あっ!
特別展「大琳派展-継承と変奏-」は今日で終わりだったのです。
はろるどさん主催のさようなら大琳派展オフにも行きたかったものの個展準備でてんやわんや。とても確約は出来ないなあと思い、断念。
で、よくよく考えてみたら記事にしてなかった~。
ということで頑張って書いてみます。
俵屋宗達「桜芥子図襖」
これ、文句なしによかったでっす。
宗達ってどっちかと言うと、野暮ったいというか地味なイメージがあったのです。
でも、これはきらびやかでとても元気の出る襖絵です。
何よりもこの桜が可憐に描かれてるのがポイントでしょう。
臼井ピンクが上品でかつ、力強く背景の金地に負けてません。
「風神雷神図襖」鈴木基一
今回は宗達、光琳、抱一、基一による風神雷神を比較出来るのはうれしいところ。
宗達、光琳、抱一の風神雷神は出光で相当にネチっこく見たので、やはり基一の襖絵が新鮮に見えました。
この黒々とした雲の描写がたまりません。
で、すごく気になったのが、雷神のお腹。
なんで、こんなにぽってりとしたメタボリック描写になってるんでしょう。
風神との差異をことさらに強調したかったんでしょうかね。
酒井抱一「秋草・月に波図屏風」
これ、会場で見た方は分かるかと思いますが絹本で透けています。
しかも、その透けた背後から当てる光源をコントロールして、時間毎に移ろう表情を再現しています。
プライス展での展示があったからこそですよね~。
こういう面白い試みはどんどんやって頂きたいものです。
「波図屏風」酒井抱一
となりには抱一がインスパイアされたであろう光琳の描いた波。
でも、似てるようで印象が異なるのです。
光琳はすごく品のある感じ。
これに対して抱一は普段の植物の描写からは想像もつかないくらいに勢いで気持ちよく描いちゃってる。
このワイルドな抱一かなり好きですね。
「三十六歌仙図屏風」尾形光琳
もうこれって漫画ですよね~。
三十六歌仙云々というの抜きにして、人物の相関関係を楽しめる。
なんと表情の豊かなことか!
さて、この他に気になったところでは、基一の「蔬菜群虫図」。
このパノラマはちょっと見たことがありません。
野菜+昆虫とかのモチーフはいろんなひとが描いていますが、ここまでいじってるのはちょっとないですよね。
茄子やきゅうりの配置がおかしいのです。
画面構成は重層的、しかも配分がいびつ。
でも、カラートーンはひたすらにポップ!
この一枚で基一のイメージが変わってしまいました。
それにしても、対決展から大淋派展でこれでもかってくらいに日本美術の重要な作品が見られて大満足でした。
これまで見たことがなかった表現だけに驚きました。
オフ会でもあおひーさんのお話で持ち切りでした。
来週、楽しみです!宜しくお願いします!
(プレッシャーになったようでしたらゴメンナサイ…。)
どうしても抱一というとスマートで大人しいイメージだったのであの波にはびっくりしました。
オフも行きたかったのですが、なかなかに準備でやることが多くて断念しました。
なんとかご期待に沿えるそうな展示になるべく頑張っております~。
>プレッシャーになったようでしたらゴメンナサイ…。
いえいえ、もうやるしかないですから、ただ突き通すのみ!