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どうせ地球のチリだからな。

生き方を変えたから、ブログも変えようと思った。
企画屋の日記です。

やっほ~。

2011-08-14 23:11:31 | Weblog
「調子はどうだい?」
「まぁまぁかい?」
「儲かってるかい?」
「ぅおえ~っす!」
「やっほ~!」

俺がdeep oceanに登場する時は、大体、こんな挨拶。
最初は、いつ行っても暇で、
「ねぇ、大丈夫かなぁ??」
と言われた。
「大丈夫。五年間お店を持たせよう。そしたら絶対儲かるよ、ゆきえさんなら。嫌になるぐらい。そん時に金払えよ。絶対。」
そう言い続けた。
利益を取らずにコンサルの契約をし、その代わりに「一生タダ」という契約を交わした。
2007年の10月にオープンした、deep ocean。

色んなデザインをした。
色んなコピーを考えた。

自宅の設計も店舗の設計も、全てを、
「任せる。」
と言われて、こっちが気合いが入ったっけな。

家具も食器も、全部選んだ。
「ご夫婦ですか?」
と聞かれて、
「違います!全然!」
と常にハモっていた。

少ない予算。
少ない経験。

溢れるやる気。

それらの条件を「全部」カタチにしなくてはいけないという仕事は、とても楽しく、遣り甲斐があった。

【太陽を映し出すような穏やかな海も、
激しく荒れ狂う海も、
キラキラと夕日を映し出す海も、
全部、風によるイタズラ。
同じ海でもこんなに違って見える。
でも、深い深い海の底は、いつでも同じ表情。
私だって同じだと思う。

心の深くの「本当の私」はいつだって変わらない。

色んな影響を受けて、私も色々と表情が変わるけど、
「変わらないもの」を大事にしたいと思う。

十人十美。

それぞれの美しさを、大切に育みます。】

これが、最も効果のあったフライヤーの言葉。
考えるのに、時間は必要としなかった。
こんな過激派みたいな俺が、上のようなロマンチックな言葉を考えたりもする。

だけど。
様々な海の表情に、今回、君の命を奪った津波なんてなかったね。

バスの中にも広告が出ていて、
「電話がなるんだよ!どうしよう??」
と喜んでテンパっていた。

お店のコンセプトコピーは、
「ALWAYS ON YOUR SIDE」
(いつだって、あなたの側にいる。)
俺はいつだって、文句を言いながら側にいたつもりだったし、
君もいつだって、文句を言いながら仕事を手伝ってくれた。
キャノラインの内装の時だって、松栄堂のCM制作の現場にもいた。
「邪魔だ!ぼけ!」
と何度言ったか。
何度、傷つけたろう?

だから、お墓の前で謝ろうと思ったら、謝り辛い言葉がドンと書いてあった。
「感謝」
って。

そして、一番最初に君の為にデザインしたお店のロゴが彫り込まれていた。
このマークは、dとoを崩したもの。

こんなことに使うためにデザインしたんじゃねぇんだよ。
ここでデザインが採用されたって、俺は嬉しくねぇんだよ。

そう言いたかったけど、感謝って言葉を見て、ただただ泣きたくなった。

俺だけに対する言葉じゃない事は知ってる。
それでも、最後までズルいよ。
ズルいと思う。

ハワイウォーターでお墓を拭いて、レッドブルを開けて、俺も飲んだ。
やっぱり、花も買ってくれば良かった。


手を合わせて、
「ズルいぜ、本当に。素晴らしいお店だったな!」
と言ってきた。
君は夢を叶えた。
全力で駆け抜けた様に思える。

もう、ケンカもできない。
もう、一緒に焼肉を食うこともない。
もう、俺の好きな店のバックヤードで「疲れた~」って言って、弁当を食う事もない。
もう、打ち合わせの最中に「ねぇ、一杯だけ飲んでもいいだろうか?この打ち合わせ終わったら仕事あるんだけど。」「シラネェ」という会話もない。
もう、俺の仕事場や現場に「ほれ、飲みな。そして、吸え。」って言ってレッドブルとラッキーストライクの差し入れもない。

それで、いいじゃねぇか。
とはいかねぇなぁ、まだ。

とても大切な仲間を失った。

二人で夢見たdeep oceanの未来は、クソみてぇな地震一発で消えちゃった。

スコップ団。
生きていたら、君は一緒にやっていたろうなぁ。

いや、生きていたら、俺はスコップ団を作ってないか。

どうなんだろう?
もう分からねぇよ。
もう、何がなんだか分からねぇ。

とにかく、初心を。
初心を思い出そう。
何度も泣いて。
何度も吐いた。
あの頃に、俺は人に対して嘆きも怒りもなかった。

何を言われたって構わない。
何を言われても我慢できた。
世界を俺が救うんだ。
って本気で思ったあの頃を、あの頃の強さをもう一度振り絞って、俺も人生を駆け抜けよう。
それで、墓に「ズロース!」って思いっきり書いてやる。

君からの最後のメール。
君が死ぬ、数分前に書いたメール。
俺は、二週間後にサーバーメールを確認した時に読んだ。
「いつだって、黙ってやってくれるんだよ、了は。頼んだ事はさっぱりしてくれないけどね。だいぶ揺れたけどアタシは無事。店は片付けすれば大丈夫です。連絡が取れないけど大丈夫だよね?大変な事になったけど頼りにしてっからさ。了が無事であることを祈るしかありません。どうか、無事でいて。あなたがいれば、世界中すら何とかしてくれると信じてるの。あなたが死んだらダメだからね!早く、連絡ください。今まで、ひどいこと言ってごめん。とにかく無事でいて。」

その場に行って、
「動くな!ここから!俺は無事だ!!だって、家で寝てたから!」
と言ってやりたい。

それが出来ねぇから、俺はスコップを担いで行くだけだ。
あと出来ることは、もう一度デザインをするぐらい。

海のデザインはもう嫌だから、木にしてみた。
君の大切な娘三人も、丸で表現してみた。
どうかね?
あの文章が見え辛い、ダメデザインだね。
まぁいいさ。
また、なんかデザインするよ。


ヘイ!スコップ団!
お盆はどうだったかね?
来週も山元町、山下駅に午前9時集合。

俺は。
一人ででもやる。

うぇい、うぇい、うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!

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4 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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言葉になんらん (望月 治郎(静岡))
2011-08-15 00:53:46
実際に体験をしてない俺には、到底想像しても追いつけない。当事者じゃないし。ぶっちゃけ、ゆきえさんの事書かれると、かける言葉が見つからない。かけて欲しいと思ってないと思うけど。(でも書かないでと言うわけでもないですよ。)
スコップ団やってたか、やってなかったか?そんなの関係ない。現状やってんだから。dogWoodで実際会って話し出来てよかった。うちらは、実動が出来る時が限られてるから、盆開けからも支援するよ。
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「ALWAYS ON YOUR SIDE」 (ますえ。)
2011-08-15 01:36:19
今も、そうなんだろうね、きっとね、ずっとね。

おやすみなさい。

またねヽ(´▽`)/
返信する
週末行きます (ほり)
2011-08-15 07:38:03
昨日、ツーリング時にスコップ団Tシャツ着ながら走りました。

後ろ走ってた車の方々、気にしてくれてたらいいなぁ。
返信する
Unknown (くま)
2011-08-15 23:28:58
それは無理だ。
一人でやらせようと思う人が、一人もいない。
俺もそう。
意味のあるお盆を過ごしました。
ありがとう。
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