木工芸・漆・道具        

 木肌の美しさに惹かれ、指物の伝統技術と道具に魅せられて・・・・・ 木工芸 市川 (宇治市炭山)

冬の準備

2008-06-26 22:36:39 | 工房
これから夏に向かおうというのに、今週は冬の準備に追われました。といってもスキーの準備ではありません。
Yさんの紹介で、京丹波町のSさんから、冬の雪で倒れた樫の木をいただきました。
鉋の台や道具作りに使わせていただこうと、息子を連れて軽トラックでいただきに行きましたら、太い枝などがそのまま残されており、冬の薪用にと軽トラックにすべて積み込んでいただいて帰りました。
部材用をとった後、チェーンソーと斧で薪作り。

写真は残った幹の部分と使ったチェーンソーと斧。


これが片付いた翌日、またSさんから、「堀川通りにある、某会館で駐車場の木の枝を払っている。処分するそうだが薪になりそうなものもあるのでどうか?」と連絡をいただき、またまた軽トラックの出番。早速出かけ軽トラック一杯いただいて来ました。薪にはちょっと細めではありましたが切って束ねました。


後ろにあるのは、場所確保のため通勤に使ったバイク。

おかげで、工房の薪置き場は一杯になりました。


え、どこで薪を焚くのかって?


では、お見せしましょう。
冬だけ登場する、昔懐かしいダルマストーブです。

じゃーん!!


Sさん、すっかりお世話になりありがとうございました。
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欅座卓

2008-06-23 21:22:04 | 木工
 Yさんに直接見ていただき、耳つきで自然な感じに仕上げることになりました。
Yさん遠いところありがとうございました。

早速天板の鉋削りに取りかかりました。

まず電気カンナで荒削り


(この写真は木表を削る前ですが・・・)

削り屑がすごい電気カンナは、
集塵機の太いホースを直接つなぎ・・・これで集塵対策ばっちり!!

荒削りのあとは、墨線まで鉋で削って仕上げていきます。

集塵機のつかない鉋で削ると・・・作業台が鉋屑まみれになりました。
削った私は・・・汗まみれ・・

一面(木裏)が仕上がり次は木表



一番低いところに合わせて墨をつけます。
平面にするためには、あと15mmほど削らなければなりません。

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Iさんより

2008-06-22 21:30:09 | 木工
Iさんより、テーブルの感想と写真をメールで送っていただきましたので紹介します。

「座卓生活が少しあった感想は、引き出し部分を計算してなかったので、立つとき足に引き出しがぶつかってσ(^_^;)?
もう少し高い座卓設定がよかったです。
足の組み立ては\(^o^)/
良い感じでした。」

とのことでした。
椅子はどうでしたか?

一緒に送っていただいた写真です。



こちらは座卓のようです。


もう1枚ありました。

これは何をしているところでしょう??

 たしかに座卓として使うには抽斗はちょっと邪魔になるでしょうね。でも座卓はあれ以上高くするとちょっと、使いにくいと思いますし・・・。
 実は、作りながら考えたのですが、このテーブル兼座卓というのは、今両方に使えるという便利さもありますが、これから長い将来家族にしてもお家にしてもいろいろ変わっていっても、長く使いつづけるのに実に合理的だと思いました。もちろんそのまま使い続ければよいのですが、たとえばもし将来家族が増え5人以上になり、この大きさのテーブルでは少し手狭になった場合でも、和室で座卓として使ってもらえます。この大きさは六畳~八畳にちょうどいい座卓の大きさなのです。
 そんな時のことも考え抽斗の桟は木ねじで止めるだけにして簡単にはずせるようにしておきました。釘跡は残りますが、裏なので目立ちませんし・・・。
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欅の板

2008-06-21 14:38:53 | 木工
次の制作は、Yさんからの依頼で、囲炉裏のように囲める低い座卓。
幅50cm 長さ150cm 高さ25cm
材料は厚さ、約6cmの欅の板。



こちらは木裏(木の芯に近い面) 木表は



木端は、耳つきにして自然の感じにしようか、それともきれいに削ろうか・・・。朝から木とにらめっこ。
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椅子完成

2008-06-13 22:07:04 | 木工
組立が終わり、椅子が完成しました。



座り心地もまずまずです。

一部拡大



背板に、木目の切断角度による拭き漆のグラデーションができました。漆はやっぱりきれいですね。

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椅子組立

2008-06-12 21:45:26 | 木工
椅子の拭き漆が完了し、組立に入りました。

傷をつけないように敷物を敷いてその上に並べます。



仕口の部分に漆や研ぎ泥がつかないように貼っていたマスキングテープをはがします。


接合面をしっかり保護してくれています。


接着剤は、エポキシ樹脂接着剤に炭粉を混ぜて使いました。


後脚の組立完了。ハタガネで押さえ、接着剤の乾くのを待ちます。今日はここまで。
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拭き漆の道具

2008-06-10 21:52:28 | 道具
拭き漆で使う道具を紹介します。


手前左から 篦(へら) その右のちょっと恐ろしげなのが塗師屋包丁 右の板は定盤(簡易)、この上で漆を混ぜたり調整したり、いわばパレットです。上に行って漆刷毛 その右のチューブが生漆 その右の箱は油箱。一番奥にあるのが手板、手持ちの定盤です。その右が茶碗、漆を入れます。そのほかにもありますがとりあえず。

まず、漆刷毛

漆を塗る道具です。一番奥に見える少し分厚いのは前にも紹介した胴摺刷毛(どうずりばけ)といい、馬尾毛を固めて作られた刷毛。その手前の刷毛はすべて塗刷毛で人の髪の毛でできています。使った後は菜種油で漆分を洗い出し、油をつけて保存します。

その時使うのが 油箱と鯨の髭で作った篦

刷毛に右の油壺の菜種油をつけ、油箱の白い部分で鯨の篦を使って油に溶けた漆をしごきだします。しごいた漆は、板の隙間から箱の中へ。なかなかうまくできているでしょう。


次は篦(へら)

篦も使う目的によりいろんな素材で作ります。一番手前の2枚が拭き漆の仕事で一番使う桧の篦。右のような、目の細かい桧を柾目に薄く割った板を塗師屋包丁で削って作ります。その上にあるのがチシャ。麦漆やさびを練ったり、付けるのに使います。その上が真弓。主に定盤上の漆を扱う時に使っています。一番上の黒い篦は鯨のひげでできています。

これらの道具、昔から伝わるものですが使う目的にあわせ素材が選ばれており、先人の知恵に頭が下がるばかりです。


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京都木工芸同好会 「一木一優」

2008-06-09 21:41:52 | その他
 この3月、かつて「木工塾」に集った木と木工をこよなく愛する仲間達9名で
京都木工芸同好会「一木一優」を立ち上げました。詳しくはこちらを
仲間達とい言いましても、小生が若い方から2番目で皆さん小生にとっては人生の先輩方ですが。

 9月の20日(土)から23日(祝)京都市勧業館みやこめっせ2階の「美術工芸ギャラリー」で作品展を開催します。
そろそろそれに向けての作品作りに取りかからねばなりません。
 今年のテーマは「テーブルウエア」 どんな作品を出品しようかと思案中です。
何か良いものありませんか。
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椅子 拭き漆

2008-06-06 21:02:04 | 
椅子の拭き漆も順調に進んでいます。



後 5~6回拭き重ね、組み立てます。
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槍鉋の「柄」

2008-06-05 23:37:45 | 木工
今日の仕事は、槍鉋の「柄」の制作



 2枚に木取った朴の木の一方に、刃物のコミの部分を嵌める溝を彫り、2枚を貼り合わせ、鉋で楕円に削り出します。柄の長さは55cmです。柄の元に比べ先の方が少し細いのがおしゃれでしょう。   
 ペーパーで磨いた後、椋の葉とイボタ蝋で仕上げ、先の部分に籐を巻きました。刃は千代鶴貞秀作です。 
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