教団「二次元愛」

リアルワールドに見切りをつけ、二次元に生きる男の生き様 (ニコニコでは「てとろでP」)

10数年ぶりに来た新しいヘッドフォン

2014-09-06 23:59:13 | オタネタ全般
かつてわたしはATH-W10VTGというヘッドフォンを使っていた。
オーディオテクニカが出した木のヘッドフォンの最初期作である。

その詳細レビューは↓こちらにおいといて。

わたしの愛したマシンたち(ヘッドフォン編)
http://blog.goo.ne.jp/beamtetrode350b/d/20090624



だが。
今はもう無い。

10数年愛用したが、ついに壊れてしまった。
亀裂が入り、ヘッドフォンとして用をなさないほど破壊されてしまったのだ。

ほぼ毎日使い、我が人生の1/3以上を共に過ごした相棒。
我輩がアナログ電子回路の道に踏み入れ、そしていまの職につき、いままでいた、ずっと我輩の傍らにいてくれた相棒だったのだ。

我が家にあった最高のお気に入りの1つ。

壊れた。
それはしかたがない。
10数年使ったのだ。
10数年も使える耐久性があり、10数年も使ってもまだ使いたいほどの音質をそなえていた。
もし壊れてもその後継機種以外には選択肢の無いと断言できる最高のヘッドフォンがこいつだった。

そう。
壊れたなら買い換えるのはもちろんその後継機種。
ATH-W10VTGに最も近い、いや我輩の聞きたい音色に最も近いものを出せる、それは後継機種のATH-W1000Xだった。

実は壊れたのも買ったのも数か月前だ。
その間しばらくともに暮らしてみてこなれてきたので違いを書きたい。







見た目。

「値段は少し上がっているのになんかちょっとチャチくなっていないか?」
それが第一印象だった。

原因が判明した。
初代はケーブルがシルクで覆われていたのだがそれがなくなっているとか、細かなところでコストダウンがいくつか見られる。

まあ音さえ良ければ文句はないさ。
おまえは前の嫁よりみすぼらしいなんて口がさけても言えるわけねぇしな。



音質。

これだよ、これ。
現行機種ならATH-W10VTGに最も近い、すばらしく心地よい桜の響きで包み込んでくれる、我輩の魂を揺さぶるこの音だ!

ヘッドフォンは50種類聞いてもその中で買ってもいいと思える音を出せるのは2個がせいぜいだ。
ほかの48個は単に音が出るだけだ。
2個は、しびれる音を出せる。
魂をしびれさせる音を出せるヘッドフォンでなければ、この先あと10数年をともに過ごすことなど考えられない!!



細かいところをくらべてみる。

低音の解像度が明らかに上がっている。
環境音のように溶け込んで聞こえていた低音の楽器がはっきり輪郭をともなって再生される。

ふむ。
こいつはなかなか。

ただ、重厚さが減って少し軽くなったような気がしなくもない。

高音はキンッとした音がすごく綺麗に聞こえるようになった。
とくに鉄琴のような金属を叩くような音なんて、もう100回は聞いたであろう音源でさえ新しい発見をともなって聞ける。

ふむ。
こいつはなかなか。

ただ、もともとダメな音源を再生すると、塩粒をまぶした床を歩くようなよけいにシャリシャリした居心地の悪さを感じる。

一長一短か。
前の妻と死別した後に歳のはなれた妹が嫁に来てくれたが、あたりまえだけど完全にデッドコピーではない、みたいなもんか?

初代のあのヘッドフォンを神として崇めてそれとほんの少しでも違うと許さないなんて言うつもりは全くない。
これはこれですばらしい。

ようこそ我が家へ!
あと10数年ともにすごそう!!