現在のハンググライダーは、安全面でとても良く出来ています。
この記事で取り上げているフラットスピンは、基本的には市販されているハンググライダーでは、まず、入ることはありません。
メーカーが開発時に、そのような危険な症状に陥る機体があれば、調整をして、フラットスピンに入らないようにしているからです。
だから、ほとんどのハングフライヤーの方は、翼端失速やフラットスピンは経験したことがない筈です。
しかし…。
まれにですが、条件が合うとフラットスピンに入ってしまうこともあり得ます。
その条件とは…。
一つは、
リーディングエッジに「ルミラー」が入っていない、シングルサーフェイス機で、セールがくたびれてしまったもの。
もう一つは、
固定翼機で、機体のサイズに対し、軽い体重で乗ってしまった場合。
私の経験では、この二つの条件があると、翼端失速からフラットスピンに入ってしまう可能性があります。
まず、最初のルミラーが入っていないシングルサーフェイス機の場合は、適正なセールの状態が維持されていればよく、古くなったら早々に機体、あるいは、セールを変えましょう。
もっとも、最近はルミラーが入っていない機体というのも無くなってしまいましたね!
二つ目の、固定翼機で機体サイズに対し軽い体重で乗ってしまった場合ですが、まさに私のケースがそうでした。
固定翼機の場合、機体サイズに対し軽い体重で乗ってしまった場合、そのバランスから重心位置が後ろ気味になります。
その結果、機体の安定性が少なくなりフラットスピンに入りやすくなるのです。
ちなみに…。
一般的なフレキシブルウイング機ならば、これは反対になります。
機体サイズに対し軽い体重で乗ってしまった場合は、逆に重心位置が前になります。
これは、ハンググライダーは風圧中心位置、重心位置、そして、機体自体の重心位置がほとんど同じようなところにあるために起こる現象です。
さて、ハード的には上記のような条件にならないようにすれば、フラットスピンに入らないのですが、もしも、もしも入ってしまった場合…。
普通の方ならば、びっくりして、まずは反射的にフラットスピンの回転を止めようと回転の逆側に体重移動します。
そして…。
すごい勢いで降下するので、ベースバーを押してしまいます。
…。
…。
実はコレ、両方とも大きな間違いで、絶対にやってはならぬもので、この操作の結果、フラットスピンは更に激しくなって墜落してしまうのです。
これは過去、不幸にしてフラットスピンに入ってしまい墜落した方が、共通してやってしまっています。
なぜ、フラットスピンに入ったとき、上記のことをやってはいけないのか…。
下の図をご覧ください。
フラットスピンに入っているときの翼端の状態を表していますが、ただでさえ失速しているのに、これに更にあて舵を当ててしまっても、失速が大きくなって抵抗が増えるだけで、余計に回転してしまうだけなんで
す。
そして、ベースバーを押してしまうことも同じ…。
更に失速を激しくしてしまうだけです。
ここまで説明してしまうと、フラットスピンに入ったときの対処法はもうお分かりになりますよね!
そう。
決してフラットスピンを止めようとあて舵を打ってはならず、ベースバーのセンターの位置に体を維持する。
更に、
ベースバーを軽く引き、重心位置を前にする。
ことなのです。
言葉で説明すると簡単なのですが、いざフラットスピンに入ってしまうと、上にも書いたように、恐怖でどうしても反対のことをしてしまうものです。
しかし、「知識」として、フラットスピンの対処法を知っていれば、この危険な状態から、あなたは復帰できるかもしれないでしょう…。
この記事で取り上げているフラットスピンは、基本的には市販されているハンググライダーでは、まず、入ることはありません。
メーカーが開発時に、そのような危険な症状に陥る機体があれば、調整をして、フラットスピンに入らないようにしているからです。
だから、ほとんどのハングフライヤーの方は、翼端失速やフラットスピンは経験したことがない筈です。
しかし…。
まれにですが、条件が合うとフラットスピンに入ってしまうこともあり得ます。
その条件とは…。
一つは、
リーディングエッジに「ルミラー」が入っていない、シングルサーフェイス機で、セールがくたびれてしまったもの。
もう一つは、
固定翼機で、機体のサイズに対し、軽い体重で乗ってしまった場合。
私の経験では、この二つの条件があると、翼端失速からフラットスピンに入ってしまう可能性があります。
まず、最初のルミラーが入っていないシングルサーフェイス機の場合は、適正なセールの状態が維持されていればよく、古くなったら早々に機体、あるいは、セールを変えましょう。
もっとも、最近はルミラーが入っていない機体というのも無くなってしまいましたね!
二つ目の、固定翼機で機体サイズに対し軽い体重で乗ってしまった場合ですが、まさに私のケースがそうでした。
固定翼機の場合、機体サイズに対し軽い体重で乗ってしまった場合、そのバランスから重心位置が後ろ気味になります。
その結果、機体の安定性が少なくなりフラットスピンに入りやすくなるのです。
ちなみに…。
一般的なフレキシブルウイング機ならば、これは反対になります。
機体サイズに対し軽い体重で乗ってしまった場合は、逆に重心位置が前になります。
これは、ハンググライダーは風圧中心位置、重心位置、そして、機体自体の重心位置がほとんど同じようなところにあるために起こる現象です。
さて、ハード的には上記のような条件にならないようにすれば、フラットスピンに入らないのですが、もしも、もしも入ってしまった場合…。
普通の方ならば、びっくりして、まずは反射的にフラットスピンの回転を止めようと回転の逆側に体重移動します。
そして…。
すごい勢いで降下するので、ベースバーを押してしまいます。
…。
…。
実はコレ、両方とも大きな間違いで、絶対にやってはならぬもので、この操作の結果、フラットスピンは更に激しくなって墜落してしまうのです。
これは過去、不幸にしてフラットスピンに入ってしまい墜落した方が、共通してやってしまっています。
なぜ、フラットスピンに入ったとき、上記のことをやってはいけないのか…。
下の図をご覧ください。
フラットスピンに入っているときの翼端の状態を表していますが、ただでさえ失速しているのに、これに更にあて舵を当ててしまっても、失速が大きくなって抵抗が増えるだけで、余計に回転してしまうだけなんで
す。
そして、ベースバーを押してしまうことも同じ…。
更に失速を激しくしてしまうだけです。
ここまで説明してしまうと、フラットスピンに入ったときの対処法はもうお分かりになりますよね!
そう。
決してフラットスピンを止めようとあて舵を打ってはならず、ベースバーのセンターの位置に体を維持する。
更に、
ベースバーを軽く引き、重心位置を前にする。
ことなのです。
言葉で説明すると簡単なのですが、いざフラットスピンに入ってしまうと、上にも書いたように、恐怖でどうしても反対のことをしてしまうものです。
しかし、「知識」として、フラットスピンの対処法を知っていれば、この危険な状態から、あなたは復帰できるかもしれないでしょう…。
固定翼とフレキシブルウイング機の重心位置の変化についてですが…。
まず、機体の構造体としての重心位置、それに、風圧中心位置、そして、人の体重が乗るフックインポイントと呼ばれる位置。この三つを分けて考えてください。
フレキシブルウイング機の場合、ノーズ角の関係で、人の体重が乗るフックインポイントが、上記の三つのうちで一番後ろになってしまうんです…。
後ろに位置する荷重が軽くなれば、当然グライダーの前が重い状態となり、ニュートラル速度は速くなりますよね!
固定翼機は、ノーズ角か広くなるため、これとは反対の関係にどうもなってしまうようです。
つまり…。
フックインポイントが上記の3者のうち一番前となり、その後ろに風圧中心位置、更に、その後ろに機体の構造体としての重心位置…。
こうなると、体重が軽い人が固定翼機に乗ってしまうと、頭が軽い状態になってしまいますよね!
ただ、これって一般的なものであって、ブログ中でも触れていますが、「機体の構造体としての重心位置、そして、風圧中心位置、更に体重が乗るフックインポイントが、フレキシブルウイング機、および、固定翼機でもほとんど同じような位置になる…」。と、書いているように、ほんと、それぞれの場所が非常に近い位置にあります。
(逆に、上記のものが近い位置にないと、テイクオフの時、人の肩の上に、機体の構造体としての重心位置がないと、ノーズが上がったり下がっってしまったりしますよね!)
そんな理由で、ハンググライダー、強いては無尾翼機の重心位置、風圧中心位置、そして、人の荷重が乗るフックインポイントって、ものすごく微妙で近い位置になってしまうので、一概にはすべてのグライダーでそれが通用するとも言えないと思います。
ただ、Mもとさんのご質問はとても鋭く、世界的にもそのようなことに疑問を持っている方は少ないと思いますし、そのような鋭いご質問を持つことは、とても大事なことだと私は思います!