教団「二次元愛」

リアルワールドに見切りをつけ、二次元に生きる男の生き様 (ニコニコでは「てとろでP」)

電力の未来予想(上巻)

2010-07-18 00:02:54 | 科学
いま電力事情が激変しようとしている。
ここ半世紀はなかった激変になると思う。

発端はもちろんアレだ。
化石燃料が高止まりしていること。
CO2排出がどうのとうるさくなっていること。

その解決策はもちろんアレだ。
第1に太陽光発電。
第2に風力発電。

では、太陽光発電関連株は買いなのか?

そうは思わない。
太陽光発電パネルなんて、はっきり言ってあんなもの作るだけなら誰でも作れる。
一見ハイテクなものに見えるのだが、あれは実はそれほどハイテクなものではない。
だから日本のエレクトロニクスメーカーがこぞって参入したのに、またたく間にコスト競争になって淘汰されていった。

太陽光発電そのものはもっともっと流行ると思う。
だが、太陽光発電関連株は買い銘柄を当てるのは至難の業だと判断した。

では、風力発電関連株は買いなのか?

そうは思わない。
日本は風力発電に積極的ではない。
まず陸地での適地が少ない。
低周波騒音だとか、バードストライクだとか、景観がどうのだとかで、とにかく住人がうるさい。
あの巨大な風車を搬入できる場所という制約もつく。
洋上に建てようにも、日本近海は沖に出ると急激に深くなるのでそれはそれで難しい。
風力発電は電力変動が非常に大きいので、電力品質が高いことを誇りにしている日本の電力会社はそれを系統につなげるのを内心では嫌がっているから、なおのこと設置が進まない。
日本国内で風車の需要が少ない以上、風車を作って商売しようというメーカーもそれほど勢い良く育つとも思えない。

わたしは道楽で風力発電に1枚噛んでいる。
それで1つわかったことがある。
風力発電は投資案件として見た場合には収支は良くてトントン程度のものでしかなく、あまり良いものだとは言い難いものがあるのだ。
これは風力発電は電力変動が非常に大きいために、足元を見られて買値をものすごく安く抑えられているからだ。
だから風車そのものの運用でも商売にならない。

というか・・・
むしろ、太陽光発電がもっともっと流行った後の電力事情がどうなるかのほうが気になる。
風力発電は日本では当面激増しそうにないと思うので気にしなくて良い。

では。
太陽光発電が流行るとどうなるのか。

日中の発電量が増える。
電力消費量も、日中が多く、夜は少ない。
だからこれは制約としては悪くない。

今まではどうだったかというと・・・
日中は小~中規模の石油系の火力発電と揚水発電で補っている。
これらは昼動かして夜止めるというような起動/停止のサイクルが激しい用途を想定したもので、少々発電コストが高くなろうがしかたがないよいう類のものだ。
これらは太陽光発電が流行るとその分がいくらか余るようになるかもしれない。

そういう電源をたくさん持っていそうな東電とかどうなるのだろうか。
そう思うと、東電の株に手を出すのはためらってしまう。

その太陽光発電にバッティングしない電源はなにかというと・・・
発電量を1日単位では変更せず、いつも同じだけ発電しているようなもの。
大規模な石炭系の火力発電と原子力発電。
これらは発電量の融通がきかない代わりにスケールメリットで発電コストを抑えたものだ。

日本でいうと電源開発(9513)がそれに該当する。
それに、電源開発は自己資本比率が比較的高い。
だから電力事情が大きく変わったとしても、増資をしないでも銀行からカネ借りて設備投資するだけの余力がある。
原油がバカ高かった2008年も、東電は赤字になったのに黒字をキープできたという良い実績も残している。

だから電源開発の株を買った。
そろそろ1年くらい持っていることになる。
現在少々プラス。



では。
世界を見たらどうなのだろうか。



(次回につづく・・・)