世相を斬る あいば達也

民主主義や資本主義及びグローバル経済や金融資本主義の異様さについて
定常で質実な国家像を考える

徳田虎雄・毅親子の行いは法文上違法だ しかし、医療業界の改革者でもあった

2013年11月14日 | 日記
増補版 国策捜査 暴走する特捜検察と餌食にされた人たち (角川文庫)
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●徳田虎雄・毅親子の行いは法文上違法だ しかし、医療業界の改革者でもあった

 医療法人徳洲会への東京地検特捜部の捜査及びその進展状況を観察しながら考えた。徳洲会の創設者徳田虎雄氏が筋萎縮性側索硬化症(ALS)で闘病していることは、かなり以前から人々の知るところとなっている。徳田虎雄氏に纏わる政治家や政治勢力とのキナ臭い噂は絶えることがなかった点も承知している。徳田虎雄氏が率いた「徳洲会」とは、医療法人徳洲会を中心とし、66の病院をはじめとして総数280以上の医療施設を経営する日本最大の医療グループである。昨年の衆議院選・鹿児島2区で当選した次男の徳田毅衆議院議員の陣営から選挙違反の疑いが濃いと総務省から指摘を受け、徳田虎雄氏は、医療法人徳洲会など多くの職を辞することを公にした。

 上記の選挙違反に関して、鹿児島県警ではなく東京地検特捜部が物々しい態度で捜査に乗り出し、徳田毅議員の姉などを逮捕した。この一連の自陣営から逮捕者が出たことを受け、同議員は自民党に離党届を提出した。しかし、たかが衆議院一人の選挙違反捕物に、東京地検特捜部がしゃしゃり出てくる事態を変だと思わない辺りが、我が国の国民総白痴ぶりが窺える。仮にこのまま捜査終了だったら、東京地検特捜部の単なるパフォーマンスに過ぎないのだが、徳洲会との関係が強かった石原慎太郎に司直の手が伸びれば、小沢事件の地検特捜の胡散臭さも幾分回復するかもしれない。しかし、警察官僚だった亀井静香の方に矛先が向くようだと、東京地検特捜部が霞が関役人どもの、“用心棒”だということを、天下に知らしめることになるだろう。イヤもっと凄い凄惨な「検察庁と警察庁」の攻防と云う見方さえ成り立つかもしれない。

 ところで、今や天下の犯罪人扱いされている、徳洲会及び徳田虎雄・毅親子が、そんなに悪人なのかどうかについて、立ちどまり、よくよく考えてみる必要があるよな、と考えている。人生経験から思い立った医療の正義のために、徳田虎雄氏は政治に深く関与するようになったようだ。正義の医療を行うための必要悪だったかもしれない。おそらく厚生労働省や徳洲会が進出している各地域の医師会とは、数知れぬ軋轢を生じさせ、犬猿の仲であったことは、容易に想像出来る。厚労省や医師会、時には選挙資金のキックバックを要求されたであろう、ゼネコンや製薬会社にとっては、徳田虎雄氏は目の上のタンコブだったかもしれない。つまりは、徳田虎雄氏は立身出世した成功者であると同時に、既得権益勢力を目茶苦茶にする改革者(彼らにとっては秩序の破壊者)であった可能性に、目を向ける必要があるのだろう。

 そういう意味では、既得権益勢力及び秩序維持を大切にする側にとっても、徳田虎雄氏及び徳洲会は本格的に退治しなければならない無法者だった、と云う側面に注意を払うべきなのだと思う。そのバッシングされている、現状の世間の風向きは、誰かに唆せれ、煽られているのではないか、と云う疑問を持った上で、推移を見守る方が賢明なのだと思う。徳田虎雄氏に関連する今回の騒ぎは、故江副浩正氏や堀江貴文氏に共通する事態ではないか、よくよく吟味する必要がある。今回の東京地検特捜部の捜査が石原や亀井に向かうようであれば、それはその時に、あらためて考えてみるしかない。今現在、そのことを深く論ずるのは馬鹿げている。ただ、東京地検特捜部が着手する事件の中には、米国の意向や霞が関組織の意向、時には既得権勢力全体に関わる忖度、時には意図的捏造捜査を行うことを常としている。

 ロッキード事件、リクルート事件、ライブドア事件、西松・陸山会事件と胡散臭さが満載の国策的捜査を行っている実績を評価すれば、自ずと疑いの目で見るのは当然の立場である。無論、選挙違反は法を犯している点から咎められてしかるべきだが、その裏に存在する秩序維持の性癖にも注意を向けるべきだ。しかしそれにしても、組織ぐるみで選挙違反を行った事を咎めるのであれば、昨年の衆議院選挙で、絶対に落ちる筈の、選挙に滅法弱い民主党の野田佳彦と云う“シロアリ総理”が、投票率が断然低下したにも関わらず、前回の票数を大幅に上回って当選したマジックを見せつけられた国民としては、霞が関、特に財務省の傀儡になることで手にした報酬だとすると、このような振舞いが真実であれば、徳洲会の千倍は罪が重い筈である。

 連合の選挙応援も問題山積だし、経団連やゼネコン土建屋の応援も問題だし、宗教団体の応援も問題だ、法文に照らして云々は、法治国家として致し方ないとしてもだ、法理念的に同様、乃至はそれ以上に倫理道徳上許し難い行為を、正当化するような法治の形骸化は、人心を乱すのみである。徳洲会が運営する病院は、理念上、年中無休、24時間オープン、3割患者負担の支払い猶予、患者からの謝礼贈答を受け取らない、時には生活困窮が判れば供与する等々、サービス向上と医療技術の向上に邁進している患者本位の病院である実体にも目を向けるべきだろう。このような“赤ひげ病院”は既得権益勢力にとっては、忌避すべき、不都合な病院とだったと云うことにもなる。

 更に、妄想を逞しくしていけば、徳田虎雄氏が作り上げた「徳洲会コンツェルン」を、アメリカのユダ資金が、ソックリ其の侭乗っ取ってしまう恐れすらあるだろう。日米構造協議が名前を変え「日米経済調和対話」の流れからいっても、TPPにおけるあらゆる参入障壁の撤廃においても、日債銀の二の舞を演じさせられるのかもしれない。黒いアヒルが買うのだろうか(笑)。郵政民営化も然り、同じような手で何度も繰り返し騙されるなんて、高齢者の「振り込め詐欺」を笑ってはいられない。日本国民が総白痴となり、既得権益勢力、延いてはアメリカユダ金の仕掛ける「振り込め詐欺」に嬉々としてのめり込んでいるようにさえ見えてくる。

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