シネマ日記

超映画オタクによるオタク的になり過ぎないシネマ日記。基本的にネタバレありですのでご注意ください。

ジェネラルルージュの凱旋

2012-12-21 | シネマ さ行

「チームバチスタの栄光」の2作目です。ケーブルテレビで見ました。

チームバチスタ事件から1年後、高階院長國村隼から倫理委員会の委員長を命じられイヤイヤその仕事をこなしていた“愚痴外来”の田口先生竹内結子のところに1通の告発文が届く。

「救急救命センター長の速水先生堺雅人はメディカルアーツと癒着している。花房看護師長羽田美智子も共犯だ」

またもや田口先生はオロオロしながらも調査を開始し始めたところへ、例の厚生労働省のお役人・白鳥圭輔阿部寛が同様の告発文を受け取ったと言い病院にやってきた。

今回は救急救命が舞台とあって、スピーディでスリル満点なシーンがあって面白い。登場人物も多彩で前作よりも横幅が広い感じ。

スタッフをどんなに酷使しても、ICUから無理やり患者を一般病棟に移動させてでもすべての救急患者を受け入れるセンター長・速水。彼の不気味なまでの救急医療へのこだわりはどこから来ているのか。彼のような医者が医療メーカーと癒着して個人的に利益供与を受けているなんてことがあるのか。それとも、方々から嫌われている速水を陥れるためのワナなのか。

まー、それにしてもスキャンダルの多い病院だこと。あのバチスタ事件から1年でまたこんなスキャンダルが発覚したら大変なことになるぞ。本当なら多分もみ消しだね。おそらく厚労省もグルになってもみ消すね。このお話の中では厚労省は一応それを解明して暴く“正義”の立場だからそれはないけど。

今回ものほほーんとしたとぼけた味でパッシブフェーズが得意な田口先生と嫌味なことをズバズバと言って人の神経を逆なでするアクティブブフェーズが得意な白鳥が、良いコンビネーションで事件を解決していきます。前半に隠された色々なヒントが後半できちんと回収されていくのが気持ちいい。

倫理委員会での速水の“告白”のシーンもさすが堺雅人といった感じで迫力があるし、それを中断して入ってくる緊急事態からのラストの盛り上がりも良い。

なぜ速水が「ジェネラルルージュ」と呼ばれているかというエピソードはちょっと、、、なんかワタクシは引いてしまった。いくら顔色が悪かったら患者もチームも不安に思うとは言え、普通に医者が真っ赤な口紅ひいていたら超ビックリするよね~。「この医者、ふざけてる?」って思ってしまいそう。ワタクシはその口紅を少し頬に伸ばして赤みを帯びた頬にするのかなぁと思っていたら、べったり唇に塗ったので、えええーーーっ!?とビックリしてしまいました。

医療メーカーからのお金で非常時の備品を買っていたとかちょっと現実味には欠ける気はしたけど、緊急事態のときにそれを引っ張り出してくるのはやっぱりカッコ良かったですね。あと、個人的に供与を受けていたのがチュッパチャップスってのも良かったね。あれ見てると久しぶりにチュッパチャップス食べたくなりました。

一番ビックリしたのは最後の最後に速水先生と花房看護師長がくっついちゃうとこかな。あ、あ~、そういうことですか~、って。でもなんか、いいじゃーんってなりました。

オマケこのブログである映画の続編だけを取り上げるというのはあんまりないんですが、1作目の「チームバチスタの栄光」のほうは記事にするほど良いと思えなかったので、こちらだけにしました。人間関係をはっきりと知るためには「チームバチスタの栄光」から見たほうが良いと思いますが、映画としてはこちらのほうがデキが良いと思います。あと、「チームバチスタの栄光」はドラマも見たのですが、田口先生(伊藤淳史)、白鳥(仲村トオル)のコンビがドラマのほうが面白かったし、白鳥のキャラクターがドラマのほうがずっとチャーミングでした。



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