世相を斬る あいば達也

民主主義や資本主義及びグローバル経済や金融資本主義の異様さについて
定常で質実な国家像を考える

プーチンのノーベル平和賞に現実味 オバマを救い、中東を救い、イスラエルを封じ込めた

2013年10月03日 | 日記
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講談社


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●プーチンのノーベル平和賞に現実味 オバマを救い、中東を救い、イスラエルを封じ込めた

 本日は、以下の読売新聞のロシア・プーチン大統領へのノーベル平和賞の授与を推薦した露の団体を揶揄する感じの記事を書いている。揶揄していると、明確には言えないが、見出しのニアンスには、充分CIA新聞の皮肉が籠められている。しかし、筆者自身は既に9月14日付コラムで、プーチンのシリア化学兵器疑惑への、平和の仲介役を見事に果たしたのは事実だ。本日は、そのコラムの再掲させていただく。

≪ 「プーチン大統領にノーベル賞を」露団体が推薦
 【モスクワ=田村雄】ロシアのプーチン政権を支持する政治家らで構成する団体が、シリアの化学兵器廃棄に道を開いたなどとして、プーチン大統領を2014年のノーベル平和賞受賞者に推薦した。 インターファクス通信によると、推薦したのはモスクワなどに拠点を置く国際宗教的統一・諸民族協力アカデミー。推薦状は先月20日、ノーベル平和賞受賞者を選考するノーベル賞委員会に受理されたという。
 同アカデミーの幹部は1日に開いた記者会見で、「プーチン氏はシリア危機の平和的解決に向け必要な努力を尽くした」などと持ち上げた。
 プーチン大統領は、対シリア軍事攻撃の姿勢を強めた米国にシリアの化学兵器の国際管理を提案。アサド大統領が化学兵器の放棄を表明するなど外交的な得点を挙げた。ただ、プーチン政権は、外国の資金援助を受ける民間団体への規制や反政府デモ指導者の訴追を進めるなど、強権姿勢が批判されている。 ≫(読売新聞)

 ナベツネにしてみれば、安倍晋三同様に、短絡的なアメリカ戦争屋グループ・ネオコンの思考経路で、アサドを消せ!その一点張りなのは、想像がつく。最後には、記事の中でもケチをつけているのが笑える。軍産複合体としては、稼ぎをふいにした憎きプーチンだが、オバマや米国国民の気持ちを、複雑ではあるだろうが、救ったのは事実だ。オバマの、方向性宣言だけの平和賞よりも、リアリティはある。そう言えば、トム・クランシー氏が死去した。まだ66歳の若さなのだから、非常に残念だ。

 文学的価値云々は別にして、世界を股にかけるスケールで、エンターティメントに徹した作風は、読者を虜にしてくれた。筆者も、殆どの作品を読んでいる。次作「コマンド・オーソリティー」が12月に出版予定だったのだが、遺作になるのか、最後が途切れているのか、気になるところだ。「レッド・オクトーバーを追え」はショーン・コネリー主演で映画化されている。それでは、再掲載だが、プーチン大統領のノーベル平和賞の是非を含め、皆さまに考えて頂きたい。


 (再掲):プーチン大統領こそノーベル平和賞にふさわしい そんな言説が生まれる21世紀
  本日は多忙の為、ロイターが契約しているコラムニスト・L. Douglas Wilder氏のノーベル平和賞受賞者であるオバマ米国大統領への皮肉と、なぜ、ロシアのプーチン大統領が同平和賞受賞者らしき振舞いをしてしまうのか、 と皮肉と嘆きが綯交ぜになった興味深いアメリカ市民の心情を執筆している。ノーベル平和賞という栄誉は「取り消し条項」を設け、ドーピング検査に引っ掛かった者たちのように、過去の栄光のすべてを剥奪し、記録事態をなきものにする必要があるだろう。佐藤栄作なんてのも、授与されているのだから、目くじら を立てるほどの栄誉ではないのかもしれない(笑)。

 ノーベル賞は、ダイナマイトの発明者として知られるアルフレッド・ノーベルの遺言 に従って1901年から始まった世界的な賞のことである。物理学、化学、医学生理学、文学、平和、経済学の6分野で顕著な功績を残した人物に贈られる。 (ウィキペディア抜粋)なのだが、アルフレッド・ノーベル自身が自分の死後、自分の死亡記事に「死の商人、死す」と書かれることを回避する為に、世の為、 人の為に、何かを残さないと天国にも行けないと怖れたからだと言われているが、まさにノーベル平和賞は、そう云う呪われた栄誉である可能性は大いにある (笑)。

 日毎夜毎、不都合な真実は暴かれ、オバマの一見平和主義の正体は裸同然になっている。おそらく、3年後は“米国史上、最悪な大統領”の一人に列席するだろう。隣の席にはブッシュ・ジュニア座り、その隣にはトルーマンが座っている。一人じゃないので安心したまえ、バラク・オバマ君よ!悪名の誉れ高き露西亜の大統領がノーベル平和賞に最も近い男のような世界が生まれている。たしか、プーチンはG20 の席上で皮肉交じりに“ノーベル平和賞受賞者として攻撃を決定しないよう“呼びかけたそうである。このような事実は、東側諸国の次に西側諸国の崩壊を暗示している。シリア問題などは、知れば知るほど、バラク・オバマの話はウソ臭くなってくる。実際、米国の言い分は、単なる難癖なのは明白だ。安倍晋三の汚染水封じ込めも、野田の収束宣言も、類がゴカイのようにひと塊りになってきた(笑)。

≪ コラム:オバマ米大統領とノーベル平和賞の「資格」
  2009年12月、オバマ米大統領はノーベル平和賞を受賞した。それを一番驚いたのは、誰であろうオバマ大統領自身だったのではないか。現職米大統領の ノーベル平和賞受賞者は少なく、オバマ氏を含めわずか3人しかいない。 オバマ大統領は今、シリアに対する軍事攻撃を検討しているが、ノーベル平和賞の過去の歴史に十分な注意を払っているようにはまるで見えない。
  過去の同賞受賞者には、赤十字社を創設したアンリ・デュナン、ソーシャルワークの先駆者ジェーン・アダムズ、第2次世界大戦後の欧州復興を主導したジョージ・マーシャル、米公民権運動の指導者マーティン・ルーサー・キング・ジュニア、ミャンマーの民主化指導者アウン・サン・スー・チー、 南アフリカのネルソン・マンデラ元大統領らがいる。
  米大統領で初めてノーベル平和賞を受賞したのは、第26代のセオドア・ルーズベルトだ。ルーズベルトはノーベル平和賞を昔ながらのやり方、つまり、苦労を重ねて手にした。1906年の同賞受賞に至る道は、国際紛争の平和的処理を目的にハーグで設立された常設仲裁裁判所を強化するという決断から始まった。
 米国とメキシコは、世界への手本として同裁判所に紛争を持ち込んだ。他の国々も同裁判所での平和的解決を求めるようになると、ルーズベルトは同裁判所創設の理念拡大を世界に呼びかける好機と考えた。しかし、日露戦争を戦っていたロシアがそうした考え方を拒んだ。
  同裁判所の強化に日本とロシアも参加させたいと思うルーズベルトは、多くの人が不可能だと思っていたことを決断する。日露戦争停戦の仲介だ。ルーズベルトは日露両国の仲介役としてポーツマスでの講和会議を斡旋(あっせん)し、数週間後に講和条約の締結にまでこぎつけた。
 その功績で、彼はノーベル平和賞を受賞した。
 またルーズベルト自身、傑出した陸軍士官だった。スペインとの米西戦争では、「ラフ・ライダース」と称された第1合衆国義勇騎兵隊を率いて英雄となった。自分自身が実際に戦火をくぐり抜け、大統領としては武力紛争の回避に努めたのだ。
 ルーズベルトがノーベル平和賞を受賞してから約100年後、オバマ大統領が同じ栄誉に浴した。米大統領としてまだ任期1年目だったが、ノーベル委員会は「国際的な外交と人々の協力を強化することに並外れた努力をした」とたたえた。
 その称賛は時期尚早ではなかったか。シリア問題における過去数週間の対応を目にし、一部の人はノーベル平和賞の授与は早計だったと断じている。それに反論を唱えるのは難しい。
  オバマ大統領は国民向け演説で、シリア問題は外交的な選択肢がすべて尽きたとし、軍事介入を準備する以外に道はないと語った。本当にそうだろうか。ロシアが提案した化学兵器の国際管理という単純かつ論理的な譲歩案にシリア政権が飛びついたのを見ると、その思いは強まる。
 オバマ大統領は、世界平和の調停者としては知られていないロシア政府に、ルーズベルト的な仲介役を任せるのだろうか。プーチン大統領が武力紛争を回避した救世主となるのを黙って見届けるのだろうか。
 それで構わないという声もある。オバマ政権の外交政策の重要課題からシリアは遠く離れているという理由からだ。
  ワシントン・ポスト紙とABCが先に実施した世論調査では、米国民の64%がシリアへの軍事攻撃に反対していることが分かった。同調査結果について言及した記事の1つは、オバマ政権のシリアへのメッセージは「玉虫色」と評した。
 われわれが目にしているのは、軍事行動を目前に控えた局面での驚くほどのリーダーシップの欠如だ。戦争の瀬戸際にある米国の大統領として、過去にはなかったことだ。
 戦争は、間違っても軽々しく扱ってはならない。軍高官は自分たちが前線に立つわけではなく、作戦を立てるだけだ。政治家は戦わず、作戦も立てず、戦争への税金投入を承認するだけだ。戦地に赴くのは兵士だ。世界を守るため、長年にわたって米国の若者があまりに多くの血を流してきた。
 米国の政治家は誰1人それを忘れるべきではない。特に、オバマ大統領はそれを肝に銘じておくべきだ。 ≫(11日 ロイター:コラム By L. Douglas Wilder) 』 ( 9月14日付、拙コラム)

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