見せる。
マクガーリック夫人とジンおばさんのことでチャーリーを疑っていたインディアはホイップとの出来事で答えが明確に分かるのだけど、インディアはチャーリーの本性を知ると同時に自分自身の本性も知ってしまう。目の前でホイップをチャーリーに殺されたインディアだったが、それに脅えることはなくそれを思い出してシャワーの中で自慰行為までしてしまう。男性の殺人者が殺人に性的快感を重ねるというのは猟奇殺人の場合よくあることだが、女性でそれを表現したのは非常に珍しいと思う。
チャーリーは結局世界など旅していたのではなく、幼いときに弟を殺して精神病院にずっといたところ退院してきてインディアを後継者として迎えにきたというのが秘密ってやつだったんだけど、実は精神病院に入ってたなんてぶっちゃけ大した秘密でもなんでもなかったのが残念だった。インディアの父親が不審死だったってのも伏線なんて可愛いもんじゃないしね。
ただチャーリーがインディアを後継者として見ており、インディアにもその素質があるという部分は興味深かった。お父さんもインディアのそういう面を見抜いていて、動物を狩ることを教えていた。いわく「小さい悪を重ねておくと最悪のことにならずに済む」ということだったそうだ。狩りという“スポーツ”をさせることによってインディアの殺しの本能を抑えようと思っていたのだろう。
物語は色々ミステリアスな雰囲気で引っ張ってはいるものの内容は言うほど大したことはない。ただ、それを飽きずに見られるのは映像の美しさとミアワシコウスカの演技のうまさにあると思う。ニコールキッドマンとか完全に食っちゃってるよねー。末恐ろしい子だ。マシューグードはちょっとワタクシはヴィジュアル的にダメだった。ごめんなさい。なんか鳥っぽい。ニコールはボトックスのやり過ぎで頬が動かなくて唇がめくれあがって変。あの歳でシワが一本もないなんて却って気持ち悪いよ。それで本人もボトックスはもうしないって言ってるらしいけど。懲りて良かった。
ひとつ気になったのが、インディアのおうちは妙に古風な資産家風なのに、高校が普通の地元の学校だったのがなんだか違和感だった。ええとこの子が良く私立のハイソな学校だったほうがまた妙に不気味で良かった気がするのだけど。
結局お母さんイヴリンを殺そうとしていたチャーリーをインディアは殺すのだけど、やはり後継者としての道を歩んでしまうという皮肉っぽいラストはなかなかに好きでした。インディアの側から見ると切なくてはかなくてある意味では美しい物語ではあるのだけど、何の関係もないのに殺された人たちにはたまったもんじゃないわな。
オマケこれはちょっと自分用の忘備録的に記しておきますが、この作品の脚本はウェントワースミラーなんですね。カッコいい役者さんだと思っていたらプリンストン大出身で脚本も書いちゃう秀才だそうで。ビックリです。
「Next To Me」 by Emeli Sande
ひさびさのシェルビーイディナメンゼルの登場です。オーディションを控えたレイチェルリアミシェルを励ましに来てデュエット。イディナメンゼルも抜群に歌のうまい人ですが、こういううまい人と歌うときリアがさらにうまいのでいつもながら驚かされます。
「Fight For Your Right (To Party)」 by Beastie Boys
パックマークサリングとフィンコーリーモンティース、何やってんだ!?
「You Have More Friends Than You Know」 by Mervin Warren & Jeff Marx
これはマーリーメリッサブノワのオリジナルということになっていますが、本当は「It Gets Better Project」というゲイライツの運動のために作られた曲のようです。ユニークアレックスニューウェルの歌声が素敵です。
「Don't Stop Believin'」 by Journey
レイチェルがフィンに原点に戻れとアドバイスされ、「ファニーガール」のオーディションでこの曲を歌います。歌ってる途中でニューディレクションズのオリジナルメンバーが登場して(レイチェルの空想の中で)一緒に歌います。
レイチェルにここで「Don't Stop Believin'」を歌わせるなんて、なんてちゃちい演出かと思ったんですが、オリジナルメンバーが登場したときには自然にうるうるしちゃいました。グリークのセンチメントってやつが完全にくすぐられてしまいました。
「Outcast」 by Glee Cast
これは完全にグリーオリジナルソング。これが7曲目?くらいだっけ?なんか歌詞の内容がほぼ「Loser Like Me」と一緒でオリジナリティに欠ける気がするんですが…リージョナルはオリジナルソングで行くんでしょうか?
銃乱射事件のトラウマでサムコードオーバーストリートが双子のエヴァンを演じていたのがすごくウザかった。最初だけならまだしも結構長い間やっていてしつこかったです。
以前にマーリーの欠点は自信のなさくらいと書いたかと思うんですが、自分の曲を発表できるようになって自信を持つようになったらマーリーはもう最強です。
ほんで、ライダーブレイクジェナーのチャットの相手はどうなったん?
「Your Song」 by Elton John
ライダーブレイクジェナーがチャットで知り合ったケイティ(と思い込んでた子)に対して歌います。本当は違ったんだよね…ライダーかわいそう。
「More Than Words」 by Extreme
ブリタニーヘザーモリスがロードタビントン(彼女の猫)に愛を伝えます。今回ブリタニーが急に隕石が落ちてきて地球が終わるって言いだして、超意味不明だったんですが、それをシュー先生マシューモリソンが、それならば大切な人に想いを伝える曲を歌おうってなって、ブリタニーはロードタビントンに歌うわけです。ブリタニーが想いを伝えたかったのがサムコードオーバーストリートでもサンタナ(ナヤリベラ)でもなかったのが、なんだか複雑な気分でした。
「Say」 by John Mayer
学校で銃の発砲があり、みんな死を覚悟したあと助かって全員で歌います。
コネチカットの小学校で去年の12月に銃乱射事件があり、この回がアメリカで放映されたのが4月ですから、ちょっと実際の事件を利用し過ぎでは?という声もあったようです。ワタクシもそんなふうに感じながらも、最後かもしれないことを覚悟したグリー部の子たちの反応には涙しそうになりました。キティベッカトービンがやっとマーリーメリッサブノワに謝罪したし。
でも、ブリタニーがサンタナのことを全然話題にしなかったのも、ブレインダレンクリスがカートクリスコルファーに連絡しなかったのもすごく不自然に感じました。
その騒動の最中ライダーがキティの携帯に電話をして部室内で電話が鳴ったけど、ケイティってほんまに誰なん?なんかそこまで引っ張る話題でもないような気がするんですが。
コーチビーストドットマリージョーンズがシュー先生のこと好きってのはちょっと余計だったような気がします。あの2人には本当に純粋に親友でいてほしかった。
結局発砲事件は高校卒業に不安を覚えたベッキーローレンポッターが学校に銃を持ってきてそれが暴発してしまったことによるものだったようなんですが、その罪をスー先生ジェーンリンチがかぶって退職していきました。スー先生どうなるんだろう?
ブリタニーの隕石騒ぎはブリタニーの望遠鏡にテントウムシがくっついてただけっていうオチだったんですが、そういうふざけモードから銃乱射のシリアスモードに急に突入したので気持ち的について行くのが大変な回でした。
主演がミラジョヴォヴィチということもあり公開時に見たかったですが未見のままでした。先日ケーブルテレビで放映していたので見ました。
ハネムーンでハワイを訪れたクリフスティーヴザーンとシドニー(ミラ)のカップル。幸せいっぱいの2人だったが、ハワイで一組のカップルが惨殺され、犯人は男女二人組だというニュースを知ってから周囲のカップルに疑心暗鬼の目を向けるようになる。
途中でヒッチハイクしてきたケイルクリスヘムズワースとクレオマーリーシェルトンのイカれた言動に脅えつつ、トレイルウォークで知り会ったニックティモシーオリファントとジーナキーリーサンチェスのカップルもなんだか怪しく思えてくる。
めちゃくちゃネタバレしてしまいますが、まー、こういうパターンの作品では最初に怪しく見える人はたいがい犯人ではないわけで、カップルが3組しか登場しないから残るは主人公クリフとシドニーのカップルしかないわけです。しかし、なかなか巧妙に2人の会話が犯人に脅える2人に見えるように作ってあって結構面白かった。
2人が知り合うニックとジーナのカップルの設定がまたうまくて、ニックは特殊部隊だか何だかの出身でものすごい修羅場をくぐり抜けてきたみたいな話を延々するんだけど、それがもうこの人頭のおかしい大ぼら吹きなの?と思えるレベルのものだからこっちもちょっと騙されそうになる。ジーナもジーナでニックが獲ってきたヤギを平気でさばいたりして普通のアメリカ人とは思えない雰囲気。さばいたヤギの頭はいらない、とか言って蹴っちゃうし。
後半30分くらいを残して真犯人がクリフとシドニーだって分かってからのアクションがワタクシは結構面白かった。カメラワークとかカッコ良かったです。ジーナがナイフで刺されたり手の平を撃たれたりする映像が妙にリアルで痛ーーーーっ!って感じだし、シドニーがジーナを襲うシーンなんてもうミラが「バイオハザード」のアリスにしか見えなくて「アカン、ジーナ負けてまう」って思ったけど、ジーナがこれまた強いんだわー。ニックがジーナは強い女だとかって前に言ってたのがよく分かるんだけど、なんでこんなに強いんだろう?彼女も実は特殊部隊か何かの出身でしたって最後に明かしてくれたら面白かったのにな。
実はクリフとシドニーのカップルってのが最初にハワイで殺されたカップルで、ロッキーとシドニーに扮してたミラ(役名忘れた。本名あったっけ?)が殺して成りすましていたってことで、これまでもおそらくそうとうカップルを殺してきてその度にその人たちに成りすましていくつもの人生を生きてきたってことらしい。いやー、このロッキーって奴がかなりイカレた男で、最初、すごく良い人で弱っちそうなクリフを演じているときのスティーヴザーンを見ていたときは、こういう役してるときのスティーヴザーンってうまいよなー。うま過ぎてこっちがイライラしてしまうくらいやわーと思いながら見ていたんですが、彼がイカレたロッキーに変身したときは、そうだー、この人こういう演技させてもうまいんだよなーって思いました。まさか、ミラがバタードウーマンっていうキャスティングは意外でしたね。
まだ2人が真犯人だって分かっていないときの会話で、どう考えてもニックとジーナを疑っている会話が繰り広げられていて、そのあたりの伏線がよく分からなかったので見終わってから巻き戻して見てみました。するとその会話はおそらくニックとジーナに犯人だと見破られたら?とか、監視カメラに写っているのが自分たちだと分かるかどうかっていう会話だったってことっぽかったです。当然わざとまぎらわしい言い方をしているので、分かりにくかったですが、一応矛盾はなかったと思います。
たいていこういうお話では犯人にスポットが当たり過ぎて被害者は結局名もなき被害者になりがちですが、この作品では最後にニックとジーナにスポットが当たったところがまた良かったです。このカップル、なんかチャーミングで好きだったし。
主人公が犯人っていう展開にはもううんざりって人も多いかもしれないけど、97分とコンパクトに収まっているしワタクシは結構好きでした。ブレイク前のクリスヘムズワースがちょっと怖い役で出ています。(日本ではそんなにブレイクしてないか?)
「Wake Me Up Before You Go-Go」 by Wham!
ワム風のコスチュームが笑えます。ノリのいい一曲。
「Copacabana」 by Barry Manilow
バリーマニロウを好きだと恥ずかしいっていう感覚はよく分からなかったです。なんかちょっと笑えてサムコードオーバーストリートっぽい。
「Against All Odds (Take A Look At Me Now)」 by Phil Collins
こういうバラードを歌うときのブレインダレンクリスの顔は関根勤に見えて仕方がありません。サムへの気持ちを歌ったようなんですが、カートクリスコルファーとよりを戻したいんじゃなかったの???ティナジェナアシュコウィッツが無神経に誰の事?って聞いたけどキティベッカトービンがたしなめてましたね。キティは本当に良い子になろうと努力してるってことでいいんでしょうか。
「Wannabe」 by Spice Girls
これは、めちゃ楽しみにしてました。これは私にとってもGuilty Pleasureと呼べるものかも。
まさかユニークアレックスニューウェルがベイビースパイスをやるとはねぇ。ずっとアメを舐めてて舌が青くなってたのが笑えました。旧ニューディレクションズだったらクイン(ダイアナアグロン)がベイビースパイスかなぁ。歌い終わってからポッシュを演じたマーリーメリッサブノワがイギリス訛りの英語で話してたのがナイスだった。
「My Prerogative」 by Bobby Brown
ジェイクジェイコブアーティストがリアーナをボコったクリスブラウンをやると言ったら女子に総スカンくらったのでボビーブラウンに変えたけど、ボビーブラウンもホイトニーをドラッグ漬けにした男だったっていうオチ。ジェイクの踊りと歌はすごくカッコ良かったです。
「Creep」 by Radiohead
あー、やっとレイチェルリアミシェルがブロディディーンガイヤーと別れたわい。この2人のデュエットは良かったんですけどね。これでデュエットは見納めかな。
「Mamma Mia」 by ABBA
これはレイチェルのGuilty Pleasureでしたが、ABBAがGuilty Pleasureっていう人は結構多いんじゃないかなー。私もその一人です。
サムのGuilty Pleasureがパスタで絵を描くことでしたが、めちゃうまかったですね。サムにアーティスティックな面があるというのは意外でした。それにしてもなんでカートの絵?
カートのGuilty Pleasureの「彼氏の腕まくら」に超ウケました。レイチェルとサンタナナヤリベラにも買ってあげてたのがまたウケた。サンタナのはちゃんと「彼女の腕まくら」でしたね。