国鉄があった時代blog版 鉄道ジャーナリスト加藤好啓

 国鉄当時を知る方に是非思い出話など教えていただければと思っています。
 国会審議議事録を掲載中です。

国鉄労働組合史 69

2011-01-17 10:00:00 | 国鉄労働組合史
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第1章、臨時=行革路線と国鉄労働組合

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 第3節 第二臨調「基本答申」と国労の対応
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├○ 一 第二臨調の国鉄「分割・民営化│
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臨調基本答申に対する各政党の対応

 この7月20日のりん長期本当心に対して各政党は同日、談話や見解などを発表した。それらの要旨は、次のとおりであった。

 自由民主党幹事長談話
 「行政の改革と財政の再建は、今日のわが国の最大の政治課題であり、国民の声であります。その推進はわが党の基本政策とするところであります。答申の内容は、国、地方を通じる行政の簡素合理化・国鉄など三公社の改革を含む広範にわたり、行政改革の今日的課題に応えるものとなっていると考えます。
 わが党は、同答申の趣旨とするところを十分に精査し、これをそしゃくし、良き道標として今後改革の積極的推進に努めて行きたいと考えていおります。」

 日本社会党(元・社民党)見解
 「この答申には、わが党が提示した、「国民のための行政改革」と個々の点において一致するものもあるが、重要な点において意見を異にするところが多い。しかも、行政改革の改題や重点の置き方が極めて恣意的にあつかわれており。今後の社会経済の変化に対応した将来の行政改革と運営のあり方について国民の合意のえられ難いものが多いと思われる。
 三公社については、社会経済の変化に基づく当たらな社会的ニーズに対応していくため、 ① 政府干渉からの独立
 ② 経営の自主性の尊重
 ③ 分権化の強化という観点から現行制度の抜本的改革をはかり公共性と創意性を確保する努力を極力行うべきである。従って三公社の分割には反対であり、答申の考え方は受け入れられない。
 答申の国鉄民営・分割は再建ではなく国鉄解体以外のなにものでもない。わが党は、
 ① 国鉄労使は社会的要請に応えるため全力を尽くすこと
 ② 長期債務と特定人件費は別途国において処理すること
 ③ 設備投資は総合交通施設特別会計(仮称)を創設し公共事業として行うこと
 ④ 公共輸送から発生する欠損金については一定のルールを設定し年度ごとに処理すること
 ⑤ 経営形態は現行経営形態とし、極力地方分権化を進め管理機構の整備改善を行うこと、これらを基本とした国鉄再建策を提言している。
 電電公社は、十分にその役割を果たしており、経営形態を変更する根拠もない。
 また葉たばこ耕作農民の問題を考えても、民営化は認められない。」

公明党行政改革調査委員長談話
 「第二臨調の第三次答申(基本答申)は、総括して改革の基本方針は概ね妥当なものとして一応評価できる。しかし、具体的な内容や改革のプロセスについて不明な点や踏み込みが足りない部分も目立ち、国民負担増を社会保険等に求めることを意図するなど、なお問題点があることを指摘せざるをえない。
 国鉄改革については『国鉄再建監理委員会』の権限等について問題もあるが、これを除き全体的にわが党の提案と一致する点が多く評価できる。」

民社党(現在は解党・民社党右派を構成する)改審会長談話
 「このたびの基本答申は、基本的に評価する。公社、特殊法人等に関する改革方策は積極的に評価するが、『国鉄再建監理委員会』の性格付けについては、実質的に国鉄再建に全面的な権限を持つ強力な機関とすべきである。」

日本共産党臨調対策委員会責任者
 「基本答申は、何よりもまず、レーガン政権の核戦争制作にしたがった軍拡を、政府政策の中心に位置づけ。、それにあわせて行財政の再編を行うという意図を、露骨に示しているという点で重大である。

三公社については、分割・民営という最悪の方針をうち出した。
 電車やたばこ専売は、現に大きな儲けのあがる事業であり、国鉄の中にも新幹線など儲けのあがる部分がある。これらはそっくりいただこうという財界による国民の共有財産略奪計画そのものである。国鉄の分割・民営化についていえば、国民の足としての公共性をくつがえし、全国的交通網のずたずたの分断、虫くい的廃止、たえまない運賃や料金の値上げ、サービス切下げなどによって国民の生活、営業を破壊し許すべからざる暴挙である。
 総理府の一諮問機関にすぎない臨調を日鉄(国鉄)の事実上の最高機関に仕立てあげ財界の間節指揮のもとに国の政策の全般にわたって決定するという点でも、土光・鈴木行革のファッショ性は明りょうである。」
 そのほか、新自由クラブ幹事長は、「国鉄をはじめとする三公社等の改革については、抜本的改革案として十分評価に値する」と。社民連行革特別委員長は「国鉄問題は最も対外的に小改革の必要が提示されたがこれを一般的に了とする」などと述べた。

続く

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