教団「二次元愛」

リアルワールドに見切りをつけ、二次元に生きる男の生き様 (ニコニコでは「てとろでP」)

ギリシャショックが他のショックと違うところ

2011-10-28 00:43:09 | 経済/経済/社会
最近世間をお騒がせのギリシャ。

ギリシャはもうダメだというのは既成事実だからいいとして、それがどこまで影響するかというほうがショックの主題となっている。

さて。
ギリシャについてはいろんな人がいろんな事を言っているが、他の危機に比べて明らかに異質なところが2点ある。

それに気がついた人はどれだけいるだろうか?

1つ目。
ギリシャショックの場合、
「○○は××すべきだ!」
という人がほとんどいない。
ようするに皆ヤバいと口々に不安を叫ぶだけで、そこから解決策を提案できる人が全くいない。
日本の不動産バブル崩壊のときやアメリカのサブプライムローンの崩壊のときには多くの有識者が解決案を提案していたことに比べればあまりにも救いようがない。
なんとかする方法を誰も描けていないのだ。

2つ目。
危機が来る来るぞといわれ続けている。
つまりリーマンショックのようにある日突然に危機が顕在化するということになっておらず、危機がやって来るまでに皆が心の準備をしておくだけの時間が与えられている。
それは投資家の間だけの話題ではなくて、いまや近所のおばちゃんの井戸端会議でも話題になるくらい言われている。

これは何を意味するか?

危機が来る分は実際には既に織り込み済みな可能性があるという具合に解釈することも可能だ。

たとえば2007年ごろのベトナム株のときもそうだったが、近所のおばちゃんの井戸端会議でも話題になっているときがピークなのだ。
ようするに、実体経済は現在以上に悪化する可能性があるが、株価や為替相場はそろそろ底なんじゃないかという可能性もあるわけだ。

もうそろそろユーロ圏に投資する絶好のタイミングが来ているのかもしれないと思う。

近所のおばちゃんのやる投資とは逆張りせよ。
日本人の個人投資家と同じ方向に相場をはると明らかに5割を上回る確率で負けるのは歴史が多く語っている。



それと正反対なのは中国経済。

不動産や株価の面では完全にピークを過ぎたのは明らかだ。
しかし世間のアナリストたちの大勢は
「確かに調整局面入りしてはいるものの、そのために投入できる国庫はたんまりあるし、まあきっとソフトランディングするだろう」
「これから世界経済を中国が牽引する状況には変化はないに違いない」
くらいに語るほうが多い気がする。

これは日本でいうところのバブルが崩壊した後に銀行の倒産懸念がはじまるまでの間の話のデジャブのようにも聞こえるし、
アメリカでいうところの2008年前半の時点で公的資金のすばやい投入を行うことで日本のようなバブル崩壊後の長期低迷にはならないはずだといっていたデジャブのようにも聞こえるし、
ヨーロッパでいうところのちょうど1年前のようにスペインの失業率の高さが懸念事項になっていてギリシャ程度はEU全体の規模からいってささいな問題だとして皆が相手にしていなかったころのデジャブのようにも聞こえる。

統計的にこうだと言うことができないのだが、肌感覚としてギリシャより危険の織り込まれ具合が足りないだけ危険だという気がしてならない。



追伸:

中国よりデカいハードランディングがおきる可能性があるアジア唯一の国は韓国。

日本にひきつづき中国とも巨額の為替スワップ契約をとりつけた。

いくら口では
「かつてのアジア通貨危機のときとは違って外貨準備高は十分あるから大丈夫だ!」
と語ろうが、これは外貨の支払能力に疑念を抱かせるに十分である。