環境問題スペシャリスト 小澤徳太郎のブログ

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日本の「強固な思い込み」が覆される、日本より「大きな政府」スウェーデン、「人」重視で成長

2010-10-19 22:33:23 | 政治/行政/地方分権
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6月11日に菅直人・新首相の「所信表明演説」が国会で行われました。私は6月12日のブログ「待望の菅首相の『所信表明演説』、首相が追求する『第3の道』はスウェーデン型?」で、次のように書きました。

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首相の所信表明演説には、「スウェーデン」という言葉は一言も出てきませんが、これらの資料から判断しますと、菅首相は日本の望ましい将来像として、「スウェーデン社会」を念頭においているように思います。そうだとすれば、最近では、あの中谷巌さん や あの竹中平蔵さんさえも雑誌のインタビュー記事やご自身の最新の著書で「スウェーデンに学べ」と書いておられますので、37年間日本とスウェーデンの「社会と環境分野」を同時進行でフォローしてきた私にとって、「時代の大きな変化」を強く感じます。
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9月14日の民主党臨時党大会で菅首相が、小沢一郎さんを大差で破り、代表に再選され、10月1日に招集された臨時国会に望んでいます。その臨時国会も今日でおよそ3週間経ちましたが、テレビ中継された予算委員会を見る限りでは相も変わらずの与野党の足の引っ張り合いが続いています。


「菅首相が日本の将来像としてスウェーデンを念頭に置いている」と仮定した場合、私には次の朝日新聞の記事が大変興味深く見えます。およそ4年前の記事ですが、今読んでも私には何の違和感もなく読めますので、紹介しておきましょう。


日本の「強固な思い込み」、あるいは、大好きな議論に“大きな政府、小さな政府”というのがあります。スウェーデンの政治・社会に詳しい竹崎 孜さん(元ストックホルム大学客員教授、在スウェーデン日本大使館専門調査員)は著書『スウェーデンはなぜ貧困をなくせたのか 貧困にあえぐ国ニッポン、貧困をなくした国スウェーデン』(あけび書房 2008年11月1日発行)の中で、“大きな政府、小さな政府”について次のように書いておられます。

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Ⅰ章 「小さな政府」のもとで貧困にあえぐ日本 
   1 「小さい政府」の成功例はあるのか

 ・・・・・政府は大きいよりも、小さいほうが良いとの主張は、元来はアメリカやイギリスにおける話であった。だが、そのような主張は両国以外には世界のどこにも前例が見当たらず、政府の大小についての発想はまさに米英の模倣でしかない。
 両国に共通したのは、深刻な公共財政上の赤字対策として、予算縮小や国としての役割を削減すれば、国家はその分だけ身軽となり、目的を達成できると信じたためにほかならない。・・・・・(p12 以下省略)


Ⅲ章 貧困と格差をなくした「大きな政府」 
    1 大きな政府に動じない国民

 ・・・・・・ところで国民から与えられた政策や財政にかかわる大きな権限はただちに税金と関連するが、重荷と思われる税制負担に国民は平然としている。
 大きい政府を実際に、しかも長年にわたって背負ってきた国民だけに、小さい政府をめぐる議論が割り込んでくる余地はどこにもなくて2006年に政権を復活させた保守連合政府でさえ、政府を小さくする、あるいは財政を縮小するとの公約を掲げていない。 したがって、国民は大きい政府を容認し、信頼してきたが、財政面から調べても、いかにそれが大型であるかを明確に読み取れる。何よりも税金の国民負担率がそれをはっきりと裏付けている。・・・・・(p56 以下省略)
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なぜ、このような好ましい結果が導かれたのかを知るためには、現象面の分析だけでなく、その背景にある「スウェーデンの行動原理」を理解する必要があるでしょう。私は次の図のように考えています。20年前に考えついたことですが、20年経った今でもこの考えを変える必要はないと思っています。


そして、次に示したような国際社会が評価する好ましい成果が得られていることはすでに、このブログで折に触れ、お知らせしてきたとおりです。経済成長も、社会も、そして、環境もです。主な成果を再掲しておきます。

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