塩を売って緑を買う男・バンベンの日記

塩や重曹を売りながら内モンゴル・オルドスの砂漠緑化を進めるバンベンの奮闘記。商品についてはHP(バンベンで検索)まで!

環境セミナーと野良仕事

2007-08-31 | Weblog
昨日は久々に天神に出て、JOCA主催の環境セミナーに参加した。福岡市の環境啓発担当の方が1時間半、パワーポイントを使って、これでもか、これでもかと「不都合な真実」を突きつけた。(詳しくはHPのオルドス写真館まで)

人が地球に住み続けるためにはまず自分にできることから行動に起こすこと。一人ひとりの意識が変わってきたら、次は「消費」という武器を使って、環境にいい商品のみを買うこと。環境にいい企業の株を買うこと。もう始まっているがまだまだ広がりがない。でも必ずそういう時代が来る。

うちの会社が脚光を浴び、うちの緑化支援商品が爆発的に売れる日は近い???

セミナーの後は協力隊OV仲間10人ほどで居酒屋に行き楽しく飲んだ。僕のマイ箸が光っていた。

今日は朝から野良仕事。畝の整備、草刈り、ビニールかけ、淡々とこなした。詳しくはHPのイチゴ日記まで。

四川、北京、そしてイチゴ日記

2007-08-28 | Weblog
この夏の訪中はオルドス以外に13日から4日間、四川省を回った。長江上流域の森林伐採の凄まじい実態と森林回復に向けた取り組みをつぶさに視察した。四川省の緑化の必要性と地元の人の真剣さを感じた。もしかしたらこの地域の緑化にも関わるかもしれない。

17日から再び北京。インターネットTV「CJWEB」のインタビューコーナーに出演を果たした。オルドスに関わることになったきっかけや今の事業、オルドスツアーへの誘いなど、盛りだくさんの内容を10分で話す難しさを痛感した。

そしてまだ構想の段階だが、将来的に実現したい事業「北京で有機農業プロジェクト」の候補地も回った。

20日に帰国。福岡では「バンベン農場プロジェクト」が動き出していた。12月のイチゴ収穫を目指して農作業に挑む。イチゴ収穫までの歩みはHPで公開する。その名も「イチゴ日記」乞うご期待。

*四川、北京の写真はHPの「オルドス写真館」まで。

8月11日(オルドス・オトク旗)

2007-08-25 | Weblog
この日も快晴。この日はナランファ書記の案内でウランダワ沙漠を回った。まずは4月に漢方の原料「苦豆子」の種を播いたところへ。一面に苦豆子が生えている。3年後には収穫してバンベン商品の漢方源の原料として使えそうだ。

続いて、ウランダワ沙漠の東の果てに行ってみた。砂丘が高くてかなりの悪路。サファリラリーのようにジープが進んでは砂にはまり止まる。スコップがない中、手で砂を掘らなければならないところもあった。やっとの思いで東の果てが見える丘にたどり着いた。2015年にはここまで緑で覆われていなければならない。改めて気が引き締まる思いだ。

昼はまた牧民の家で食べた。この日は白米と野菜たっぷりのおかず。このところ肉が続いたので、胃に優しい食事となった。食事が終るとちょうど12歳になる娘が午前の放牧から帰ってきた。約100頭の山羊を1人で操る。立派なものだ。この娘とはほとんど会話を交わさなかったが、帰りがけ、はにかみながらも「さよなら」と日本語で言ってくれたのが印象に残っている。

午後は「石碑の丘」の周囲に600haにわたり植えられた沙柳を見て回った。そこらじゅうの砂丘に沙柳が規則正しく植えられている様はまさに圧巻。生育状態もいい。地元の牧民の緑化にかける情熱を感じた。また1000本植えられたハイ柳の状態もいい。この4月に植えたものはポプラを除いて、大成功といえる。

その後、スージ村の「バンベン牧場」へ。ここは羊や山羊の数を減らして収入アップを図るモデル牧場。うまくいけば数年後からはここから緑化資金を調達する。まずは80ムーの農場へ。ここには灌漑設備を入れ、高収益を目指す。続いて牧場のほうへ。すでに20頭の最高級のカシミア山羊が導入されていた。秋にあと30頭を買い足し、来年からの収益アップを目指す。

北大のF君は牧民生活を体験するため、ナランファ書記の家に1週間滞在することになった。彼が1週間でどんな体験をするのか、またそれを今後の研究にどう活かすのか、楽しみだ。

夜はオトク旗に帰り、「最後の宴」を楽しんだ。

*写真はHPのオルドス写真館まで

ついにTVデビュー

2007-08-22 | Weblog
と言ってもインターネットTV。
前回もお話した日中相互理解に資するインターネットTV「CJWEB」のゲストコーナーに出演。オルドスの緑化活動などについて10分ほど話をした。
どんな出来だったかは見てのお楽しみ!
とりあえずここをクリックしてください。

8月10日(オルドス・オトク旗)

2007-08-20 | Weblog
昨日とうって変わって快晴の朝。

9時半。再びジープでウランダワ沙漠に向かう。前座席には運転手とガルディ氏、後ろには日本人の男たち4人。ぎゅうぎゅう詰め。1時間半、辛抱の旅が続く。

途中、水たまりのある草原で休憩。羊たちが水を求めて集まってくる。長閑な風景。

11時にウランダワ沙漠の入口に着いた。午前中は沙漠の西側を中心に散策。沙米(シャーミー)が砂丘の上部を覆い始めている。去年植えた楊柴(ヤンチャイ)があちこちで顔おのぞかせている。沙柳(シャーリュウ)も順調。砂丘の急斜面にもいろんな草がへばりつくように自生してきた。植林が進んでいるところを中心に確実に緑が拡大している。歩いていて本当に気持ちいい。

13時に昼食をとるためいったん近くの牧民の家に。初めて訪ねた場所だが、何の気兼ねもなく、寛いだ気分で昼食をとることができた。出てきたのは牧民の家庭料理、巨大な羊ギョーザ。素朴な味を堪能した。

ちょうど夏休み中で2人の子供が家にいた。1人は中学3年生の娘。食事のあと我々にやたらと白酒を勧めたがる。陽気な娘。高校はオルドスモンゴル族高校がいいよ、と勧めておいた。もう一人は小学1年生の息子。一人で黙々とTVゲームをやっている。日本の80年代に流行ったもの。なかなかこちらに懐かなかったが、いつの間にか庭でS氏とバスケットボールを興じていた。長閑な牧民の家でのひと時。心が洗われる。

午後は再びウランダワ沙漠へ。ジープでなるべく北のほうまで行ってもらって、あとは3時間ひたすら歩いた。GPSや磁石を頼りに迷わないように、いくつもいくつも砂丘を越えて歩き続けた。ここら辺はまだ植林していないので、砂丘の盛り上がった部分にはほとんど緑がないが、下の平地になっているところはいろんな草木が自生している。

今回じっくり歩いてみてわかったこと。それは砂丘と砂丘の間の独特な沙紋を有している部分は風の通り道で乾いた砂が溜まり、風も強く、緑化が非常に難しいということ。ここをどうするのかが今後の課題になる。

あと禁牧を破って羊を放している跡も見つけた。隣村の牧民の仕業らしい。だた頭ごなしに禁牧を守るように言っても効果はないだろう。この地を10年間禁牧にすることが、周辺の牧民にとって将来的にどれだけメリットがあるか、地道に伝えるとともに、今の生活が少しづつでも向上していく仕組みを作ることが大事。

3時間、この沙漠の実態を肌で感じながら、今後の10年に思いを馳せた。

17時半にこの日の沙漠ウオッチングを終了。ぎゅうぎゅう詰めのジープでオトク旗まで戻った。心地よい疲れ。この夜の白酒は控えめにしてもらった。早めに休んで最終日の沙漠歩きのために鋭気を養った。

*写真はHPのオルドス写真館まで