ばあやの文箱

お手紙のように仲間にメッセージ

青いパパイアの香り

2012-06-24 18:07:48 | Weblog
台湾映画がとても良かったので
アジアの世界の映画が見たくなり
ベトナムを舞台にした「青いパパイアの香り」をレンタル

前から名前だけは知っていましたがベトナムが舞台というだけに
これは是非見てみたいと楽しみになりました







田舎から出てきてサイゴン(現ホーチミン市)の資産家の家で
お手伝いとして働く10才の少女ムイの話です





年配のお手伝いさんに料理を教えてもらうシーンが好き
外にある台所 この野菜はベトナムで良く使われる空心菜ではないかしら

広い中庭のある古い家での少女の暮らし
娘をなくした女主人にも可愛がられる
ストーリーよりもセットや小道具に心ひかれます





この映画はなんといっても少女ムイがいいです
一人の少女の成長を独特の映像で淡々とつづっていく小品

奉公先の息子の友人にほのかにあこがれて
年配のお手伝いさんに「私に野菜炒めを作らせて」とたのむところがいい






大きくなり資産家の家も財政的に苦しくなり
かつてあこがれていた人の家に奉公にだされることになる
パリ留学から戻ったピアニストに静かに仕えていくムイ

ていねいに作った料理を運ぶシーン
このブルーの食器を見るだけで楽しかったですね

映画の食事を再現したものです
いんげんと茄子のあえもの 海老のいためもの 魚団子のスープ
この食器もいいですね 

少女の時にあこがれた人にやがて愛されて幸せになります
文盲の彼女に字を教えていくシーンも印象的







中庭にはえているパパイアをとって大きな包丁で切って
年配のお手伝いさんにならってあえものを作る
次の奉公先でも同じシーンがあります

ご主人のためにきれいに切ったパパイアを盛り付けて
アルミのようなちりれんげで少し辛いタレをかけて
映画の料理シーンはいつも好きです その地の生活を一番感じるから








これは映画にも出てくるソムタムという青いパパイアで作ったサラダ
この青白陶器は我が家とおそろいです

私も有楽町にある沖縄のアンテナショップで
青いパパイアを買ってソムタムを作ったことがあります

ニョクマム 砂糖 レモン汁(本当はライムで) にんにくであえます
干しエビや刻んだピーナツ入れても良い
人参のスライスでもかわっておいしいです

右の写真にあるかわいいご飯の入った編んだ入れ物がいい
カオ・ニャオ? もち米を蒸したのが入ってます


1951年のサイゴンが舞台となっています
まだフランス領の時代でしょうか 
夜には外出禁止令のサイレンが鳴っていました

万人向けの映画かどうかはわかりません
水と光と庭の小動物(カエルやイモリやアリ)のアップが多い
セリフは少なく ユニークな映像かもしれません

ベッドにかけられた蚊よけのガーゼのようなカーテン
美しい模様の格子窓 両開きのフランス窓
激しい雨にぬれる南国の植物 種々の置物にひかれます

アジアのウェットな感覚を映画のシーンから感じます
韓国語ばかり聞いていましたから
やわらかい響きのベトナム語のアクセントが新鮮でした

出演者のほとんどが演技は初めてという人ばかり
カンヌ映画祭で新人監督賞をとった
ベトナム系フランス人トラン・アラン・ユン監督の作品
1993年制作 アカデミー賞外国映画賞ノミネート作品







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