「ピーターラビット」を書いたビアトリクスポター
レニーゼルヴェガーのお話。彼女の名前はPotterさん。Harry Potterと同じですね。英語の発音は確かに「ポター」のほうが近いし、彼女の名前もカタカナではずっと「ポター」とされてきたんですよね。なのに、どうして、Harry Potterのほうは「ポッター」にしたんだろう?そのほうが、なんとなく収まりがいいからかな?Miss Potterの映画ができると知ったとき、もしかしてJ.K.ローリングは児童文学の大先輩をリスペクトして主人公の名前をPotterにしたのか?と思ったけど、どうやら同級生の名前から取ったようで、彼女とは何の関係もないようです。
と、そんな話はさておき。「ピーターラビット」ってもちろん、キャラクターとしては知っているけど、どんな話かは全然知らないし、ワタクシの嫌いなリアルなカエルのキャラが登場するので、あんまり見たくないイラストも多かったりして、今までたいして興味がなかったんだけど、映画を見始めるとどんどんビアトリクスポターの世界に引きこまれていった。
まず、彼女が水彩で描いている動物たちの表情がもの凄く素敵だし、そのイラストが実際に動いてしまうという映像効果も手伝って、もう最高に可愛らしく、ビアトリクスが彼らを「私の友達」と呼ぶのも納得してしまう演出だった。
彼女のイラストの可愛さから一気にワクワクするような世界に連れて行かれるわけだけど、ビアトリクスの人生も私たちをワクワクさせてくれる。出版は順風満帆で、出版社のノーマンウォーン
ユアンマクレガーとの恋も見ていてドキドキする。ビアトリクスとノーマンは家族や社会から「デキない奴」というレッテルを貼られた似たもの同士。初めて自分を100%認めてくれる相手にお互いに出会えたのだ。でも100年前のイギリス上流階級の女性の恋だもんね。いくらビアトリクスが自由な精神を持っていたとは言え、キスを交わすまでにもものすごい時間が経っているし、相手をファーストネームで呼ぶというだけのことに最高の幸せを感じられるなんて本当にドキドキだ。その恋は、身分違いということで両親にはばまれるわけだけど、、、この先の展開をワタクシはまったく知らずに見ていたので、かなり号泣してしまった。切なすぎるよねぇ。悲しみに暮れるレニーの演技にもずいぶん泣かされました。
結婚には反対していたけど、自分自身も画家になりたかったということで、子供のときからビアトリクスに自由に絵を書かせてくれたお父さん
ビルパターソン。彼の存在がなければ、きっと「ピーターラビット」は生まれていないよね。あんなに分かってくれるお父さんだったから、結婚にも賛成してほしかったけどね。
ノーマンの姉ミリーを演じる
エミリーワトソンを久しぶりに見たけど、ちょっと変わった感じだけどとても心の優しいお姉さんを演じていて、やっぱり演技のうまい人だなぁと観客をうならせる。ノーマンと婚約をしたとき、お姉さんがどんな反応をするのか、こちらも心配だったけど、ミリーはそんな小さい人間じゃなかったんだよね。本当のとこは知らないけど、きっとずっとビアトリクスの心の支えになってくれた人だったんじゃないかな。
たった93分の中に色んな要素がとてもうまく入っている作品でした。「ピーターラビット」ってきっと素敵なお話なんだろうなぁ
って思わせてくれるような映画でした。いまさらながら、読んでみようかな~
ところで主役のレニーですが、彼女ってアメリカの中でもバリバリのテキサス人なんですよね。それが、イギリスを代表する作家を演じて違和感ナシ。
「ブリジットジョーンズ」シリーズですっかりイギリス人にも認められたってことですかね。