知人が良い本が見つかったといって持ってきてくれた。「仏教、本当の教え」という本だった。
帯の部分に「紀元前5世紀のインドで生まれた仏教。中国では布教に漢訳の経典が用いられたのに対し、日本には漢文のまま経典を輸入した。両国においてサンスクリットの原点は、ほとんど顧みられていない。中国は漢訳ならではの解釈を生みだし、日本では特権的知識階級である僧が、意図的に読み替えた例もある。ブッダの本来の教えをサンスクリット原典から読み解き、日中両国における仏教受容の思惑・計算・誤解を明らかにする。」
たとえば日本では北枕で寝るのは人が亡くなった時でよくないと言われているが、インドでは北に理想の国があり南に死に関する国があると考えられており北枕は生活習慣になっているそうだ。涅槃経に仏陀が亡くなられる時頭を北に向け右のわき腹を下に向けて休まれたという文章を読んで日本の仏教者が頭を北に向けて寝るのは人が亡くなる時の寝方だと勘違いしてそれを「北枕」と呼んだと書かれていた。
他にもいろいろ仏教の用語が茶化されたりしていることや中国への仏教の伝わり方など、仏教がこんなにもその国その国によって替えられてきたことに驚いた。
歴史などもその当時の為政者によって書き換えられてきたという事は聞いていたが、仏教がこの様に変節して伝わっていたとは考えも及ばなかった。
その意味ではスリランカ上座仏教のテーラーワーダ仏教は釈尊の真実の言葉が伝えられているように思えた。
これは大事なことが沢山書かれているので手元におきたくて早速アマゾンに注文した。