塩を売って緑を買う男・バンベンの日記

塩や重曹を売りながら内モンゴル・オルドスの砂漠緑化を進めるバンベンの奮闘記。商品についてはHP(バンベンで検索)まで!

5日目(オトク旗)ウランダワ砂漠植林

2008-10-30 | Weblog
25日
いよいよ植林当日の朝がやってきた。まだ外気は冷たいがカラッと晴れ渡り、風もほとんどない。数日前吹雪いていたのがうそのような絶好の植林日和となった。近くのレストランで朝食を取り、ジープ6台に分乗し、9時過ぎに出発。

11時前に植林地に着いた。いつものように誰が指示するわけでもなく、自然と役割分担ができ植林が始まる。この日は内蒙古テレビ局の取材班が午前中だけ同行していた。僕がインタビューを受けた時、口の中に小さな飴玉が残っていて、ストップをかければよかったが、そのまま続けたので変な絵になったかもしれない。ちなみに年末の環境番組の1部として使われるとのこと。またオルドス出身で今は北海道で映像関係の仕事をしているドプシンバトーも一緒だったので、もしかしたら北海道でも放映されるかもしれない。

12時過ぎに午前中の作業を終え、車でスージー村の集会所へ。集会所の前にはウランダワ砂漠から刈り取ってきた楊柴が山積みされていた。これは3年前に植えたもの。村の牧民に無償で配られる。これで冬の飼料代がだいぶ節約できる。今後、どんどんウランダワ砂漠から刈り取れる飼料が増えれば、牧民たちの緑化に対する意識がより高まり、「住民の生活向上を伴う砂漠緑化」の流れができてくる。

いつものように集会所でサクッと昼食をとって午後の植林に備えるのかと思いきや、今回は様子が違う。牧民の民族楽団がいる。そしてナランファ書記が大事そうに村の宝の巨大銀椀を持ってきたときに悟った。これから大宴会を始めるつもりだ。十分植林をやってからならわかるが、まだ少ししか作業してない段階でこれをやってしまうと午後から全く動けなくなってしまう。しかし牧民たちの熱烈歓迎もむげにできない。果たして大音量の歌と共に白酒の宴が始まった。1回目はみんな何とか飲み干していたが、2回戦になるとたまらず外に逃げ出す日本人も現れ異様な雰囲気に。4回戦あたりからさすがにストップをかけた。そして出てきた羊は最高に美味かった。この時期の羊が一番肥えていて美味しいのだとか。白酒の不意打ちに気分を害していた参加者もこの羊はおいしそうにほお張っていた。

昼から大量の白酒を浴び、萎えそうになった身体と心に鞭を打ち、再び植林現場へ。沙柳と乾柳を黙々と植えていった。そして植えた苗にテレビ大阪7の草原キャンペーンに参加した人のメッセージタグをくくりつけた。日が西に大きく傾く頃作業が終了。植えられたばかりの沙柳と乾柳。くくりつけられたメッセージタグが七夕の短冊のように風になびき、夕日に映えていた。クリック募金に参加した一人ひとりの想いがウランダワ砂漠に届けられた。

ジープでオトク旗まで戻り、夕食は羊のしゃぶしゃぶとビール。林業局の人たちも昼の宴会で疲れきっていてさすがに夜、白酒とはならなかった。僕たちには優しい夕食となった。その分、部屋に戻ってからのビールトークはたっぷり時間をかけていろいろ語り合うことができた。

*写真はHPのオルドス写真館まで。


4日目(東勝→オトク旗)

2008-10-29 | Weblog
24日
10時半出発。まずは帰りの北京行きのチケットを買って、バスターミナルへ。11時半発のオトク旗行きの長距離バスに乗り込む。快晴の一日。外は風が強く寒いが、バスの中は日が差し込んで汗がにじむほど暑い。いつもの景色を見ながら、昼食代わりのミックスナッツをかじりながら、4時間弱の旅を楽しんだ。

15時半にいつもの林業賓館にチェックイン。16時に楡林組4名、16時半に東勝組4名着、18時に銀川組3名着・・・。あちこちから植林に参加する日本人が集まってきた。フフホト組6名は20時ごろ着くということなので、まずは先に宴会を始めることに。

20名以上座れる大きなテーブルに一堂に会して歓迎宴会が始まった。いつもよりちょっときつめの白酒がどんどん開いていく。後で確認したら52度もあった。酔いつぶれないうちに林業局の包局長とスージー村のナランファ書記にテレビ大阪の募金の贈呈。そのうちにフフホト組6名も到着し、歌あり踊りありの賑やかな歓迎会となった。

22時に終了。今度は10人ほど部屋に集まってビール片手に楽しく語り合った。果たして明日の植林は晴れるか?

*写真はHPのオルドス写真館まで。

テレビ大阪クリック募金7の草原キャンペーン第2段が目標の7万クリックを達成しました。皆様、ご協力いただきありがとうございます。

3日目(オルドス東勝)

2008-10-24 | Weblog
23日
10時にM協力隊員が活動しているオルドス市第3中学にタクシーで駆けつけた。この学校は東勝の北東の端にあたるが、その奥は一面の開発工事現場になっていた。東勝は西へ延びていると思っていたが、全体的に膨らんでいっているようだ。

1回目は授業の途中から参加。まずはゆっくり板書しながら日本語で自己紹介。難しいフレーズは中国語も入れながら進めていった。僕とオルドスの縁について知ってほしかった。そして質問コーナー。50人近くいる生徒。みんな恥ずかしそうにしているが、何人か勇気をもって質問してくれた。そして最後は生徒の提案で全体写真を撮ることに。

2回目の授業は最初から入り、授業を独占してしまった。ここでも最後に写真を撮った。本当に素直でかわいい生徒たちだった。授業が終わったからも何人かの生徒が群がった。「今は4時間しか寝ていません。一生懸命勉強して東京の大学に入りたいです」と日本語で堂々と言っていた生徒が印象に残った。

学食で昼食を取り。ホテルに帰ってビールを飲んで一眠り。起きて夕方買い物に出た。

夜はM隊員と遠く柳州から来てくれたO隊員、オルドス出身で日本留学経験のあるサリナさんとおいしいギョーザ屋さんで羊の会。今夜も程よくビールを飲んでオルドスの夜を楽しんだ。帰りがけ5分夜道を歩く。本当に寒い。マイナス5度くらいか。植林までに少しでも気温が上がってくれることを祈るのみだ。

*写真はHPのオルドス写真館まで。

テレビ大阪クリック募金7の草原プロジェクト:10月24日10:40現在:
植えられた苗木の本数:431
全ての苗木のクリック数:51060
(第2回の砂漠緑化への寄付まであと18940クリック)
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