言語分析未来予測

上石高生
言葉の分析からの予測です。分析の正しさは未来に答えが出ます。分析予測は検証可能でなければなりません。

非論理的な普天間議論

2009年12月27日 08時29分03秒 | 批評
 最初は「普天間飛行場移設計画」であった。

普天間飛行場移設問題 とは - コトバンク
kotobank 朝日新聞掲載「キーワード」 総合 普天間飛行場移設問題とは
日米両政府は96年、住宅密集地にあって事故の危険や騒音被害が大きい米軍普天間飛行場の全面返還に合意。その後、移設先に名護市辺野古沿岸を選定した。06年5月には、V字形に配置した2本の滑走路をつくる現行計画が日米両政府間で合意。これを受け、防衛省は08年3月から1年間、環境影響評価(アセスメント)調査を行っていた。
( 2009-04-02 朝日新聞 朝刊 1総合 )


 2007年には小池防衛相と守屋武昌防衛次官とのごたごたの末、守屋武昌防衛次官退任。理由は普天間移設を進めるためだった。その後、守屋元次官は、2008年には収賄罪で起訴となった。
 08年4月には、石破防衛相で普天間飛行場の移設計画や沖縄の米海兵隊8千人のグアム移転の見通しなど、具体的な協議を模索していた。

 民主党が普天間を持ち出したのは2009年5月15日、民主党代表選での鳩山氏で、「沖縄の米軍基地をグアムに移転する。その費用を負担する協定がありました。これに民主は反対した」との質問で、「あの協定に反対したのは、結局、普天間への移転を前提にした、そういう構成になっていたから、われわれは賛成できなかったということであります」と言っている。

 9月3日、米政府は民主党が主張する米軍普天間飛行場移設など米軍再編の見直しを「再交渉する考えはない」と拒絶。

 9月9日、民主党、社民党、国民新党は、連立政権樹立に関する合意文書に署名。社民党は米軍普天間飛行場の沖縄県名護市の辺野古沖への移設に反対。
 9月24日には、鳩山首相として、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)の移設問題について「基本的なベースの考え方を変えるつもりはない」と県外移設を前提に考える姿勢を表明。ここで民主党の県外移転を前提に移設計画を見直しが定められた。
 しかしその後、岡田外相が県外移転は困難だと表明したことから、鳩山首相は、「最後はわたくしが決めますから。……最終的に決めるのはわたくしですから。……結論は私が出します」と言う。

 民主党の鳩山由紀夫首相が物事を論理的に考えることができるのであれば、自らも、社民との連立としても、米軍の普天間県外移設を前提にしているのだから、08年4月での石破防衛相による、普天間飛行場のグアム移設計画協定は、日本に費用の負担が会ったとしても、最良の計画であったはずだ。
 しかし民主党代表選で「沖縄の米軍基地をグアムに移転」を反対したものだから、対立軸を明確にするその政治姿勢から、自らその矛盾にはまった格好だ。
 元々は普天間飛行場の移設計画が、米軍グアム移転へとエスカレートし、そんな自民の協定に反対した民主党が選挙のためのマニフェストに掲げた県外移設に悩んでいる。

 いったい沖縄の市民たちは、自民党の何に反対し、民主党の何に賛成しているのであろうか? 
 自民党の「米軍基地のグアム移転」に賛成でなければならないのに、民主党の「県外移設」に賛成して、どんな期待をしたのか?


 全てが論理的に狂っている。

普天間、国外移設を否定=「抑止力の点でグアム無理」-鳩山首相(時事通信) - goo ニュース 2009年12月26日(土)16:03
 「現実の中で考えれば、抑止力の観点からみて、グアムにすべて普天間を移設させることは無理があるのではないか」
 「果たして抑止力という観点から、十分かどうかという議論は、やはり相当大きくある」
 「それ以上(の国外移転)というのはなかなか難しい」


首相、グアム移転「無理がある」 普天間問題で認識示す(朝日新聞) - goo ニュース
 鳩山由紀夫首相は26日のラジオ番組収録で、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設先にグアムを挙げる意見が政権内にあることについて「抑止力の観点からしてみて、グアムに普天間(の基地機能)をすべて移設させるということは無理があるんじゃないか」と述べ、実現は困難との認識を示した。
 司会者に「そうすると国内で解決をするということか」と問われると、首相は「そうだ」と応じ、国外移設は難しいとの考えを示した。首相は来年5月までに移設先を決めたいとしているが、今後は日米合意に基づく移設先(名護市辺野古)を含め、国内を中心に移設先を選定するとみられる。


 民主党鳩山首相は沖縄に、普天間のグアム移転を諦めさせようとしているのだ。
 これでも沖縄の人たちには何が起こっているのか、よく分からないのではないか? 自分たちが選ぶべき政党を、どうして間違えたのだろうか? 全体的な雰囲気に流され、よく考えなかったのではないのか? 

 ここにも連立相手を間違えた、それも政治家たちがいる。

「真意理解できぬ」=社民、首相に再考要求へ-普天間(時事通信) - goo ニュース
 社民党の照屋寛徳衆院議員(沖縄2区選出)は26日夜……「移設先は与党3党で協議して決めると(3党党首間で)決めた矢先に、そういう発言をする真意が理解できない」、「グアムは現実的な選択肢だ」、「鳩山政権が県内移設を選択した場合は、沖縄の怒りと反発がマグマのように噴き出す」


 最初に米軍グアム移転協定を作ったのは自民であり、民主はそれに反対していたのに、それでも「よく考えずに連立してしまった」と言うのであろうか?

 全てが間違っている。

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